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フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

2010年7月からフランチャイズ店の営業開始。サラリーマンを辞めての再スタートになります。

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経営者とは 稲盛和夫とその門下生たち

2013年09月23日 15時38分12秒 | 書評  ビジネス系
経営者とは 稲盛和夫とその門下生たち
クリエーター情報なし
日経BP社


口先だけの人は多い。
見せかけの成果を誇る人も結構多い。
でも、実際に行動する人は少なく、
成果をあげる人はもっと少ない。


稲盛和夫氏が支持されるのは、
誰にも成し遂げられなかったことを
成し遂げてきたからです。見せかけではなく。


成果を上げられる人になりたいと思って
稲盛和夫関連の著作を読む。


盛和塾という稲盛和夫氏が主宰する経営塾があります。
稲盛氏を慕う経営者のあつまりですが、
稲盛氏はこの塾生たちを「ソウルメイト」といって
とても大切にしています。


海千山千の創業型経営者だけでなく
悩める2代目、3代目の経営者も塾の門をたたくと言います。
「経営者とは何か」について深く考えないまま
経営者に就いたすえの行き詰まり。


稲盛氏自身が盛和塾に人が集まる理由を3点あげています。
①孤独な経営者が悩みを吐露できる場である
②経営者の人間的魅力を高めるという方向性
③経営者として向上するには「思いやり」が大切だというベース―利他の精神

宗教じみていると思われる方もいらっしゃると思いますが
実際のところ、稲盛氏は65歳の時に臨済宗妙心寺派円福寺で得度しています。


本書には、門下生7人の話も掲載されています。
「ブックオフ」や「俺のフレンチ」で有名な坂本孝氏や
地元で確固たる地位を築き上げている企業経営者、
中国人経営者までさまざまな方たちです。
それぞれが稲盛氏とのかかわりをのべておられます。

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小善と大善

2013年09月21日 16時42分32秒 | 書評  ビジネス系
成功への情熱―PASSION (PHP文庫)
クリエーター情報なし
PHP研究所


以前なら漫然と読んでいたことであっても
経験をふんだ今ならピンとくることもあります。

本書もそういう類の本です。
折に触れ何度も読み返し、自分の経験に照らすことで
違った感想を持つことになるのでしょう。


たとえば・・・


その人にとって良かれと思ってやったことは
たいていその人のためにはなっています。
が、ときどきその人のためにならないことがあります。
そういう時は「小善と大善」の話を思い出します。

「大善は非情に似たり、小善は大悪に似たり」

本書で引用されている具体例は
「親が子供を甘やかすあまり、
子供は自分では何も出来ないようになってしまい、
成長するに及んで人生を誤ってしまう。
逆に、厳しい親に育てられた子供は、
自分を鍛錬することを学び、
人生における成功者になるということがある。」

愛情をもって厳しく鍛えることが「大善」につながるというのです。

本書では、この項目の次のページで
「思いやる心が信頼をかちとる」というテーマを掲げていますから、
形だけの、心がこもっていない厳しさは
「大善」とはいえない点が難しいところです。

ひるがえって
昨今の「体罰」問題。
気合を入れるつもりで、
試合中に平手打ちを何度も繰り返していた
運動部の顧問の行動が問題になっています。
暴力は言語道断ですが、
「厳しく」の意味を取り違えてしまうと
ただ人格を傷つけるだけの言動になってしまいます。


北風と太陽の話もありますしね。


私はよく、優しい、優しい・・・・→ 甘い(笑)って言われるので
もっと厳しくしないといけないのかなぁと思ってしまうのですが、
キャラに合わないことを背伸びしてやると
たいてい失敗することを経験上知っています。

優しい人がときどき怒ると効果があるようなので
たまにそういう方法を使っています(笑)


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自分でやった方が早い病 (星海社新書)

2013年09月14日 00時03分01秒 | 書評  ビジネス系
自分でやった方が早い病 (星海社新書)
クリエーター情報なし
講談社


思うところがあって読みました。

「任せる」「任せられない」は難しい問題です。
一歩まちがえると「丸投げ」になって無責任のそしりを免れないし、
かといって、なんでも自分がやってしまうと、
自分の時間がなくなり、生産性のある仕事に取り組めなくなるおそれや
後任の人材を育成できなくなってしまいます。

