L.A.でのお住まい探しは コア不動産(株)

カリフォルニア在住28年目の筆者が、L.A.の最新ニュース、生活に役立つ情報、楽しいお話しなどをお伝えいたします。 

SVX

2008年05月26日 | Car Life

始めて運転しました、1992年型、Subaru SVX

サービスが良くて好評のトーランスにあるAuto Bankさんへお客様を案内することが多いのですが
このお店では購入決定後、納車整備の間に代車を貸してくれます。
弊社のお客様は入国後、レンタカーを借りられる方が多いのですが
一日も早く返せればかなり費用も節約できますので、このサービスはとても喜ばれています。

そして今回の代車がこれ。
実は以前から気になっていた車の一つですが、かなりの希少車種で諦めていました。
多分L.A.ではフェラーリよりも見る機会は少ないはずで、無理を言って試乗させていただきました。

ItalDesignのGiugiaroがデザインしたコンセプトカーそのもののような車体は
21世紀の現代でも、充分に美しく魅力的だと思いませんか!

直線とエッジの利いたデザインが特徴的な彼の作品には初代のゴルフやロータス・エスプリ
車以外ではニコンのカメラ(F3,F4,F5など)があります。
ただ、試作車を見た彼は自分の描いたデザイン画とあまりに違うので、
何も言わずに帰ってしまったとう話もあるようですが・・・・。

SVXの特徴は、エンジン高が低い水平対向エンジンの利点を活かした
低いボンネットから連なるキレイなシルエットですが、ドア上部がルーフまで回りこんだ為
窓ガラス全体を完全に下げられず、一部だけが切り欠くように開閉するという
ミッドフレームウインドーを日本で初めて採用したのも大きな特徴となっています。

実際に窓を下げた状態で運転もしてみましたが、違和感も無く問題はありませんでした。



先代のアルシオーネが奇抜な車で運転席周りも斬新的というか
漫画の宇宙船の操縦席のような奇抜なデザインで子供っぽくて不評だった為か
このSVXのインパネ周りはかなり”普通”でちょっと残念ですが
機能的には良くまとまっています。
中央のオーディオ関係は木目調の蓋で隠されていて高級感を出そうとしているようですが
デザイン的にはスッキリとしていてキレイです。



肝心の走りは、16年落ちで走行距離114,000マイル(182,400キロ)にしては
しっかりしたもので、240馬力を発生する3300CC自然吸気の水平対向6気筒エンジンは
パワーもそこそこで力強く、いまでも活発に走ることが可能でした。
ただエンジン音が多少ガサついた感じと、多分リアのベアリングだと思わしきノイズが
走行距離の多さを古さを感じさせてくれました。



富士重工業はこの車に相当入れ込んでいたようで、現代の車作りでは出来ないほど
溶接箇所の数を増やしたり、厚めの亜鉛メッキを施した鋼板を使うなどして車体の
精度を上げ、更に耐寒、耐熱、高速試験なども念入りに行ったようです。

この効果なのかこの個体も車体の状態はとても良く塗装も大変にキレイです。
さすがに内装のレザーはそれなりにシワも増えて古さが隠せませんが
大きな傷や破れもなく、まだまだ充分に使用に耐えられそうです。

ちなみに販売価格は$6,480、諸経費込みで約7,000ドルですね。
こういう車を大事に乗ってみるのも楽しいかもしれません。
街中での注目度は今でもかなり高いですし、何よりも4輪駆動の安定した走りは健在です。

オークションで高値が付くくらいまで付き合ってはいかがでしょうか?