永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

身の丈世代。

2009-06-14 20:58:09 | 日記・エッセイ・コラム
僕は昭和二ケタ二期生あたりになるのだろうか。戦後7年目の生れで田舎での特に変化のない戦後の教育を受け、精神形成の第一段階では、価値観を他人の物差しで計るという事はない皆平等という、自分を見つめる目つきが他の世代と違つているように思う。戦後生れでも少し上の世代になると、人の数がかなり多いからか、競争とか比較とかけん制するような目つきのように見える。僕らの世代になるとものごとの共有と共通とかいうようなわかったようなわからないような、おおらかなで多様性のある教育を受けたから、僕らにしかわからない行状みたいなものをいっぱい持ち合わせている。
まず、人を押し退けて行くことはしない。だいたい背丈なども同じだし、当時のカロリーの少ない(今にして思えば健康的なメニュー)学校給食で皆が同じようなものを食べていてスクスク育つわけがないし、前の世代のガツガツした時代の俺が一番という何でも一等という先輩や、今の若い人みたいに180センチほどの体躯の世代の人とは、ものの見方も考え方も違うような気がする。ラムネ、サイダーからコカコーラーの多様な甘さの時代を知っている世代である。その頃から、近視眼的なものの見方はせずに、俯瞰するような見方をするようになった様な気がする。
僕らの世代はテレの感覚を持っていて、自分の生き方みたいなもの、自分の人生を回りのせいや時代のせいにすることができない。そんなことを人に知られるのは凄く恥ずかしいし、泣きたい時などは胸に隠してしまう。人よりも一歩先に出ない欠点みたいなものもある。体型が変れば、サイズを手直しして体型に合わせる装いをして今を走るのである。

この浮き世上も行く行く下も行く