フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

2010年7月からフランチャイズ店の営業開始。サラリーマンを辞めての再スタートになります。

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SPとOC―『差別化』の考え方

2011年02月26日 01時06分33秒 | 店舗経営
ストーリーとしての競争戦略を読んで興味を抱いたのが
競争戦略には、「ポジショニング」(SP)という考え方と
「組織能力」(OC)という考え方の二つの流派があり
この二つの基本的な戦略観では意図する「差別化」の
タイプが異なるという指摘です(p.113)


ポジショニングとは「他社と違ったことをする」という戦略観で
組織能力とは「他社と違ったものを持つ」という戦略観だそうです。

一方が他方よりも「正しい」とか「強力」な論理だということでは
なく実際には両者が組み合わされる場合もあるが、
欧米企業はSP戦略に、日本企業はOC戦略に
傾斜しがちであると指摘されています。

他社が簡単には真似できない、組織に定着しているルーティン
いわゆる「物事のやり方」がOC戦略の正体といわれています。

確かに、真似されやすい『差別化』と
真似されにくい『差別化』というのはあるように思います。

単純な低価格戦略は「真似されやすい」ですが
長年の業務改善で効率的な業務運営による
低コスト化で実現した低価格は「真似されにくい」でしょうね。

以前ブログに書いた「上質か手軽か」というトレードオフは
SP戦略のひとつですが、
組織に特有の鍛え方によりアルバイトを熟練させる手法は
OC戦略といえるでしょう。

一言で「差別化」といっても
さまざまな見方ができることが
僕には新鮮でした。

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ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件

2011年02月25日 00時38分20秒 | 書評  ビジネス系
専門書ながら爆発的に売れているという本書。
その評判に誘われて読んでみました。

確かに読みやすい。
主張するところもわかりやすく頭に入りやすいです。
競争戦略の学術書といえば難解な書物が多いですが、
優れた戦略とは思わず人に話したくなるような面白いストーリーだ
という主張はわかりやすいです。

そして、心に響く言葉が
長い長い物語を最後までひっぱっていってくれます。

この長い物語自体が
著者のストーリーとしての競争戦略を体現するものだ
ということが最後になって種明かしされますが、
それは最後まで読み進めた者しかわからないという点もミソです。

本の読み方にはいろいろあって
熟読、精読、速読、飛ばし読み、斜め読み、拾い読みなど
さまざまです。

学術書なんかだと最初から最後まで読み込むことが難しいので
辞書的に一部分を調べたり
目次や索引を参照しながら
自分が重要だと考えるところを
拾い読みする読み方も一般的に
行われているかもしれません。

しかし、この本は、
最初から最後まで読んだ方がいいでしょう。

最後まで読んだら、この本自体が著者自身の
「ストーリーとしての競争戦略」論の
一部分に組み込まれていることが分かるでしょう。
この本が
学術書としては異例の売れ行きを示しているのは
競争戦略論を展開する研究者としては
面目躍如なのではないでしょうか。

もちろん、総合的な出来が凄いだけではありません。

細部の分析や語り口、表現内容なども優れているので
メモに取っておきたい表現がちりばめられています。
この本を読んで、戦略論そのものだけでなく
事業のあり方それ自体や、人の本性、
自分の想いの人への伝え方、鼓舞の仕方など
触発されていろいろ考えさせられました。

それだけでも優れた価値を有する本だと思います。

ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
楠木 建
東洋経済新報社



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売上を最大化して経費を最小化すれば利益が最大化する

2011年02月24日 01時41分25秒 | 店舗経営
初年度の決算を前にして
いろいろと考えます(笑)

貸借対照表とか損益計算書とか
財務諸表は「経営者の通知表」とはよく言ったもので
よくぞここまで・・・という思いと
もう少しうまくやれたのではという思いと
二つの思いがないまぜになりながら
次年度にどう活かそうかと考えます。
あくまで前向きに(笑)