自分の仕事が一番クオリティが高いはずだ!
というのも思い込みかもしれませんし。

本書には、
『「任せる」に関する3つの大きな勘違い』という記載があって、
①「任せる」は失敗が前提
②「任せる」は「丸投げ」ではない
③他人に任せても楽にはならない
とあります。

そもそも、吹けば飛ぶような零細企業で「失敗」が許されるのか?
という問題がありますが、
吹いて飛んでしまわない程度の失敗なら許されるであろうし、
大きなダメージを受けない程度に
上位者が失敗をコントロールしないといけないのかもしれません。
そういった意味で、任せることは丸投げでもないし、
任せても最初のうちは楽にはならないのかもしれませんね。

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稲盛和夫 最後の闘い―JAL再生にかけた経営者人生

2013年08月29日 19時30分11秒 | 書評  ビジネス系
稲盛和夫 最後の闘い―JAL再生にかけた経営者人生
クリエーター情報なし
日本経済新聞出版社


読み始めたら、止まりませんでした。

誰もが不可能と考えたJALの再生。
素直に稲盛和夫は凄いと思います。
それでも、競合会社から見ると
納得いかないところはあるのかもしれません。
再上場した際にも、
一部からJALへの非難があったようです。

しかし、本書を読むとJALの再生は
やはり一筋縄ではいかなかったようです。
稲盛氏による再生劇があまりにもあざやかすぎて、
政府の援助により簡単に再生できたかのように見えますが、
特に最初の200日はまさに「闘いの日々」だったようです。

経営を担う役員クラスの、稲盛氏に対する態度は3つに分かれたといいます。
ひとつは、反発するグループ。ひとつはおもねるグループ。
そしてもうひとつは、静観するグループ。
マネージャーとリーダーの区別もつかず、
リーダー教育といえば、マネジメント教育と勘違いし
外部に委託しようとする官僚主義的な体質。

倒産してもJALの体質は全く変わっていなかったようです。

稲盛氏の仕事は、最初の200日をかけて
八百屋の経営も出来ないと評された経営陣の意識の変革からでした。

リーダーの心に火をつける!
お飾りの会長ではではなく、
まさに本気で取り組んだJALの再生だったのではないでしょうか。
全人格を問われる作業であるだけに
余人をもって変えがたい事業であったと思います。

アメーバ経営のしくみは、
人心を入れ替えてからの作業。
まさに器に魂を入れ替えてから
行われた作業であったと推察いたします。


JALの再生は、余計なことを考えず、
素直に賞賛してよいと思います。


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不格好経営 南場智子著

2013年07月01日 01時36分12秒 | 書評  ビジネス系
素直におもしろかったです。

モバイルゲームを全くやらない私でさえ
社名を知っているDeNAの創業者南場智子の
創業サクセスストーリー。
DeNAぐらい成功すると
かつての大失敗も笑い話になります。

今日の成功が順風満帆に来たわけではないというのは
ソニーやホンダ、松下などの創業史を読めば明らかです。

だから、ベンチャー企業に失敗はつきもの。
成功したから「不格好」と表現できるのだろうとは思います。

しかし、成功者には美化して格好つけたがる人が多いのに
これだけあけっぴろげに書くのは
やはりキャラクターのなせる業なのでしょう。

いや、本当は書いていないことが重要なのかもと
思わせるくだりはいくつかあります。

ネタバレになるかもしれないので、
詳細は明かせないのですが、
人材獲得に関しては
各方面と軋轢を生じさせた形跡がうかがえます。

また、資金繰りに関しても
かなり赤裸々に描かれてありますが
それでも紙面に書きつくせない著者の
くやしい想いが伝わってきます。


不格好経営―チームDeNAの挑戦
クリエーター情報なし
日本経済新聞出版社


優秀なコンサルタントの3人が
立ち上げたDeNAは立ち上げ時に
最大の危機を迎えます。

その危機を乗り越えても、
赤字の時代が4年間続きます。

資金繰りに困って既存の大株主である
ソニーから1億円、NTVPから4億円
マッキンゼーの先輩から7000万円を調達します。

転機はオークション事業を諦め、
ショッピングモール事業に転化し
営業体制を強化して黒字化を目指したときに訪れます。
創業1999年3月以来2003年3月4年目にして初めて
DeNAは黒字化を達成します。

