フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

2010年7月からフランチャイズ店の営業開始。サラリーマンを辞めての再スタートになります。

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西太后―大清帝国最後の光芒 (中公新書)

2011年01月26日 01時30分49秒 | 書評 歴史系
いまNHKで日曜夜11時から放送されている
蒼穹の昴がとても面白く画面に食いつくように
観ています(笑)

西太后に悪女のイメージがあるのは
清朝が倒れた後、紆余曲折を経て
共産党が政権を握り今なお共産党の政権下にあるため
前時代の強烈な個性のある権力者を評価しないからでしょう。

明治時代に徳川家康が「タヌキおやじ」などと
酷評されたのと同じ構造だと思われます。

蒼穹の昴は小説なので想像の部分もあるのでしょうが、
従来の西太后のイメージを覆すストーリー展開となっており
興味深さをいっそうひきたてています。

本書は、政治的な評価やイメージにとらわれることなく
歴史的事実に基づいて「西太后」の真実の姿を
より明らかにするものです。

現代中国を知るためには
清朝末期を知ることが一番良いと言われます。
蒼穹の昴をきっかけに西太后の真実の姿を知り
ひいては清朝末期の歴史的事実関係を知ることが
現代中国とその行く末を知ることができるのではないかと思います。

今後世界のパワーバランスにおいて
中国の存在を除外することはできない以上
中国をきちんと知ることは大切かもしれません。

それが蒼穹の昴がきっかけだったとしても(笑)

西太后―大清帝国最後の光芒 (中公新書)
加藤 徹
中央公論新社



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最高裁の暗闘 朝日新書

2011年01月24日 00時01分05秒 | 書評 その他
団藤重光、伊藤正巳、奥田昌道、藤田宙靖・・・などなど
最高裁に判事として就任された有名な学者は数知れず。
それぞれが最高裁での出来事を回顧録のような形で出版なされており
最高裁内部の模様を垣間見れることはできます。
学者の先生方は少数意見や反対意見を書くことが多いので
少数・反対・補足意見が出される経緯もそこで知ることができます。

本書は、ジャーナリストが平易に少数意見が出される経緯を
周辺事情も含めてレポートした内容で、興味深く読みました。

司法試験の勉強をしていたころは
最高裁判例は必ず押さえていなければならなかったので
暗記するほど読んでいましたが、
多数意見の問題点を明らかにするのが少数意見でした。
そういう意味で、少数意見を読むことは面白かったです。
多数意見が現実路線の傾向があったのに対し
少数意見は正義観の発露、理想路線の傾向があった印象が残っています。

ただ、最近は最高裁の路線も変化しているようで
立法や行政に対して違憲判断を突きつける場面もあったりして
『憲法の番人』としての面目を保っているようです。

最高裁の暗闘 少数意見が時代を切り開く (朝日新書)
山口 進,宮地ゆう
朝日新聞出版


ここ10年の最高裁の変化は
93年の細川内閣発足以来の政治上の変動が反映されたとも言えるし
戦後生まれの世代が最高裁の判事に就任する時期になってきたせいともいえます。
いずれにせよ、最高裁といえども時代の変化に対応せざるをえないわけで
そういう意味では最高裁の変遷を法社会学的に研究するのは
面白い課題かもしれませんね。

本書でも触れられていましたが
立法化する際は内閣の法制局でも慎重な検討を加えられます。
にもかかわらず最高裁に「違憲」判断を下されてしまうと
立法府や行政府のメンツが丸つぶれになってしまう一面もあるわけです。
メンツというウエットな言い方をしましたが
それこそが立法権や行政権行使への抑制になり
三権分立の本質でもあるのです。