「売上」の確保については
また別の機会に考えるとして、
今回は、「経費」について考えます。


労働集約型のサービス業では
ほとんど原価がかからないので
経費をざっくりみると
人件費、広告費、家賃に分けられます。

家賃は固定費なので
一旦決めてしまうと
これを削減することは
すぐには難しい。

アルバイトを雇っているので
正社員を雇っている場合と異なり
人件費は変動費となっています。
売上に応じて人件費は上がりますが
売上に占める人件費の割合を調整することは可能です。

ただ、
人件費にはアルバイトを育成する研修費的要素も
含まれている(アルバイトは場数を踏むと成長する)ので、
むやみに下げてしまうと本質的サービスの質が
低下してしまうおそれもあります。
だいたい売上の28%程度を目指したいと考えています。

では、広告費はどうか?
広告費をケチると、認知度が広まらないから
人とかかわるサービス業としては痛いです。
特に店舗立ち上げ時には認知度を高める必要があるので
広告費を削減することができません。
また、春夏秋冬の季節ごとにキャンペーンを張るため
そのたびに大量の新聞折込チラシを入れることになります。
売上が小さい時は、この新聞折込をするだけで
利益がふっとびます。

広告費を投入して確実にリターンがあれば
納得もいきますが、まったく反響がなければ
泣くに泣けませんよね。
このあたりがさじ加減になりそうです。

売上を最大化して
経費を最小化すれば
利益が最大化する、とは
よくいったものだなぁと
思いました。

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人件費率の見方にもいろいろありますな。

2011年02月23日 00時08分18秒 | 店舗経営
売上高に対する人件費の割合を人件費率というのですが、
その適正値というのは、企業や業種によっても異なるようですし、
答えが一つではないのかもしれません。

資料をみてみると
飲食業は35%前後、ホテル業は30%前後
サービス業は40%前後、小売業は20%前後
ですかね。

それぞれの業種の特性があるようです。
小売りなどはモノの値段いわゆる原価率が高いので
相対的に人件費率が低くなりますし
労働集約型のサービス業だと人件費は相対的に高くなりますよね。


前職では、アルバイトの人件費率は
25%~27%程度の範囲内におさめろと厳命されていました。
現職でも28%ぐらいを目標にといわれています。

実際のところはどうかというと
1月の人件費率は34%でした。

これだけ見ると人件費率は高いように思いますが、
これにはカラクリがあります。

直営店の場合は、アルバイトの人件費に加え、
正社員の人件費も上乗せして考慮しなければなりません。
正社員の人件費を上乗せすると
人件費率は50%を超えていました。

FC店には、その分ロイヤリティーという足かせがありますが、
同じ業種の同じ人件費率であっても、
直営店とFC店とではその指標の見方は
おのずと異なってくるのではないかと
思ったひとこまでした。



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屋号名付き銀行口座を作成してみた。

2011年02月22日 00時38分42秒 | 店舗経営
開業以来お金の出入りは
僕の個人名義による預金通帳で行っていたのですが、
つい最近、屋号付きの預金通帳を作成しました(遅すぎ)。

FC本部の研修のときに
屋号付きの預金通帳を作成するよう言われていたのに
さぼっていました(笑)。

顧客からの代金の回収はすべて代行会社により口座振替で行われ
通常手続きでは預金通帳の個人名義が顧客にわかることはありません。
しかし、資金不足などで引落ができなかったときなどは
再引き落としを行わない規約になっていたので
顧客自身に直接口座へ振込をしてもらう必要が生じるのです。

そもそも再引落をしないという規約自体がおかしいと思うのですが、
システム料や手数料もその分余計にかかってしまうらしく
納得はいっていないですが、仕方がありません。

顧客から直接振り込んでもらうときに
個人名義のみが直接表に出てしまうのは
なにかと差しさわりがあるので
屋号付きの預金通帳をつくることにしたのです。


法人格を有していない個人事業でも
屋号をつけてもらえるのに新鮮な驚きでした。

オレオレ詐欺や反社会的勢力などによる架空口座の存在を
厳しく取り締まっている昨今、
銀行口座の開設は結構ハードルが高そうに思いましたが、
1時間ほど待たされただけで即日作成してもらうことができました。
1週間ぐらいかかるのかなと思っていましたが
キャッシュカードも2,3日で届いています。

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確定申告の時期到来ですね。

2011年02月21日 00時06分44秒 | 店舗経営
確定申告の時期到来ですね。
事業主の皆さんは、確定申告はどうされていますか?

