フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

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新世界より(上) (講談社文庫) 貴志 祐介著

2011年01月22日 22時22分22秒 | 書評 小説系
厳しい寒さが続きますね。
インフルエンザもはやり始めているようなので
皆様ご自愛ください。


ところで最近、おもしろい小説によく当たります。
忙しいときに限っておもしろい小説に当たり、
寝不足になったりします(笑)

「新世界より」もそうです。
いま下巻を読んでいるところです。
夢中になって読んでいます。
著者の貴志 祐介といえば、
最近も「悪の経典」このミスベスト1に輝き
再び注目を集めています。
この人の初期の作品「黒い家」や「クリムゾンの迷宮」
「天使の囀り」「青い炎」なども夢中で読んだ記憶があります。

新世界より(上) (講談社文庫)
貴志 祐介
講談社


「新世界より」は1000年後の未来の世界。
ハイテクノロジーの世界というよりは
どちらかというと原始的な世界なのですが、
唯一過去の世界と異なるのは
人間が呪力という超能力を有している点です。
それが進化といえるかどうか別にして。


人間が呪力を持ったときに
どういう世界になるか
人間同士あるいは人間とそのほかの生物との関係を
とてもリアルに描きます。
SF(サイエンス・フィクション)なのですが
とてもリアルなのです。

人間が一般的に超能力を持っているとして
たとえば、その能力を悪用した場合
どのような状況が起こりうると考えられますか?

一人ひとりが核兵器を所有しているような状況になりかねないと
作者は考えたようです。

そのような状況から平穏な社会を維持するためには
どうしたらよいのかという観点から
さまざまな仕組みが構築されていきます。
そのあたりの複雑な仕組みを
巧みに描いているところが驚きです。

SFは物語の設定や環境がチープだと興ざめしがちなのですが、
逆にここを丁寧に矛盾なく描き切ると俄然読者の好奇心をつかみます。

「新世界より」は、その点が成功していると思います。

長い長い物語ですが
その先を読みたいと思わせる筆力はさすがです。


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