法律の違憲審査をしない最高裁判所なんて
どーかしてるぜ!(笑)
まあ、しょっちゅう違憲判断を出されても
社会的混乱を招き迷惑なわけですが。


ある紛争について最高裁判決で少数意見が出始めるということは
立法府や行政府に対し法律改正の必要性を示唆するシグナルとも言えるでしょう。

立法府や行政府がそのシグナルを
敏感に感じ取ることも必要になってきます。
鈍感にもそれを見過ごしたり、怠慢にも問題を先送りしていると
そのうち「違憲判決」が出されることになるのだと思います。


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チラシ考

2011年01月23日 00時05分26秒 | FC店開業
冬のキャンペーンがこけた理由はいろいろ考えられるのですが、
そのひとつに、キャンペーン期間中4回ほど打った新聞折込チラシに
ほとんど反応がなかったことです。


電話番号をフリーダイヤルにして本部一括で
問い合わせの集約をしているので
「反応」の意味も変わってくるのですが・・・。

つまり、問い合わせはあったものの
うまくニーズを引き出せないまま来店に持ち込めず
反応にカウントしていないのか、
そもそも問い合わせ自体がなかったのか。
本部一括で電話での問い合わせを受けているために
そのあたりの事情がよくわかりません。

SVにもたずねたりしたのですが
明確な数字を明らかにすると具合が悪いのか
なんとなくはぐらかされたままあいまいな表現をしてきます。

でも、このままだと反応のない本部提案のチラシを
毎回20万円程度の経費を使って
使用し続けなければならないはめに陥ってしまいます。


結局、広告反応は
本部に頼ることなく自らが掘り起こさなければならない!

ということなのかなと理解しています。


そこで、開業当初あれほど反応があったチラシと
冬のキャンペーンチラシと、どうちがったのかを
分析してみました。

①ターゲット顧客に向けて語りかける文言がなかった
②ニーズのある商品をチラシに載せていない
③チラシの大きさが違った

開業チラシということで開業店舗をメインに扱ったチラシと
大阪府一円の直営店舗・FC店舗すべてを網羅したチラシとでは自ずと
反応に落差があるのは仕方がないのかもしれません。

しかし、同じ経費を使うならより効果の上がる使い方をすべきでしょう。
それはフランチャイズであっても同じことだと思うのです。
本部がFC店に対して、広告反応のないことが明らかとなったチラシを
同じように提案してくるのは神経を疑います。

広告反応を分析していないのか?

同様のチラシで過去どのような反応があったのか
数字を明確に示さない以上、
本部提案の折込チラシを使うことは今後ありえない
ということだけは確実です。


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新世界より(上) (講談社文庫) 貴志 祐介著

2011年01月22日 22時22分22秒 | 書評 小説系
厳しい寒さが続きますね。
インフルエンザもはやり始めているようなので
皆様ご自愛ください。


ところで最近、おもしろい小説によく当たります。
忙しいときに限っておもしろい小説に当たり、
寝不足になったりします(笑)

「新世界より」もそうです。
いま下巻を読んでいるところです。
夢中になって読んでいます。
著者の貴志 祐介といえば、
最近も「悪の経典」このミスベスト1に輝き
再び注目を集めています。
この人の初期の作品「黒い家」や「クリムゾンの迷宮」
「天使の囀り」「青い炎」なども夢中で読んだ記憶があります。

新世界より(上) (講談社文庫)
貴志 祐介
講談社


「新世界より」は1000年後の未来の世界。
ハイテクノロジーの世界というよりは
どちらかというと原始的な世界なのですが、
唯一過去の世界と異なるのは
人間が呪力という超能力を有している点です。
それが進化といえるかどうか別にして。


人間が呪力を持ったときに
どういう世界になるか
人間同士あるいは人間とそのほかの生物との関係を
とてもリアルに描きます。
SF(サイエンス・フィクション)なのですが
とてもリアルなのです。

人間が一般的に超能力を持っているとして
たとえば、その能力を悪用した場合
どのような状況が起こりうると考えられますか?

