愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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インテル-フィオレンティーナ

2008-04-14 17:51:41 | セリエA
観戦日 4/14(月)       
 
愛丸’s チェック        
ローマと勝ち点差4で首位のインテル。
一足先にCLから撤退し、カンピオナートの連覇に全精力を注いでるインテル。
ローマもユナイテッドに破れ、ここからカンピオナート一本でくるからこれからがほんとの戦いになる。
そのためにホームではどんな相手にも取りこぼしは許されない。
ヴィオラを倒すのは一筋縄ではいかないだろうが、インテルの力を持ってすれば問題ないはず。
ヴィオラはミランがすぐ下で追ってきてる。
が、土曜にユーベに破れ勝ち点差が縮まることはなくなった。
ここはその差を広げるチャンス。
なんとか勝ち点1でも広げたいところ。

試合はなんだかだらっとした展開が続いてたが、インテルに攻撃のリズムが出だしてから動いてきた。
サネッティのミドル、クルスの2度のヘッドとかなりいいティロを放つも、ここはフレイが立ちはだかった。
古巣相手に燃えてたのかもしれんが、この日のフレイは神がかってた。
当たってるときのフレイからはなかなかゴールが奪えない。
前半、かなり好機を作ったが、点が奪えず、ちょっと嫌なムードに。
それでも後半、インテルはこのフレイの牙城を崩すことができた。
ゴール前というか、ちょっと横のラインぎりぎりのところでビエラが粘って倒れこんで中への折り返しをカンビアッソがきっちりレテ。
さすがのフレイもしっかりゴールマウスの前に立ってないとティロは止められない。
この点で完全にインテルがペースを握った。
とても1位と4位の上位対決とは思えないぐらいの力の差があった。
この試合でJ・クルスとコンビを組んでたバロテッリが試合が進むにつれいい動きを披露。
最初はなかなか溶け込めてなかったが、ボールを触れるようになってその素質の片鱗がうかがえた。
FKを任されてるのを考えると、インテルの面々もだいぶ期待してるんだろう。
追加点はこの男がJ・クルスのスルーに抜け出して、落ち着いて決めたもの。
まだどこが売りなのかわかりかねないが、決定力と落ち着きはありそう。
これからどんな使われ方をしていくかわからないが、インテルにいるよりかはどこかプロビンチャのクラブで常時試合に出て経験を積んだ方がいいかも。
ヴィオラは間違いなくUEFA杯の疲れが出てた。
ミランが負けたこともあるし、ここを全力で勝ちにいかなくても勝ち点差が縮まることはない。
フレイひとりの活躍だけが目立ち、その他はぱっとしなかった。
ここまでヴィオラの攻撃を引っ張ってきたムトゥもいつもの切れが感じられず。
もっと積極的に仕掛けていくのに、どこか落ち着いた雰囲気が。
ガツガツいくのが持ち味なのに、これではムトゥではない。
チャンスを作る回数も少なかったし、自分から仕掛けてティロの場面もなかった。
これだとヴィオラは苦しくなる。
リベラーニからも効果的なパスは出ず、モントリーボもいたのかいなかったのか。
攻撃的にいくために右のSBに入ったヨルゲンセンもいいオーバーラップからのクロスってシーンはなかった。
クズマノビッチだけはなんとかしようと仕掛けてからのティロはあったが、これがインテルゴールを揺らすことはなかった。
とにかくこの試合のヴィオラはいつものヴィオラではなかった。
UEFA杯ではセミ・ファイナルに進出し、これからまだタイトなスケジュールが続くが、目標の4位以内はしっかり達成してもらいたい。
ミランだけに気をとらわれてるとサンプ、ウディあたりに足元をすくわれるかも。
カンピオナートでもうこんなだらしない戦いはできないはず。
どうするプランデッリ。
二兎追うものは二兎も得ずなんてことにならなければいいが・・・・。

スコア 2-0

<得点者> 
インテル   カンビアッソ、バロテッリ
~愛丸's MVP~
スタンコビッチ(ここにきてやっといい頃の状態に戻りつつある。チャンスメイクはしっかりできてたが、もっとティロを打ってもらいたい)

ユベントス-ACミラン

2008-04-14 15:51:44 | セリエA
観戦日 4/14(月)       
 