そこから、快進撃が続きます。
モバイルベースにシフトして
2004年「モバオク」
2006年「モバゲー」営業開始
2009年「怪盗ロワイヤル」サービス開始

このあたりはDeNAが急成長していく過程です。

ところが、東日本大震災が起こった2011年、
南場さんの夫が癌の告知を受けます。
進退の決断を迫られた南場さんは、
「社長業は120%全力投球でも足りないのだ。
これだけの難題を抱えた企業のトップが、
そして世界一を狙う目線の高い企業のトップが、
社業を最優先にできないというのはもっと罪深いこと
ではないだろうか。無責任とのそしりが怖いのなら、
いずれにしても免れない。そもそもそしりを恐れる
気持ち自体、自分本位だ。DeNAにとってどっちが
よいのか、それだけを軸に決めなければならない」
と決意して、社長を退任します。



そして、謝辞のなかで書かれてあるエピソード。
やりたいように好き方題しているように見える著者の
「人生とは思うようにいかないものだ」との感慨が
この本をベストセラーにさせる深みを持たせているように思います。

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ザ・フランチャイズ

2013年06月24日 23時50分02秒 | 書評  ビジネス系
もっぱら、フランチャイズ本部の立場から書かれた本。
加盟店側もフランチャイズ本部がどのように考えているのかを
理解するためには読んでもいいと思いますが、
加盟店側が成功する秘訣を書いているわけではありません。



経験からいうと
今の業態をFCに加盟することなく
立ち上げていたとするとおそらく
ここまで続けてこれなかっただろうと思っています。

フランチャイズの仕組みは
要するに成功したビジネスの仕組みを
利用するということなので、
本部が提供するノウハウ通りにやりさえすれば
成功するはず!というのが基盤になっています。

特に立ち上げ時は、
わからないことが多く
ある程度敷かれたレールに乗ることが
スムーズに事業を進めるうえで欠くことが出来ません。

限られた資金で短期間に収益を確保するということであれば
既存のビジネスフレームを利用しFCを選択肢にいれるということは
あながちまちがっているとはいえないのだと思います。


ザ・フランチャイズ
クリエーター情報なし
ダイヤモンド社



ただし、立ち上げ以降
事業を継続させていくのは
オーナーの力量次第というのは、
正直なところです。
集客や顧客満足度、売上確保まで
本部が面倒を見てくれるわけではありません。
相互に独立した事業体といわれる所以です。

数字で表すことが難しいので
肌感覚的にいうと
本部の持つブランド力に依存しているのは
まさに支払っているロイヤリティ分
およそ売上の10%ぐらいだと評価しています。
まったく本部ブランドに依存していないといえば嘘になるでしょうし
さまざまな後方支援を感謝していないわけではありませんが
本部に依存していても事業を継続させることはできなかったでしょう。

(これが強いブランド力を持つ本部だと
また違った見解を持つのでしょうね)


フランチャイズチェーン成功の秘訣として
この本には、顧客価値、加盟店価値、本部収益の最大化の3点があげられています。
これらのバランスが崩れると成功がおぼつかなくなるということです。
ともすれば、一つの立場からの視点に偏って主張しがちになりますが、
どれが突出してもあるいは凹んでもバランスが崩れるという点がミソです。
三点倒立ですから。
だから、成功しているチェーンで
本部だけが利益を得ていて
加盟店、あるいは顧客だけが損をしている
ということはありえないと思います。それは幻想か悪口。
あるいは成功しているように見えるけども
バランスが崩れていれば早晩
問題が噴出する可能性があるということです。

フランチャイズビジネスは本部だけが
利益を貪るシステムだという非難がよくありますが
それは外形的な現象だけに捉われているにすぎません。
現実はそんなに単純でもありませんから。