去年、近くの税務署の主催で簿記の勉強会に参加したときは
講師の税理士の先生が、起業間もなくでも税理士に頼んだ方が
かえって安上がりというお話をされていましたが、
右耳から左耳に聞き流していました(笑)

去年初めて確定申告しましたが
今年は、FC契約を結んで
本格的に営業を開始したこともあり、
お金の出入りが凄まじいことになっています。

僕は早々に領収書等の集計作業に白旗をあげ、
妻にすべてをお任せしています。

お任せしてから、妻の悪戦苦闘の日々が始まっておりましたが
ようやく集計作業が終わり、会計ソフトを使って
貸借対照表と損益計算書の作成が出来上がりそうです。

この間、妻は2度も税務署の相談会に出向き
いろいろ質問しながら会計ソフトに入力していました。
ほんとに頭が下がります(感謝)
領収書の集計だけでなく
預金通帳やFC本部からくる明細との照らし合わせなども
ほんとに大変。面倒すぎて僕には手に負えないな。

うーむ、やっぱり家族の協力なくしては
個人事業を続けることはできない(苦笑)。


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社長は365日働けってことですか?

2011年02月20日 22時40分49秒 | 店舗経営
普段は日曜日は休業しているのですが
2月は顧客ニーズに配慮して
日曜日も営業しています。

ビルの2階をテナントとして
家賃25万円を払い借りていることを考えると
店舗は収益を上げる源泉であり、
365日開店営業するのが理想です。

サラリーマンのときは、
社員の労働条件と人件費との兼ね合いから、
ほとんどの店舗を365日営業することはできませんでした。
現在所属しているFC本部の直営店も
週2日休業しています。

サラリーマン時代はそんなもんかなぁと思っていましたが
いざ自分の資金を出して店舗を借り営業するとなると
収益物件である店舗が遊んでいる時間があるというのは
非常にもったいないなと思いました。

一方で人はロボットではないので
休みも取らず働き続けると
調子が悪くなるのはあたりまえ。
否、ロボットや機械でさえ
メンテナンスをせず連続使用していれば
故障してしまいます。
個人事業主は体調管理が最も重要なのです。

最も簡単な解決方法は、「人を雇う」ことですが、
現状で人を雇うのは収益悪化の最大のリスク要因に
なるような気がします。
安易に人を雇えないというのは前職でも経験済みです。


【課題】
賃貸物件が365日稼働して収益を上げる一方で
個人事業主たる自分が休みを取りながら仕事をすることができるか。

住居兼店舗が一番良いのかなぁ。
そういえば、起業本には立ち上げ時住居兼店舗が
一番良いと書いていたような。

住居と店舗が別の場合は
社長が365日働けっ!てことですか?(笑)

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奈良・薬師寺から学ぶもてなしの心

2011年02月14日 20時14分13秒 | 書評  ビジネス系
今日はすごい雪でしたね。
店舗を開けることができるか心配しましたが、
無事営業しています。
普段雪が降らない地域に大雪が降ると
戸惑いますよね。


さて、
サービスを提供するときに、
どうしたら「もてなしの心」をうまく
伝えられるかなぁと考えるときがあり、
なんかいいアドバイスが受けられないか
といつも思っています。


そんな時、見つけた1冊。

奈良・薬師寺から学ぶもてなしの心
安田 奘基,中尾 恵子
中経出版


おもてなしの心と仏教とが
にわかに結びつかないのですが
仏教の教えを、
おもてなしの姿勢に反映することで
人の心を捉えるサービスの神髄を
考えることができるというのが本書の趣旨です。