愛丸’s チェック        
ユーベは現在カンピオナート3位。
2位ローマとの差が10あり、目標はこの順位をキープし、来期のCL出場権を獲得すること。
今の状態だと、そんなに難しいことではないはず。
ただ、下から必死で追ってくるチームに取りこぼすようなことがあるとがらっとムードは変わるかもしれん。
そのためにもここはしっかり勝ち点3を奪ってもらいたい。
ミランは相手がどうのと言ってる場合ではなく、ここから残り全試合勝たないと4位以内ってのは厳しい。
カカも復帰してきていいムードにはなりつつあるが、それでもまだ安定感に欠けてる。
魂全開で泥臭く勝利をもぎとってもらいたい。

セリエの試合に見られがちな相手の良さを消すことに徹するような単調な試合にはならなかった。
両チーム攻撃に重点を置いて点を取ることに精力を注いだ。
ユーベはユーベでの最多出場数を更新したデル・ピエロが切れのある動きでチームを引っ張り、これに周りがしっかり応えた。
最近好調のカモもいつも以上に攻守にわたって動き回り、チャンスを多く作った。
このユーベの好調さを支えてるのが、シソコ。
冬のメルカートでリバプールからきたが、すぐにチームにフィットし、その上中心選手にまで上り詰めた。
この男が中盤でしっかり守備をし、機を見ての効果的な攻め上がりでチャンスを広げ、取るべき人間がしっかり点を取る。
ラニエリが目指すサッカーをここまでしっかりユーベができてるのは中盤にこんな気の効いた選手がいるから。
ザネッティ、ノッチェリーノのセントラルMFでのぞんでた前半戦よりも、攻撃に関してかなり魅力的になった。
そのシソコ、ボネーラが一発ロッソで退場になるファールを誘ったが、このファール、かなり足に影響を及ぼすようなひどいタックルだった。
それでもこの鉄人はピッチに戻り、何事もなかったかのように最後までプレーした。
今ユーベはこの男を欠くことになるとがらっとチームは変わってきそう。
レグロッターリエの負傷退場というアクシンデントもなんのそので逆転されたのをしっかり再逆転してみせた。
精神的にも今のユーベは強くなってる。
チームの柱が点を取り、脇役が同点、逆転ゴールを奪う。
この上ない勝利だった。
これでユーベはほぼ来期のCL出場を手中に収めた。
一方ミランはカカ同様けがから復帰したピッポがドッピエッタを決めたが、このリードを守りきれず。
カカ、ピッポとここまでちょっと休養をもらってた選手はそれなりに働けてたが、その他がどうも・・・。
やるぞって気持ちは伝わってくるが、これが空回り。
ピルロ、セードルフ、ガットゥーゾ、アンブロジーニ、いいときの状態からはほど遠い。
全員がそれなりのコンディションで戦わないとユーベみたいな強豪には勝つことはできない。
ミランの誤算はシーズン当初から目標をCLとクラブW杯に置いたこと。
今さら何を言っても遅いが、しっかり補強をし、どのコンペティションでも手を抜くことなく戦ってればこんな事態には陥らなかった。
個に頼るサッカーではここまでが限界。
せっかく逆転し、チームの雰囲気がぐっとよくなったのに、ボネーラの一発ロッソで全てが台無しに。
この時点では2-2のドローだったが、11人でしっかり戦えてれば、逆転を喫することはなかったかもしれん。
ピッポを下げて4-4-1にした段階で攻撃をほぼ放棄し、なんとか勝ち点1でもってことだったんだろうが、明確な意図が感じられず選手も困惑したはず。
チーム状態が悪いときってのはたいていこんなもん。
この敗戦で4位以内ってことが黄色信号から赤信号に変わろうとしてるが、救いはヴィオラの相手がインテルってこと。
ミラノのライバルにここはがんばってもらって勝ち点差が4のままをキープしたいところ。
ミランがいないCLは考えられないが、ヴィオラが暴れるCLってのも見てみたい。

スコア 3-2

<得点者> 
ユベントス   デル・ピエロ、サリハミジッチ×2
ACミラン   F・インザーギ×2
~愛丸's MVP~
シソコ(中盤でチームを支えた。あんな酷いタックルを受けたのに、最後までプレーしたあの柔軟なからだに脱帽)

マンチェスターU-アーセナル

2008-04-14 13:27:48 | プレミアリーグ
観戦日 4/14(月)       
 