もちろん、悪徳FC本部とか
独占禁止法や消費者法などの法律違反は別ですよ。
それは、また別次元の問題です。


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経営センスの論理 新潮新書 楠木健著

2013年06月01日 01時42分44秒 | 書評  ビジネス系
GW明けから怒涛のイベントが続いて3週間。
ほっと一息ついたのが先週末で、
6月からのイベントのことを考えていたら
5月が終わってしまいました。

光陰矢のごとし、時間はあっという間に過ぎてしまいますが
時間を見つけては静かに本を読みたい・・・。

以前ブログでも紹介したことのある
「ストーリーとしての競争戦略」の著者である楠木さんの一般向け新書の紹介です。

経営センスの論理 (新潮新書)
クリエーター情報なし
新潮社


本書は
ハーバードビジネスレビューに連載されている著者のコラムをまとめたものです。
オンラインサイトに掲載されている日々のコラムをまとめたものなので、
本書の初めに書かれてあるように「統一的なメッセージがあるわけでは」ありません。
経営のセンスに関する知識が体系化されているわけではないので
題名に先入観をもって読み始めると違和感を感じるかもしれません。

最近の新書の作り方では、
こういう手法で作られている新書は多くなってきています。
ブログやサイトの連載をまとめて書籍化するという手法。
いろんな出版社が新書版を発行するようになり
様々なテーマを手軽に読めるようになったメリットはありますが、
粗製乱造されているようにも受け取られます。
ネタがなくなる一方で、新書発行のプレッシャーもあるのでしょう。

同じような内容を題名を変えて発行する著者もいますし、
たくさん出版されている割には
感銘を受ける本が少なくなってきているなとは感じます。

ただ、だからこそ内容が優れたものは
読者を引き寄せるのかもしれません。

本書を読んでみて、
「経営センス」に力点を置いているというよりはむしろ
学者らしく「論理」のほうに力点を置いているようです。

知識をインプットする活動の総称としての勉強を
面白くするにはどうすればよいか?
勉強の面白さは、ひとえに知識の質に関係している。

上質な知識とは何か?
それは「論理」である。
論理は面白い。論理の面白さをわかるようになれば、
勉強は苦にならない。


知識の質は論理にある。

要するに、知識の断片を身につけるのではなく
雑多な知識の中にある法則や思考の筋道をみつけることができたら
勉強は面白くなるはずだと。

経験的には、そこまでたどり着くまでに
挫折する人のほうが多いような気もしますが。


本書もさまざまな「論理」であふれています。

軽く読み流すような文章のなかに箴言とも言うべき
心に響く言葉が潜んでいるところが本書のよいところです。
それが何かはそれぞれの読者に委ねられるでしょうが、
私の心に響いた言葉をあげると

・競争戦略の本質は「違いをつくること」にある
・制約や弱点を克服しようとせず、積極的に受け入れることによって、自分の競争優位や劣位についての認識ががらりと変わる。
・企業は逆境を正面から受け止め、人のせいにしないこと。
・事業経営に必要なのは、なんだかんだ言って「粘り」や「蓄積」だ。


です。

最も先端的な売れっ子の経営学者でさえ、
競争戦略の本質を説きつつ
事業経営には「粘り」と「蓄積」が必要という
伝統的な価値を指摘しているという点が
経営における不易流行の意味を考えさせますね。


本書を読んで、あなたにはどんな言葉が心に響くでしょうか?


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起業家―藤田晋著(幻冬舎) ブックレビュー 

2013年04月22日 01時00分00秒 | 書評  ビジネス系
起業家
クリエーター情報なし
幻冬舎


一見、華やかで派手な世界に見えますが
成長の陰で繰り返される葛藤や焦り、たゆまぬ努力は
どんな事業でも同様です。

サイバーエージェントが運営するアメーバブログは、
いまや他社の追随をゆるさないブログになっています。
人気のあるブロガーが使っているブログを見ると
大抵「アメーバブログ」です。
このブログはgooブログですけど(笑)
たぶん使いやすいのでしょうし、
友達の輪を広げやすいのでしょう。

