王者 ビタリ・クリチコ VS 挑戦者 トマス・アダメク
クリチコ 10ラウンドTKO勝利
考察 ~クリチコ~
毎回見るたびにあまりの強さにため息が出る。
猫さながら左で痛めつけ、虎のごとき右で沈めるスタイルは完成形だが、
この日はD・ウィリアムスを痛めつけた下からの変則アッパーワン・ツーありと、
どこかワイルドさを取り戻しつつあるのかもしれない。
ビタリ復帰後のコンディションの良さについては
あらゆる評論家、解説者の語るところ。
それ以上に素晴らしいと言えるのはコンスタントな試合間隔。
なんと復帰後2年11ヶ月で8試合!
結果や結末にケチがついたことはあったが、
少なくとも試合前の段階では純粋に”世界戦”として期待できるものだった。
これはウラディミールに言えることだが、ビタリの方が内容は素晴らしい。
最近の王者連中はプロモーションの兼ね合いや権利意識、リスク管理もあるのだろうが、
6ヶ月に1試合ペースが標準的で、さらにカネで揉めたり、
対戦相手を突然変更したり、ドタキャンしたりとやりたい放題だ。
T・ブラッドリーやV・マルティロシャンなどはビタリの爪の垢を煎じて飲むべきだろう。
ヘビー級の停滞が叫ばれて久しいが、これほどコンスタントに試合をする、
言葉の正しい意味においての Fighting Champion は近年では稀有な存在で、
業界、ファン共にこの兄弟王者への評価を再考すべきだと考える。
D・ヘイがウラディミールとのリマッチもしくはビタリとの対戦があるなら
10月引退プランを6ヶ月先延ばしすると言っているが、
噂されている12月のビタリvsヘイは是非実現してほしいもの。
考察 ~アダメク~
観る側にはD・ヘイ vs W・クリチコが下敷きとしてあり、
ビタリの弟にないある種の残酷さがアダメクが持つヘイにはない勇敢さと
どう噛み合うのか、あるいは噛み合わないのかが焦点だった。
結論から言うと噛み合った。
なぜならビタリのこれまでの対戦相手とアダメクが同じ経過をたどったから。
プランとしてはジャブの打ち終わりに左フックから右ストレートが基軸。
しかし、あまりの距離(物理的かつ心理的)の遠さに空転させられ、
またジョー小泉の指摘通り、ボディワーク不足でパンチを受けてしまった。
観る者に哀愁すら感じさせるほどの打たれ強さを披露したが、
これは元々備わっている耐久力に地元の期待が上乗せされたものだろう。
そう考えないと説明しにくい。
耐久力に難のあるD・ヘイほどに動かなかったのは練習不足というよりも
過剰な防衛意識、もしくはパンチへの恐怖感が背景にあるような気がする。
試合後の各コメントを見に、それを覆い隠すほどの大声援が確かにあったようだ。
ビタリは健闘を称賛しつつもクルーザーに帰るべきとそっけないが、
ヘイ側が許せば、クリチコ兄弟への指名挑戦者決定戦を行なってほしい。
またはC・アレオラと再戦して、自身を取り戻すとか。
クリチコ 10ラウンドTKO勝利
考察 ~クリチコ~
毎回見るたびにあまりの強さにため息が出る。
猫さながら左で痛めつけ、虎のごとき右で沈めるスタイルは完成形だが、
この日はD・ウィリアムスを痛めつけた下からの変則アッパーワン・ツーありと、
どこかワイルドさを取り戻しつつあるのかもしれない。
ビタリ復帰後のコンディションの良さについては
あらゆる評論家、解説者の語るところ。
それ以上に素晴らしいと言えるのはコンスタントな試合間隔。
なんと復帰後2年11ヶ月で8試合!
結果や結末にケチがついたことはあったが、
少なくとも試合前の段階では純粋に”世界戦”として期待できるものだった。
これはウラディミールに言えることだが、ビタリの方が内容は素晴らしい。
最近の王者連中はプロモーションの兼ね合いや権利意識、リスク管理もあるのだろうが、
6ヶ月に1試合ペースが標準的で、さらにカネで揉めたり、
対戦相手を突然変更したり、ドタキャンしたりとやりたい放題だ。
T・ブラッドリーやV・マルティロシャンなどはビタリの爪の垢を煎じて飲むべきだろう。
ヘビー級の停滞が叫ばれて久しいが、これほどコンスタントに試合をする、
言葉の正しい意味においての Fighting Champion は近年では稀有な存在で、
業界、ファン共にこの兄弟王者への評価を再考すべきだと考える。
D・ヘイがウラディミールとのリマッチもしくはビタリとの対戦があるなら
10月引退プランを6ヶ月先延ばしすると言っているが、
噂されている12月のビタリvsヘイは是非実現してほしいもの。
考察 ~アダメク~
観る側にはD・ヘイ vs W・クリチコが下敷きとしてあり、
ビタリの弟にないある種の残酷さがアダメクが持つヘイにはない勇敢さと
どう噛み合うのか、あるいは噛み合わないのかが焦点だった。
結論から言うと噛み合った。
なぜならビタリのこれまでの対戦相手とアダメクが同じ経過をたどったから。
プランとしてはジャブの打ち終わりに左フックから右ストレートが基軸。
しかし、あまりの距離(物理的かつ心理的)の遠さに空転させられ、
またジョー小泉の指摘通り、ボディワーク不足でパンチを受けてしまった。
観る者に哀愁すら感じさせるほどの打たれ強さを披露したが、
これは元々備わっている耐久力に地元の期待が上乗せされたものだろう。
そう考えないと説明しにくい。
耐久力に難のあるD・ヘイほどに動かなかったのは練習不足というよりも
過剰な防衛意識、もしくはパンチへの恐怖感が背景にあるような気がする。
試合後の各コメントを見に、それを覆い隠すほどの大声援が確かにあったようだ。
ビタリは健闘を称賛しつつもクルーザーに帰るべきとそっけないが、
ヘイ側が許せば、クリチコ兄弟への指名挑戦者決定戦を行なってほしい。
またはC・アレオラと再戦して、自身を取り戻すとか。