事業を運営していると、
どうしても損得勘定が頭に浮かんでしまいます。
メンターには「もう少し利益のことを考えたら」
とアドバイス受けること頻繁です。

この本には「利益の追求」のことも書かれていますが、
仏教で言う「利益」とは「りやく」のこと
すなわち、他人のためになることです。

仏教には、
・諸悪莫作
・衆善奉行
・自浄其意
・是諸仏教
という「七仏通戒偈(しちぶつつうかいげ)」の教えがあり、
このことを念頭に置いて行動することが大切なのだ
というくだりがあります。

多くの仕事を抱えているときには、
優先順位を決める必要があります。
その時の判断基準が、
「悪いことをしない」
「よいことをする」
「心を清らかにする」
にあるのだと。

コンサルタントなら、
緊急度と重要度のマトリックスを作って仕事を仕分けして
緊急かつ重要度の高い仕事から片づけるとアドバイスするところです。


なかなか、菩薩の心をもってお客様に接するというのは
難しいものですが、日々これ修行と心得て
頑張っています(笑)

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アンビバレントな心理 ネガティブシンキングとポジティブシンキング 

2011年02月13日 16時59分24秒 | 店舗経営
新しいことをはじめたり、物事を進めるときには、
最悪の事態が発生すること、万が一のことを考えて
対処法を準備しておくということは組織のリーダーとしては当然のことですが、
一方で失敗を恐れて新しいことに挑戦できないというのは
組織のリーダーとくに経営者としては、もうひとつだなぁと思うのです。
かといって『失敗をおそれない』というのは
口で言うのは簡単ですが、実際に行動するのは難しいのです。
失敗して再起不能におちいったら…。


ここにアンビバレントな心理が生まれる要因があります。


物事を進めるときにリスクがない方が珍しいので、
万が一が起こったときの対処法は常に考えておく必要はあるでしょう。
だからといって失敗の可能性に捉われ、
それをいつまでもネガティブにこだわるのは、
組織を硬直化させてしまう可能性がないでしょうか?

チームや個人が力を柔軟に発揮できるようにするには
リーダーが基本的な性向として
物事をポジティブにとらえる姿勢が必要なのかなぁと思うのです。
もちろん、タガを緩めろと言っているわけではないですよ。
タガが緩みすぎて成果をあげられないのは論外としても
リーダーがネガティブな発想で物事を捉えていると
うまくいくもののうまくいかないような気がするのです。


楽観的に物事を捉えると、
「あいつはなんも考えてない」などと非難する人がよくいます。
でも、そもそも悲観的に考えて対処するのはナンバー2の仕事であって、
リーダーたる者の少なくとも最優先事項ではないと思うのです。

ナンバー2としての仕事は、また別の機会に考えるとして
組織を引っ張って成果を上げなくてはならないリーダーとしては
やっぱり朗らかで楽観的、温かみがあって少し間抜けなところもあるけど
目標に向かって多くの人間を鼓舞、指揮できる人物である必要があるのかなぁ
と思います。

リーダーが暗い顔していると組織全体に沈滞ムードが漂ってしまうので
多くのリーダーは無理にでも明るい表情をつくる努力をします。
しかし、表情というのは内面の心理に影響されるので
かえってそういう努力は痛々しい。
心理的にネガティブな発想をしがちなタイプは
むしろナンバー2・参謀に向いているのかなと思います。


世話好きで親分肌なんだけど
ものすごく悲観的に物事をとらえる人がときどき見受けられ
そういう人がトップにいるときの組織が長続きするかしないかの差は
両立しがたい心理的葛藤の中で
いかにポジティブさを失わないでいられるか否かにあった
のではないのかと思いました。


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フェイスブック 若き天才の野望

2011年02月07日 21時13分30秒 | 書評 その他
ようやく厳しい寒さも和らいできましたね。
春のキャンペーンに向けて忙しい日々を送っております。
2月3月は年度末で何かと忙しくこまめに更新できないでいますが
どうかご容赦を。