多くのブログ運営会社が乱立する中で
なぜ、アメーバだけが突出したのか?
その理由がこの本には書かれてあります。

立ち上げ当初、アメーバブログは苦戦していました。
当初から爆発的に人気が出ていたわけではないというところがミソです。
むしろライバルであるライブドアの堀江氏からは酷評されていました。
グループ運営に徹していた藤田氏は
アメーバ事業を他の信頼すべき責任者に任せ
口出しはしていませんでした。
「任せてやる気を出させて伸ばす」ことを
大事にしていたと言います。
任せることで現場の責任感を引き出し、
自由度を高めて活性化させようとしていました。

このこと自体は、いろんなビジネス書が
人材活用法として推奨していることで
とりたてて間違っているわけではありません。
むしろ同じサイバーエージェントの
広告代理事業では成果を出していました。

しかし、結果的にはアメーバ事業では
なかなか成果が上がりませんでした。
さまざまな理由や原因が本書であげられています。
そのうち社員の士気すら低下していきます。


転機は、2007年4月当時のアメーバ事業本部長を更迭し
藤田氏自らアメーバ事業部の本部長に就任してからです。

期限をきり、進退をかけ不退転の決意でアメーバ事業に取り組み
必達すべき目標を掲げて
藤田氏自身が直接様々な施策を半ば強引な手法で実行に移してから
アメーバ事業は成長の軌道に乗っていきます。

その軌跡は、これぞサクセスストーリーというべきものです。



「任せるか、自らやるか」
その方法論としてはどちらが正しいのか
タイミングや特有の事情も絡んでくることなので
私にはわかりません。
しかし、いずれの手法を使おうとも、起業家は
自らの責任において結果を出さなければ意味がないことを
物語っているように読みとりました。



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学歴と、仕事。―ビジネス能力と関係はあるのか?

2013年04月01日 07時29分34秒 | 書評  ビジネス系
日経プレミアPLUS VOL.6
クリエーター情報なし
日本経済新聞出版社


データからみると
高学歴―高収入―ビジネス能力あり
という関連性がありそうにも思えます。
もっとも、どんな職業に就いているかによって
学歴の威力は変わってくるでしょうし、
学歴を経る過程で身につける一般的な基礎学力のほうが
ビジネスの能力を身につける上で重要かもしれません。


本書では、「学歴と、仕事。ビジネス能力と関係はあるのか?」
という問いは発しつつも、結局はあるかもしれないし
ないかもしれない、ひとそれぞれ・・・というこれまでと同様の
一般的な、ありきたりな、平凡な解答になっています(笑)

日々結果責任を問われている
10年選手以上のビジネスパーソンにとっては
あんまり学歴は関係ないのかもしれません。

本書の中で山崎将志さんが書いているように
「成功をどう意味づけるか、ゴールをどこに置くか、
によって、学歴の重要性はまったく異なる」と解釈する
のが正しい答えのように思います。

学歴と学力とは、また別次元の話かもしれませんが、
学歴が、正しい学力が身についた結果としての学歴であったなら
学歴にはもう少しこだわった方がいいかもしれません。

テストの成績であったり試験の結果だけを評価するというのは
ものすごい狭い範囲のモノサシにすぎず、目に見える成果ではあっても
世間一般で言われているほどの価値はないかもしれません。

しかし、その結果を獲得する過程で身につけられた
学習習慣や考える力、理解力、計画性、実行力、伝達力などは
ビジネス社会でも威力を発揮するのではないでしょうか。

もちろんビジネス社会で成功するには、
対人関係能力特に、協調性や、
コミュニケーション能力、人を巻き込む力、
リーダーシップや、マネジメント能力など
直接学力とは関係のないと
一般的に言われている能力も大切です。
そういうものは、
あまり学力を身につける過程では問われない。

むしろ、クラブ活動であったりバイトだったり
ボランティア活動を通じて
身につけられる能力であるのかもしれません。

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3万人の社長に学んだ「しぶとい人」の行動法則―ブックレビュー  

2013年03月19日 01時36分50秒 | 書評  ビジネス系
この手の本には内容が薄いものも多く
せっかく購入しても紹介しないものも多いのですが、
本書はかなりおもしろかったです。
経歴をみると、私もお世話になっている
日本政策金融公庫に在職されていたというので
資金調達という実に生々しい面から
中小企業のしぶとい経営者の方を観察されてきたのだろうと
察します。それだけに興味深く、融資担当者がどういう観点で
経営者をみているのかという点でもおもしろいです。