愛丸’s チェック        
この試合の結果でアーセナルの今後が決まる。
勝てばまだプレミア制覇への可能性が残るが、負ければ今シーズンが終わってしまう。
昨シーズンもそうだったが、アーセナルはひとつを失うと一気に全てを失う傾向にある。
今シーズンこそはそれをどうにかしたいはずだが・・・。
ユナイテッドはローマ戦でしっかりターンオーバーし、ここに全てを賭けてる印象が。
アーセナルを叩いてプレミア連覇を確実なものしたい。
チェルシーという強敵もいるが、ここでいい勝ち方ができればチームのムードはぐっと良くなる。
今の状態を考えると明らかにユナイテッドが有利。

両チーム、自分たちの持ってる攻撃性を十分に発揮できた。
ユナイテッドはある程度アーセナルの攻撃を受けて、そこからしっかり攻撃する自慢のリアクションサッカー。
アーセナルはパスをつないでのあのポゼッションサッカー。
前半はアーセナルが思いのほか自分たちのサッカーができてた。
もう疲れもピークで精神的にもそうとうまいってるはずだが、ここでまたもうひとつネジを巻きなおしてきた。
そりゃ相手が首位のユナイテッドで、負けると全てが終わる状況ならなにくそって感じを出さないわけにもいかないだろう。
立ち上がりにユナイテッドがけっこうミスをしてくれ、この段階で点が取れてたらまた違った展開になったはず。
セスクがフリーで打てる場面でせめて枠にボールを飛ばしてくれてたら・・・。
今、あの頃のセスクを見るのは不可能。
ここまでチームの中心選手としてアーセナルを引っ張ってきたこの男、一番疲労感が漂ってる。
シュートが浮いてるってことがその証明。
アデバイヨールにも爆発してたときの勢いはないし、V・ペルシはまだ完調ではない。
フレブからも切れがなくなり、なんとかパスをつないで攻撃に転じても最後がしっかり決まらない。
そんな中後半の立ち上がりにリオとV・デルサールのお見合いの隙をついてアデバイヨールが先制のヘッドを突き刺した。
もしかしたらって思ったのもここから5分だけ。
最近のアーセナルの特徴でもある、取ってすぐ取り返されるってパターンで同点に。
それもギャラスがエリア内で犯したハンドからのPK。
こんなんだと勝てる試合も勝てるわけがない。
その後C・ロナウドが蹴ると判断したFKをハーグリーブスに蹴られ壁が対応できず逆転を喫し、これでアーセナルのプレミア制覇の夢は断たれた。
CLも終わり、プレミアも終了。
あれだけ調子が良かったシーズン前半が嘘のようにここ数試合はさんざんな出来。
なんだかんだで選手層の薄さが浮き彫りになった。
ユナイテッドは先制されちょっとは慌てた場面もあったが、全体を通して見てみると全くアーセナルを敵にしてなかった。
どのポジションをとっても完全にユナイテッドの方が上。
気持ちに余裕があるのも大きかった。
普通追う方が有利だったりもするが、ユナイテッドにはこの普通ってのが通用しなかった。
単純に強いチームが強いってことを証明してみせた。
C・ロナウドにいつもの切れがなくてもしっかり勝つことができる。
得点もPKとFKで流れに中での得点はなかったが、見せるべきとこではしっかり見せてた。
これが強いチームってことなのか。
ヴィディッチの戦線離脱というアクシデントに見舞われながらも、それを全く感じさせない安定感。
OGになりそうなシーンがいくつかあったが、V・デルサールの対応とポストが救ってくれた。
運という部分でもアーセナルを凌駕した。
やられてもおかしくなかったが、しっかりした選手交代で流れを引き戻し、自分たちのサッカーを貫けた。
この試合、途中出場だったアンデルソンの成長っていうのをひしひしと感じた。
アデバイヨールを相手にしても負けることなくボール奪取できるようになってたのにはびっくりした。
ポルト時代にはホナウジーニョ2世なんて呼ばれたテクニックを重視した攻撃的なMFだったが、今はプレミアでも通用するセントラルMFになった。
攻撃でも守備でももう一流プレーヤーの仲間入り。
この日に20歳になったばっかりだし、今後の成長が楽しみ。
ユナイテッドはこの勝利でプレミア連覇への夢がまた一歩近づいた。

スコア 2-1

<得点者> 
マンチェスターU  C・ロナウド、ハーグリーブス
アーセナル     アデバイヨール
~愛丸's MVP~
V・デルサール(この男が最後の砦としてしっかりしてくれてるから多少のDFのミスも目立たない。リオにブラウンに決められそうになった時はびっくりしただろう)