一人ひとりが核兵器を所有しているような状況になりかねないと
作者は考えたようです。

そのような状況から平穏な社会を維持するためには
どうしたらよいのかという観点から
さまざまな仕組みが構築されていきます。
そのあたりの複雑な仕組みを
巧みに描いているところが驚きです。

SFは物語の設定や環境がチープだと興ざめしがちなのですが、
逆にここを丁寧に矛盾なく描き切ると俄然読者の好奇心をつかみます。

「新世界より」は、その点が成功していると思います。

長い長い物語ですが
その先を読みたいと思わせる筆力はさすがです。


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メンターの存在

2011年01月19日 22時26分26秒 | FC店開業
職業人にかぎらず良き指導者に出会い、
指導を受け、導かれるということは
大切なことです。

私自身も前職では良き指導者(メンター)に出会い
仕事のイロハを学びました。

曲がりなりにも仕事を続けてこれたのは
メンターの存在が大きかったと思います。

退職して起業してからも
メンターにはことあるごとに相談にのっていただき
さまざまな教示や支援を仰いできました。

とてもありがたいことでした。

ただ、最近は意見が対立することが多くなっています。
否、対立するというよりは、
メンターが繰り出す示唆に
首をかしげることが多くなったというか
以前に比べると賛同できない内容が多くなってきた
というべきでしょうか。
私自身が考える方向性とメンターが考えている方向性とが
少しずれている気がしてなりません。


この前も「広報活動」の方法論で示唆を受けましたが
いまひとつしっくり納得できていません。


どうしたものかと考える今日この頃です。


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17日、開業半年が経ちました。

2011年01月17日 23時23分23秒 | FC店開業
冬のキャンペーンがこけてしまい、
若干想定を下回っていますが、
「七転び八起き」ころんでもただではおきず
この失敗を学習して次につなげたい気持ちです。

致命傷にならない程度にさまざまな経験を積んで
試行錯誤しながら成功確率を上げていきたい。

「常に勝つ」ことができれば
それに越したことはありませんが、
人生経験を積んでくると、
いつもいつも勝ち続けることは不可能
もしくは不自然ということがわかってきます。

大切なのは、失敗から再び立ちあがる強さやしぶとさであり、
多少の失敗を恐れず挑戦する勇気なのだと思っています。
もちろん失敗から学ぶ賢さも。


そういえば、ユニクロの社長も「一勝九敗」っていう本書いてたな(笑)。
一勝九敗
柳井 正
新潮社



というわけで
現在は春のキャンペーンに向け準備中です。
今日、訪ねて来られたSV(スーパーバイザー)さんとも
今後の展開戦略を入念に話しあうことができました。

そうこうしているうちに
開業から半年があっという間に過ぎていました。

1月17日といえば、阪神大震災から16年目です。
あの大震災からもう16年が過ぎたのですね。

16年の間にもいろんな出来事がありました。
時間がたつのは早いです。
まさに「少年老い易く学成り難し」です。
できるときに勉学に励むことは本当に大切なんですが
若い時分はそういう実感というのが
なかなかわかないんでしょうね。
時間がたってから初めてわかる
ということも多いような気がします、残念ながら。


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大人ははだかの王様を笑わない

2011年01月12日 23時45分36秒 | 書評  ビジネス系
1月31日までに、「給与支払報告書」なるものを
アルバイト達が居住する市町村に提出しなければなりません。
大阪市のみならそんなに手間がかからないのですが、
東大阪市、宝塚市、堺市と多岐に渡っているので大変です。
郵送でもいいのかなぁ。
窓口に提出だととても手間。
だけど書式が整っているのか確認したいし。
初めてのことは戸惑うことが多いですな。