3万人の社長に学んだ「しぶとい人」の行動法則
クリエーター情報なし
日本実業出版社


経営者になってみないとわからないもの。
経営者になって初めてわかるもの。
いいこと、わるいこと、数多くあります(笑)

父親も弟も自営という経営者を若いころから続けており、
私は40歳近くになって初めて経営者のはしくれになりましたが、
しぶとさを維持することは並大抵ではないことを知りました。
長く経営を続けるには、良い時もあれば悪い時もあります。
そういう波をうまく切り抜け、耐えるしぶとさを
身につける必要があるのでしょう。
父も弟もこういうしぶとさを身につけて
会社を維持してきたんだんなぁと。

本書では、窮地に陥る3大リスクとして
心と人と金をあげ、それぞれの観点から
しぶとく生きる人がどんな行動法則を持っているかを
分析しています。

巷間イメージされるような
強じんな肉体や精神の特別な持ち主だけが
「しぶとい人」ではありません。
どちらかというとピンチをチャンスに変えるような
前向きで楽観的なポジティブ思考の人が
本書で言うしぶとい人として挙げられています。

そうなるための行動や習慣はなにか?

ちょっとしたこころがけでしなやかでしたたかな、
よい意味での「しぶとい人」になれるのかもしれません。


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PRESIDENT (プレジデント) 2013年 3/18号 [雑誌]―後天的なリーダーシップはどのようにして身につくのか?

2013年03月18日 23時48分14秒 | 書評  ビジネス系
PRESIDENT (プレジデント) 2013年 3/18号 [雑誌]
クリエーター情報なし
プレジデント社


2013.3.18号のプレジデントは
稲盛和夫の叱り方と題して特集が組まれていました。

JALを劇的に再生させた稲盛和夫氏。

どうJALを再生させたのかにも興味はありますが、
その稲盛和夫氏が語るリーダー教育論にも共感を覚えました。

ちょっと長いですが、共感した部分を引用しておきます。
全文を読んでもらえれば、
もっとこれらの部分が強く印象付けられると思いますが。


「まず言えることは、苦労もせずに楽に、平穏な人生を辿ってきた人では、強い使命感を持ち、自己犠牲を厭わない『無私』の心は築けないことです。リーダーの立場に就くまでの間に辛酸を嘗め、苦難に耐え、しかもそれをポジティブに、明るく、いい方向に捉えることができ、研鑽を積んできた人こそが、リーダーとしてふさわしい人間性を身につけることができるのです。」

・・・

「『立派な人格』というのは、すばらしい哲学を備えているという意味だけではありません。「人をだまさない」「ウソをつかない」「正直でなければならない」「貪欲であってはならない」というベーシックな倫理観を堅持することでもあります。そういうことを常に自分に言い聞かせながら、それを実行しようとしている人が、次第に人格を高めていくことができるのです。」

・・・

「リーダーになること、育てることに懐疑的な人もいるかもしれません。しかし、社会に出た当初は私自身が、実は、リーダーどころか社会人として資質を欠いた人間でありました。」

・・・

「私は今、八一歳ですが、この年になって、真のリーダーはもともと気の小さい小心者で、前述したように苦難に耐え、努力を積み、非常に強い意志力と人間性を持つ人間でなければならないと思うようになりました。そして真のリーダーには、慎重さも大事だと痛感しています。」

・・・

「私も小心者で、会社を潰してしまわないか心配で心配でたまりませんでした。そして今日まで、もうこれでいいと思ったことは一度たりともありません。会社を経営して人様からお叱りを受けたことがなかったのも、人から指摘を受ける前に先回りして問題を解決しようとしてきたのがよかったのだと思います。」


独白ともいえる稲盛氏の語り口にとても強い感銘を受けました。

2010年にJALの会長に就任されていなければ
2011年震災後、なり手のいなかった東京電力の会長に推されてたかもしれません。


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「仕事をまかせるシンプルな方法―9割がパート・アルバイトでも繁盛店になれる!」ブックレビュー

