東芝 創業144年の名門企業が倒産目前 従業員16万人
2006年 米原子力大手 ウェスティングハウス(WH)を買収 6,200億円、親会社はS&W(ストーン・アンド・ウェブスター)で、その子会社
2011年 福島原発事故発生
2015年 歴代3社長による2300億円の粉飾決算が明るみに
2016年 WHののれん代2600億円の減損を強いられる(含み資産が少なかった)
債務超過を避けるため金の卵 東芝メディカルを6000億円で手放す
2016年12月秘密の役員会で綱川社長が「もう銀行の管理会社か、法的整理しか・・」と発言
今日、2月24日発表 稼ぎ頭の半導体事業の分社化を発表(四日市市に工場がある)
売り上げ8456億円、利益1100億円 身売り先を探すことになろう。
3月30日臨時株主総会 4月1日分社する
文藝春秋3月号から なぜこうなったか。
2015年、WHが米大手エンジニアリング会社のCB&I(シカゴ・ブリッジ・アンド・アイアン)から、S&Wという原発建設会社を買収したことが原因
WHとCB&I両社は資本連合を組み8基の原発の共同開発を行っていた。
4基は米・サザン電力のボーグル原発 スキャナ電力のV・Cサマー原発でそれぞれ2基づつ
米は福島原発事故以降、幾度となくレギュレーション(規制)を変更した。
そのたびに設計変更や追加工事が必要になった。
見積超過やコスト割れが数え切れない程になった。そんな中でS&Wの親会社・CB&Iが1016年唐突に
1、ボーグル原発3号機、4号機の設計・調達・建設の契約解除
2、ABWR(改良型沸騰水型軽水炉)の海外建設協力解除
を通告した。
WHの財務状況は急速に悪化して行った。東芝はCB&Iから原子力部門のS&Wを買収する戦略を立てる。
買収価格は170億円~180億円、WHの損失2600億円を隠蔽できるなら安い買い物と考えた。
しかし東芝が考えていた以上に、WHとS&Wは回復不可能の深手を負っていた。
それを昨年12月、東芝原子力で数千億円の損失と各紙が報じた
東芝は原子力ビジネスで煮え湯を飲まされるのは初めてではない。
2006年のWHの出資者を探し、米・大手ゼネコン「ショー」だった。ショーの出資比率は20%。この契約にショーは「プットオプション」を突き付けた
「プットオプション」とは「売る権利」という意味。
WHに出資はするが、ショーがWHを売りたい時には必ず親会社の東芝が買い取るという約束だった。
これが福島原発で現実になる。ショーのWHの持ち分20%を1250億円で買い取り、東芝の持ち分は67%から87%へと引き上げられた。原発に将来展望もなくなり、この金額はそのまま東芝の財務負担になった。
通産省はもう勝手にしなさい。と見切りをつけ、官邸も見放したといわれる。
6千億円で爆弾を買った東芝。
2016年9月末株主資本3632億円
17年3月期の当期利益は半導体に支えられ、1450億円の見込みだった。米国での損失が7千億円程度に膨らむと赤字転落、法的整理が現実になる。