さて、書名と作者に惹かれて読んだ
「知的幸福の技術 橘玲著」

洗練された文章とウィットに富んだ内容で
人生設計、生命保険、年金、医療、教育、
不動産、資産運用、市場経済について
常識と思い込みを覆すエッセイが続きます。


知的幸福の技術―自由な人生のための40の物語 (幻冬舎文庫)
橘 玲
幻冬舎


資産運用を語る
27章 大人ははだかの王様を笑わない
では、株式投資に触れています。

株式投資とアンデルセンの童話「はだかの王様」が
どうつながるのか?が本書のウィットに富んだところです。

バフェットやさわかみファンドなどをあげるまでもなく
長期投資の効用を述べる者は多く
またその主張も正しいのに、
その教えに従わない投資家たちが多いのはなぜか。
それを「はだかの王様」にひっかけて
健全な社会には本音と建前が必要だと言うのです。

もちろん、多分に皮肉がこめられているのでしょうが
一面、真理を突いていると思うのです。


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チーム (実業之日本社文庫) 堂場瞬一著

2011年01月10日 23時21分54秒 | 書評 小説系
チーム (実業之日本社文庫)
堂場 瞬一
実業之日本社


1月2日、3日はたいてい「箱根駅伝」を観ています。
今年もテレビで観戦しました。
早稲田が18年ぶりの総合優勝でしたね。

毎年恒例となっている箱根駅伝。
数々のドラマが多くの人々を惹きつけるのだと思います。

関東の大学が熾烈を極めて争うこの大会には
独特の仕組みがあって、そのひとつが「学連選抜」。

箱根駅伝出場を逃した大学の中から
予選で好タイムを出した選手が選ばれる
混成チームなのが「学連選抜」です。

本書は、その「学連選抜」にスポットをあてた小説です。
大学対抗という舞台の場に、違和感の伴う混成チーム。
チームの絆とはなんなのか考えさせる内容です。


堂場瞬一の小説は初めて読みましたが、面白かったです。
テンポが良くて、場面の展開が鮮やかにイメージでき
映像を観ている様な感覚で小説を読むことが出来ました。
文章を読んでいて頭に映像が浮かぶというのは、
うまい小説家の証拠だと思っています。

設定もさることながら、
ストーリー運びの展開が見事でした。

お勧めの1冊です。

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オレたち花のバブル組 (文春文庫)

2011年01月07日 15時35分08秒 | 書評 小説系
オレたち花のバブル組 (文春文庫)
池井戸 潤
文藝春秋


自分の考える正義のためなら上司にもたてつく主人公
半沢直樹のようなキャラは実際の銀行内ではリアリティが
あまりないようには思います。
そういう意味で、本書は架空の経済小説なのですが、
とても痛快で元気になる小説です。

現在の銀行業界をとりまく複雑な事情をわかりやすく描きながら
その中で働く銀行マンの苦悩と哀切と、そして誇りを
厭味なく表現できる筆力がすばらしいです。

池井戸潤の小説にはバランスのとれた正当な価値観がうまく反映されていて、
読む者をすがすがしい気持ちにさせてくれます。

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起業してからでも読む価値はある

2011年01月04日 01時19分42秒 | 書評  ビジネス系
4日から仕事始めです。

その前にこれまでの自分の仕事ぶりを振り返っています。
また、今年1年どのように経営していこうかと計画を練っています。

『アントレ』は起業を応援する雑誌だから
どちらかというとまだ起業していない人を読者対象とするのでしょうが
起業してしまってから読んでも、なるほどぉと勉強になります。

アントレ 2011年 02月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
リクルート




特集のひとつに
『脱サラ開業 聞かずの失敗30連発』というのがあり
起業時の注意事項を30項目列挙しています。

成行きではなくきちんと準備している人は
おそらく聞いたことがあることばかりだとは思いますが
事前に十分聞いていても、想像していた以上に重要だった
ということはよくあります。
一方で、以前読んでいたから
慌てなかったということもありました。

