愛丸のサッカー観戦記

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サンパウロ-クルゼイロ(リベルタドーレス杯 QF2leg)

2010-05-30 10:57:18 | その他
観戦日 5/30(日)       

愛丸’s チェック
リベルタもベスト8が出揃って、1legはすでに終了。
ここまで残ってるのが、フラメンゴ、U・D・チレ、グアダラハラ、リベルタ、エストゥディアンテス、インテルナシオナルと、この両チーム。
これを見ても、ブラジル勢の強さが目立ってる。
ベスト8の半分がブラジル勢だし、ここから優勝チームが出てもなんらおかしくない。
1legはミネイロンで行われ、0-2とアウエーゴールふたつを奪ったサンパウロが勝利。
これを受けてのモルンビーでの2leg。
圧倒的にサンパウロが有利。
このリードを守れるだけの守備力があるし、安定感もばつぐん。
クルゼイロは3点を取らないとベスト4には進出できないわけで、必死の攻撃は必要。

サンパウロの強さだけが目立った試合に。
アウエーで2点を取っての勝利しての2legだし、気持ち的な余裕もあったんだろう。
それに加え、前半の2分にクルゼイロの攻撃のキーマン、クレーベルが一発レッドで退場に。
これで更に余裕が出てきた。
あのレッド、ちょっと厳しい判定ではあったが、ここはモルンビー。
大歓声の後押しもあったはず。
数的優位な時間が大半を占め、ボールの支配率も、試合の主導権もサンパウロが握ったままだった。
そんな中、守備ではなく、攻撃でいいところが多く見られた。
ワシントンがベンチにも入らない状況だったが、ここはトップのフェルナンドンががんばった。
ポストプレーで負けるシーンがなく、落としもしっかりやってくれる。
ここにボールが収まれば、必ずボールが繋がることを信じて、周りが動き出し、そこにきっち落としてくれる。
こういうパワータイプのFWがいてくれたら、チームの攻撃もかなりスムーズに運ぶ。
それを証明したのが、2得点目。
左からのクロスをきっちりカベッサーダで落とし、これをダゴベルトが受けて、ファビオの位置を確認してのループ。
クロスも正確で、ポストプレーも正確。
その後のシュッチも芸術的で、全てがうまくいってのゴールだった。
ダゴベルトの創造性も豊かだし、技術もそれに伴ってすばらしい。
このコンビが日本にいてくれたら・・・。
ここに絡んでくるのが、ダゴベルトだけでなく、トップ下のマルロスも効果的に絡んでたし、これがサンパウロの攻撃の強み。
相手DF陣は誰を捕まえていいか、確定できてないし、フェルナンドンにふたりいったら、その空いたスペースをつかれてしまう。
この攻撃を見てれば、ワシントンがいない方がチームとして攻撃できてそうな・・・。
クルゼイロがこの試合のほとんどを10人で戦うことになり、守備が崩壊するシーンはひとつも見られなかった。
R・セーニが目立ったのは、最後尾からのビルドアップでのキックの正確性だけで、セーブするシーンはゼロ。
1legの結果、開始早々の退場劇で、気持ちにゆとりができたから、このサッカーができたのかもしれんが、今シーズンのサンパウロは、このタイトルを獲得するのに一番近いチームかも。
クルゼイロは、自慢のチーム力を最後まで発揮することなく破れさった。
昨シーズンは、洗練された組織で、フィナーウまで進出したが、今シーズンは、このベスト8で姿を消すことに。
ジュビロ時代から一緒にプレーしてる中盤の3人を監督の信頼関係は見事なものだったが、今のサンパウロを葬り去るだけの力ではなかった。
ミネイロンで勝利してれば、また違った展開になったんだろうが、ホームでの試合を落としてしまうと、そこから気持ちを上げるのはなかなか難しい。
3点が必要だった試合で、攻撃の中心クレーベルがあんな早い時間に退場してしまっては、どうしようもない。
トップで、T・リベイロがなんとか違いを生み出そうにも、孤立してるシーンが多く、ボールを持ててもサイドだし、ここから点に繋がるような攻撃ができなかった。
自慢の組織力でもサンパウロに劣ってたし、クルゼイロの栄光の時代は、ここで終わったのかも。
守備では裏を取られることが多く、ドリブルでの仕掛けに弱さを見せた。
先制点を奪われたときは、ジュニオール・セーザルの仕掛けを3人で囲いにいったが、これを股抜きで突破される始末。
数的優位で守ってるのに、突破されてはどうしようもない。
これだけいるから、なんて気の緩みみたいなものがあったのかもしれんが、ああいう守備をしてるようでは・・・。
これで、ベスト4に名乗りを上げたのはグアダラハラについでサンパウロが2チーム目。
残りの2つを全てブラジル勢が占めることもありうる。

スコア 2-0

<得点者> 
サンパウロ   エルナネス、ダゴベルト    
~愛丸's MVP~
フェルナンドン(あのポストプレーの正確性は、サンパウロの攻撃の最大の武器に。必ず落としてくれるし、周りとの連携も見事。インテルナシオナウ時代の輝きが戻ってきた)