アラン・グリーン VS グレン・ジョンソン
ジョンソン 8ラウンドKO勝ち
考察 ~ジョンソン~
アゴとテンプルのガードを忘れず、ジャブ、ストレート系に対しては
1ラウンド半ばにはスリップで対応するようになった。
攻撃においては泥臭さを体現する打たせて打つを実行。
自身の距離を作るのに相手に先手を取らせるという逆説的なファイターは
A・アブラハム、B・ミントらがいるが、ジョンソンの間合い作りは
目による誘導とロープ際での足捌きによるところも大きい。
年齢的に峠を越えようが、戦績に黒星が刻まれようが、
愚直さを失わないところはアメリカに居を構える黒人らしからぬらしさと言える。
老いを感じさせるならばヒロイズムやセンチメンタリズムを見る者に与えるだろうが、
ホプキンス同様、ジョンソンにもそれがない。
勝負所でのパンチの選択と当て勘は歴戦の猛者にして持ちうるもの。
ダメージを最小限に収め、メンタルの波もまったくと言っていいほどない。
前戦の敗北などなんのその、勝負師としての勘は冴えわたるばかりだ。
考察 ~グリーン~
スピードを武器に上回ろうという目論見がそもそも間違いだったような気がしてならない。
理由その一
グリーンは体のスピードに特に恵まれておらず、
ハンドスピードもトップ戦線では並みレベルだから。
理由その二
ジョンソンは自分よりも速い選手を全く苦にしないから。
ジャブで距離をとりながらあれこれと考える様子を露骨に見せていたが、
ファーストコンタクトで自身のボクシングがこの相手に通用しないことを
肌で感じてしまったのではなかろうか。
ジャブ、ストレートをスリップあるいはブロックされ、
左フックがダッキングされたことでどんどん持ち駒を減らされた感がある。
両フックのボディへの連打も合間により鋭角的なショートパンチをねじ込まれ、
まさに接近戦では格の違いを見せつけられた。
スイング気味(こちらから見て右に流れる)のワン・ツーで再三捉えられたが、
斜に構えすぎるとジャブが打てなくなるのを見透かされた瞬間のKOだった。
ダウン時も即座にラビットパンチをアピールしていたが、
アンダー・ジ・イヤーだと思うけどな。
素材としては悪くないが調理の仕方が悪いのか。
それとも単に相手のレベルの高さゆえに見栄えが悪くなるのか。
その両方かな。
褒められるのは厳つい顔だけか。
ジョンソン 8ラウンドKO勝ち
考察 ~ジョンソン~
アゴとテンプルのガードを忘れず、ジャブ、ストレート系に対しては
1ラウンド半ばにはスリップで対応するようになった。
攻撃においては泥臭さを体現する打たせて打つを実行。
自身の距離を作るのに相手に先手を取らせるという逆説的なファイターは
A・アブラハム、B・ミントらがいるが、ジョンソンの間合い作りは
目による誘導とロープ際での足捌きによるところも大きい。
年齢的に峠を越えようが、戦績に黒星が刻まれようが、
愚直さを失わないところはアメリカに居を構える黒人らしからぬらしさと言える。
老いを感じさせるならばヒロイズムやセンチメンタリズムを見る者に与えるだろうが、
ホプキンス同様、ジョンソンにもそれがない。
勝負所でのパンチの選択と当て勘は歴戦の猛者にして持ちうるもの。
ダメージを最小限に収め、メンタルの波もまったくと言っていいほどない。
前戦の敗北などなんのその、勝負師としての勘は冴えわたるばかりだ。
考察 ~グリーン~
スピードを武器に上回ろうという目論見がそもそも間違いだったような気がしてならない。
理由その一
グリーンは体のスピードに特に恵まれておらず、
ハンドスピードもトップ戦線では並みレベルだから。
理由その二
ジョンソンは自分よりも速い選手を全く苦にしないから。
ジャブで距離をとりながらあれこれと考える様子を露骨に見せていたが、
ファーストコンタクトで自身のボクシングがこの相手に通用しないことを
肌で感じてしまったのではなかろうか。
ジャブ、ストレートをスリップあるいはブロックされ、
左フックがダッキングされたことでどんどん持ち駒を減らされた感がある。
両フックのボディへの連打も合間により鋭角的なショートパンチをねじ込まれ、
まさに接近戦では格の違いを見せつけられた。
スイング気味(こちらから見て右に流れる)のワン・ツーで再三捉えられたが、
斜に構えすぎるとジャブが打てなくなるのを見透かされた瞬間のKOだった。
ダウン時も即座にラビットパンチをアピールしていたが、
アンダー・ジ・イヤーだと思うけどな。
素材としては悪くないが調理の仕方が悪いのか。
それとも単に相手のレベルの高さゆえに見栄えが悪くなるのか。
その両方かな。
褒められるのは厳つい顔だけか。
ひとまずお元気そうで何よりです。更新が待ち遠しくてキリンさんになっちゃってました。
グリーンは個人的には(何故か)とても好感の持てる選手で、
なんとなくセンスを感じさせるところもあったのですが・・・
ここ2戦でスター選手への道は恐らく断たれただろうな、と感じましたね。
近年ではテイラーが最も素質を無駄遣いした、マッチメイクで潰れてしまった顕著な例だと思うのですが
ホプキンスやジョンソン、そしてカルザゲ(復帰の噂はどうなったのかしら)のようなオッサン連中に
ホープと呼ばれる選手達が次々にしてやられてしまうのは、次世代のボクシング界を考えるとまずいことだよなあ・・・と心配してしまいます。
(ただこれまた個人的な趣味で、ホプキンスには最後まで憎たらしいほどに強いままでいて欲しいのだけど)
それにしてもスター選手同士の潰し合い、相次ぐ選手の入れ代わりと
いよいよズンドコ臭がしてきたスーパーシックスですが
ジョンソンが優勝したりしたらさすがに笑ってしまいます。
参戦を避けたビュテは賢かったのかもしれないなあ・・・
スーパーシックスは戦前の懸念通りSミドル級戦線を焼け野原にしつつありますが、過激な焼き畑農業だと思えばいくぶん納得できます。ビュテは賢いと同時にセコイ気もします。優勝者と対戦を目論んでいるのでしょうが、商品価値、箔、格で格段の差がつくと思いますね。誰が優勝しても実力伯仲でしょうけどね。