そんな忙しさの中でも何とか時間を見つけて本だけは読む(笑)

さて、ようやく読み終えた「フェイスブック 若き天才の野望」

ソーシャルネットワーク(SNS)、日本ではミクシィが有名ですが、
全世界では、フェイスブックの方が席巻しているようです。

フェイスブックというのは、もともとアメリカの大学で
新入生の顔写真を掲載した冊子を指していたそうで
それをハーバード大学内でネット化しはじめたのが
始まりだそうです。

フェイスブックそのものに興味があるというよりは
フェイスブックの生成過程にとても興味がそそられました。

フェイスブックの哲学は「情報の透明性」にあるようですが、
プライバシーの問題は、アメリカでも問題になったようで
それをどのように解決していったのか、
というところは興味がある点です。


また、当初は広告による収益化よりも
顧客の利便性や情報の透明性を重視して
どんなに巨額の買収価格を提示されても
その基本方針を貫いた点も好奇心を刺激しました。

さらに企業が大きくなるにつれて
人間関係の軋轢やその克服が克明に描かれており
さまざまなことを考えさせるノンフィクションに
仕上がっています。



フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)
デビッド・カークパトリック
日経BP社


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トレードオフ―上質をとるか、手軽をとるか

2011年02月01日 02時17分21秒 | 書評  ビジネス系
厳しい寒さが続きます。
1月もあっ!という間に終わりました。

そろそろ確定申告の季節ですね。
昨年開業して、お金の出入りが激しかったので
会計ソフトを使っての青色申告書の作成もテマヒマがかかりそうです。

さて、サービス内容の向上にむけて日夜試行錯誤する日々ですが、
「上質をとるか、手軽をとるか」というフレームワークも
重要なテーマの一つです。

トレードオフというのは二者択一という意味で
著者は上質と手軽は両立しえない相反する概念だと
考えているようです。

確かに「上質か、手軽か」というフレームワークで
様々なサービスを腑分けしてみると
人々のニーズを的確に判断し
ブレイクするサービスを見分けることができるようになるかもしれません。


手軽さとは、簡単に手に入りしかも安いことを意味します。
デフレ下の日本では「安さ」が一種の流行のように
安値競争をあらゆる業界で実施されていますが、
実際には片方のコンセプトにすぎません。

「手軽さ」を究極まで追求出来るのであれば
勝ち残る可能性はありますが、
中途半端な手軽さでは本書で言うところの「不毛地帯」に陥ります。


上質さとは、最高の経験とオーラと個性を意味するとされています。
上質さをとことん追求することで、
消費者に「愛され、欲しいと思われる」ことになるのです。


そして、ここが本書のポイントでもあるのですが、
手軽さと上質さは両立しないと述べている点です。

「手軽さは通常、上質感を打ち消す。
手に入りやすさが増すにつれて、オーラは失われていく。
手軽になればなるほど、顧客の個性を引き立てる力は弱まっていく」p164

上質さを追求するのか手軽さを追求するのか
経営者は判断を迫られますが、
追求の過程でジレンマが訪れます。

上質さを追求すると、「成長率UP」の要求に
手軽さを追求すると、「利益率UP」の要求に迫られるのです。

それゆえ、普通の経営者は、
上質さと手軽さの二兎という「幻影」を追い求めるか
どちらも中途半端な状態になって「不毛地帯」に
陥ってしまうというシナリオをたどることになるのです。

自分がどちらのコンセプトを目指すのか
その方針を明確にさせ、その方針の下
ぶれない経営を推進することが大切なようです。


トレードオフ―上質をとるか、手軽をとるか
ケビン・メイニー(著),ジム・コリンズ(序文),内田和成(解説)
プレジデント社


私はどちらかというと「上質さ」を目指したい。
このサービスを受けることにより得られる最高の経験と、
目に見えない価値である「オーラ」が感じられ
このサービスを受けることが一種の「個性」の発露となるような
サービスを提供できることが「目標」と考えています。

今は、まだぜ~んぜん不十分ですけど!(笑)

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