2013年02月22日 01時37分25秒 | 書評  ビジネス系
最近は、店舗運営をNさんに任せて
現場を離れることができるようになりました。
そして自分の時間を持てるようになっています。
もちろん、現場と経営は密接につがっていますので
全く現場から離れてしまうということはありませんけど。

創業当初から手塩にかけて育ててきた店舗なので、
わが子のように思いなかなか人に任せて現場を離れる
ということが出来ないでいましたが、
信頼できる人を得て初めて「任せる」という気持ちになっています。
最初はおそるおそるでしたが、
最近は安心して任せることが出来ています。
「頼むわ!」―「おまかせあれ!」― 「なんと頼もしい」(笑)

でも、これが普通のアルバイトだったら、
とてもじゃないが「任せられないだろうなぁ」。

「任せる際の人選と任せる仕事の選択を間違えると、
思ったような成果を挙げることはできない」

→誰かれ任せたらいいというものではないということなのでしょう。
人を見る選択眼も養わなければならないのでしょうね。

仕事をまかせるシンプルな方法―9割がパート・アルバイトでも繁盛店になれる!
クリエーター情報なし
商業界


本書では、任せる前のコツから、
任せたときのコツ、任せた後のコツまで、
あらゆる場面での任せる技術を高めるコツが満載です。
忙しい現場を人に任せ、現場を離れることに
罪悪感を感じるリーダーもいるかもしれませんが、
そういう人こそ、次の人材を育てるために「任せる技術」を学んで、
さらなる高い業績を上げていく必要があります。
すでに自分一人では手に負えなくなった仕事をこなすために
他人の手を借りるのはむしろ当たり前であり、
だとすれば、「任せる技術」を学んでおくことが前提になるのでしょう。

本書に書かれてるノウハウを少しづつ実践しながら
自分のものにすることが大切です。

任せることが出来るリーダーになるための条件として、
①自ら考動させる、③自分の夢を語るとともに
②スタッフの手本になるということがあげられているのがミソ。

リーダーがさぼるためということではなく、
高い業績を上げるということが前提の下に
「仕事を任せる」ということがポイントです。

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外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々

2012年09月30日 14時52分34秒 | 書評  ビジネス系
怖いものみたさで外資系金融業界の内幕をちょっと覗いてみるという気分で読みました(笑)

外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々
クリエーター情報なし
ダイヤモンド社


自虐のような、皮肉のような表現が目立ちますが、
生き馬の目を抜くという外資系金融業界で生き抜いてきた著者の凄みは感じます。

日本がバブルの痛手に傷つき、
不良債権処理に手間取っている間に
世界では国策として取り組んだアメリカを中心として金融工学が発達し、
世界の金融業界はずいぶん異形な発展をしてきました。

もっとも、諸行無常のことわり、驕れる者は久しからずという格言は、
この業界にも当てはまるらしく、リーマンショック以来、
(本書では、パリバショックが本当の金融危機のさきがけと指摘されています)
投資銀行業界にも激変の波が押し寄せたといいます。

ところが、リーマンショックで一番いい思いをしたのは
当のリーマンブラザーズの社員だったという指摘もあり、
転んでもタダでは起きないトレーダーのしたたかさを感じました。

最先端の金融工学と高い報酬が魅力の投資銀行業界ですが、
いまやギャンブルとモラルハザードの世界に朽ち果てたかのようです。



それでも、著者は金融の未来は明るいといいます。
なぜか。

金融が本来健全に作用しているならば、
リスクを分散して市場最適化を図り、
世界経済を健全に成長させていくことができるからです。

そのためには、大きくなりすぎて
簡単にはつぶすことができなくなった金融機関を
小さくし解体する必要があると主張しています。

かりに、小さく解体できないとしても、
規制によって儲かりにくくなる巨大金融機関は、
自ずと小さくなっていく可能性があり、
そこからスピンオフした優秀な個人が
金融サービスの新たな担い手になっていくだろうと
予想しているようです。


