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外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々

2012年09月30日 14時52分34秒 | 書評  ビジネス系
怖いものみたさで外資系金融業界の内幕をちょっと覗いてみるという気分で読みました(笑)

外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々
クリエーター情報なし
ダイヤモンド社


自虐のような、皮肉のような表現が目立ちますが、
生き馬の目を抜くという外資系金融業界で生き抜いてきた著者の凄みは感じます。

日本がバブルの痛手に傷つき、
不良債権処理に手間取っている間に
世界では国策として取り組んだアメリカを中心として金融工学が発達し、
世界の金融業界はずいぶん異形な発展をしてきました。

もっとも、諸行無常のことわり、驕れる者は久しからずという格言は、
この業界にも当てはまるらしく、リーマンショック以来、
(本書では、パリバショックが本当の金融危機のさきがけと指摘されています)
投資銀行業界にも激変の波が押し寄せたといいます。

ところが、リーマンショックで一番いい思いをしたのは
当のリーマンブラザーズの社員だったという指摘もあり、
転んでもタダでは起きないトレーダーのしたたかさを感じました。

最先端の金融工学と高い報酬が魅力の投資銀行業界ですが、
いまやギャンブルとモラルハザードの世界に朽ち果てたかのようです。



それでも、著者は金融の未来は明るいといいます。
なぜか。

金融が本来健全に作用しているならば、
リスクを分散して市場最適化を図り、
世界経済を健全に成長させていくことができるからです。

そのためには、大きくなりすぎて
簡単にはつぶすことができなくなった金融機関を
小さくし解体する必要があると主張しています。

かりに、小さく解体できないとしても、
規制によって儲かりにくくなる巨大金融機関は、
自ずと小さくなっていく可能性があり、
そこからスピンオフした優秀な個人が
金融サービスの新たな担い手になっていくだろうと
予想しているようです。


いずれにしても、著者が金融業界と自分の仕事を愛し誇りを持っていることは伝わります。
どんな業界であっても、自分の仕事を愛し誇りに思っている人に仕事を担ってもらいたい。
そうすればモラルが低下することなく、健全な世の中になっていくでしょう。
欲に目が眩んだ愚かな一部の人間が、業界をおかしくしモラルハザードを招くのだと思います。

もちろん聖人君子になる必要はありませんが、
どんな世界であっても欲に目が眩んだら碌なことがないということだけは
肝に銘じておいたほうがいいかもしれません。それは世界の歴史が証明しています。


それでも、欲に目がくらっくらするのが人間ですけどねっ(笑)


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1 コメント

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Unknown (kennkenn )
2013-03-06 06:45:29
面白そうですね
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