思わぬ罠にはまらないためにも、
読んでおいたほうがいいかもしれません。


僕自身も「自分自身の今」を客観視するために読んでいます。
今の現状がそういう意味を持っていたのかということが
良くわかります。

・チリも積もれば交通費!
・運転資金を甘く見ていました(涙)
・住民税ってこんなに高額なの?
・商売って価格勝負じゃないの?
・領収書がなくても経費になるってホント?
・入金までにこんなにタイムラグがあるとは!
・貧乏生活でも大丈夫!と思っていたのは自分だけでした
・資格あって仕事なし
・健康を取るか、人を取るか・・・etc

お金の面で言えば、
運転資金の重要性が痛いほどわかります。
広告費や人件費など当初予定した以上の出費がかさみ
運転資金がなかったらと思うとゾッとします。

人の面で言えば、
アルバイトスタッフ教育が重要だということがわかります。
これもあらかじめわかっていることですが
忙しさにかまけてスタッフ教育がおざなりになっている
危険性があります。

どこがダメでボトルネックになっているのかを認識しつつ
戦略・戦術を練り直していく必要がありそうです。

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今年は本厄なのです。

2011年01月03日 06時31分14秒 | ヒマ話
信じるか信じないかは別として・・・。


今年は、六占星術でいうところの大殺界3年間のうちの最後の年で
四柱推命の空亡の年にあたり、加えて厄年(本厄)にあたります。
トリプルなトラブルに巻き込まれるってことかなぁ


ちなみに12年前の大殺界最後の年は、
人生初の1ヵ月入院を経験してました(笑)

というわけで、
今年の初詣は厄払いに厄神さんへお参りに行きました。
多井畑厄除八幡宮は日本最古の厄除けの霊地だそうです。
ご利益ありそう・・・。



厄年というのは、人生の中で大きな転機や節目を迎える年
ともいわれているらしいので、ちょうどこの時期に
独立・開業が重なったのも仕方がないことなのかもしれません。

20代や30代のように休まず働き続けるなんていう芸当も出来ない年なので
適当に休息をとりつつ息の長い事業展開を図りたいと考えています。

体が資本ということを身に染みて実感するこの頃です。

厄神さんでは、「達磨さん」を購入しました。


七転び八起き!今年はしぶとく参ります。

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街場の大学論 ウチダ式教育再生 (角川文庫)

2011年01月01日 23時29分39秒 | 書評 教育系
あけましておめでとうございます。
みなさん、今年もよろしくお願いいたします。
今年1発目のブックレビューです!

街場の大学論 ウチダ式教育再生 (角川文庫)
内田 樹
角川書店(角川グループパブリッシング)


ブログのエントリー記事をまとめているので
体系的な内容とはいえませんが、
首尾一貫しているのは
『「学ぶ」ということは「自分が何を知らないかについて知ること」であり、
「金になるか、ならないか」のために学ぶのではない』、という思想です。

ダイレクトな表現をすると、現代日本の風潮が、
「金になるか、ならないか」の判断基準が底流にあり
子どもと大人の狭間にいる大学生がもろに影響を受けるのは
仕方がないことなのかもしれません。

よくよく観察すると、個々の大学生たちが
「金になるか、ならないか」の判断基準だけで
動いているわけではないというのは良くわかるのですが、
それでも肝心なときに肝心な判断で影響を受けているのは間違いない。

どんな人物・書物に出会えたかによって
社会の底で流れる歪な価値観の攻撃から
自分を守ることができるかもしれません。

『古来、胆力ある人間は、危機に臨んだとき、
まず「ふだん通りのこと」ができるかどうかを自己点検した。

状況がじたばたしてきたときに、「ふだん通りのこと」をするためには、
状況といっしょにじたばたするよりもはるかに多くの配慮と節度と
感受性が必要だからである。

人間は自分のそのような能力を点検し、磨きあげるために
「危機的な状況」をむしろ積極的に利用してきたのである。』
~第3章 ウチダは何を教えているのか p88


こういった内田先生の発想が好きです。
こういった言葉に出会えるだけでも、
この本を読む価値はあるのだろうと思います。



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