いずれにしても、著者が金融業界と自分の仕事を愛し誇りを持っていることは伝わります。
どんな業界であっても、自分の仕事を愛し誇りに思っている人に仕事を担ってもらいたい。
そうすればモラルが低下することなく、健全な世の中になっていくでしょう。
欲に目が眩んだ愚かな一部の人間が、業界をおかしくしモラルハザードを招くのだと思います。

もちろん聖人君子になる必要はありませんが、
どんな世界であっても欲に目が眩んだら碌なことがないということだけは
肝に銘じておいたほうがいいかもしれません。それは世界の歴史が証明しています。


それでも、欲に目がくらっくらするのが人間ですけどねっ(笑)


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Personal MBA――学び続けるプロフェッショナルの必携書

2012年09月26日 01時44分40秒 | 書評  ビジネス系
Personal MBA――学び続けるプロフェッショナルの必携書
クリエーター情報なし
英治出版


会社を退職して、創業した時は
「これしかない」道が一本と思いこんでいたので、
ほとんど迷いなく周りの人を巻き込んでいったのですが、
ようやく軌道に乗って余裕が出てきたら
選択肢が増えて逆に迷うことが多くなってしまいました。
皮肉なものですね。

迷ったらしんどい方を選べという人もいますが、
現実問題おいそれと選択できるものではありません。

ペーパーテストと異なり、
現実の社会での決断は、
セオリーはあっても正解がなく、
結果がすべてという面があります。

求める結果を出せなかったら、
正しいと思ったことをしたとしても
その結果責任を負わなければなりません。

だから、人はできるだけ失敗を避けようとするのですが、
その避け方にも人それぞれ方法論があるようです。

先達に学び、本に学び、経験を積み
人脈をつくり、大小様々な努力をする。

そもそもリスクを負わない無難な生き方もあるでしょうし、
他人に責任を押し付ける卑怯な方法もあるでしょう。

できれば、人に責任をなすりつけたり、
無用に傷つけることなく
自分の責任の範囲内で負担できるリスクを負い、
自分と関係する人たちを幸せにすることが出来たらと、
切に願います。

そのために、ビジネスにおいてしなくてもいい失敗を格段に減らす。
MBAという肩書ではなく、実践的な知恵を身につけたい。
人を出し抜く知恵ではなく、人を幸せにする知恵。


本書に、「Beingの状態(そうある状態)は、
意思決定の基準、つまり、自分の行動が望ましい結果に
つながっているかどうかを理解する方法だと考えたほうがよい」
というくだりがあります(310頁)。

どのようなBeingの状態を経験したいかを決めよう。
そうすれば、行動の結果を評価するための、
一連の強力な意思決定の基準を持つことができる。




新しく人を迎える基準と、したい仕事の基準は、
「一緒にその人と仕事をしたいか?
そして楽しく仕事ができるか?」です。

いまそういうBeingの状態に僕はいます。
だから、たぶん僕の意思決定は正しいのだと思っています。

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リスクが大きいからこそ、チャレンジすべき。

2012年09月11日 17時10分17秒 | 書評  ビジネス系
ユニクロ監査役が書いた 強い会社をつくる会計の教科書
クリエーター情報なし
ダイヤモンド社


会計知識をマスターすることは
安全確実な経営を遂行することだと
考えていましたが、逆なんですね。

リスクにチャレンジするために
強い会社をつくる。
強い会社をつくるために、
会計思考経営を行う。

・月次決算の迅速化と予算管理の徹底
創業当初は税務申告する年間の貸借対照表や
損益計算書を作成するだけでも大変でした。
今は、とにかく経営数値を知りたいので
店舗運営の月次決算を作成することは心がけています。

FC本部のシステムを使うと、
ある程度おおざっぱな月次決算をすることができます。
そこから、各種経費の領収書と突き合わせて
正確な月次決算書を作成することが手間なのですが、
もちろん私一人では到底できません。

月次決算でいっぱいいっぱいで、
正直、予算管理まではまだ無理です。

この辺りが本書で言うところの
管理部門に優秀な人材を配置せよ
という主張につながるのでしょうね。


ユニクロ、アスクル、カクヤスなど
カンブリア宮殿で紹介されるような急成長企業の
監査役を歴任するコンサルタントが書いた
会社の数字の使い方の基本が書かれてあります。


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