長谷川穂積 VS ファン・カルロス・ブルゴス
長谷川 判定勝利
考察 ~長谷川~
このような打ち合いほど心臓に悪いものはない。
痛烈なKO負けの記憶が新しい再起戦ならなおさらだ。
7ラウンドにアッパーでアゴを跳ね上げられた瞬間に天に祈りを捧げたファンは多いと思う。
カウンターで切って落とすというプランが頭にあったが
肉体がイメージにコンマ数秒追いつかなかったというもどかしさ、
自らの手応えと相手の被ダメージの違い、
体格差からくるプレッシャーなどをすべて強引にねじふせた印象を持つが、
その姿に感動したファン7割、違和感を覚えたファン3割ではなかったか。
長谷川は本来タイミングを操るタイプのボクサーで
徳山のような距離感で戦うボクサーではない。
だからこそカウンターで効かせて連打でフィニッシュの予感を漂わせながら
それができないことに違和感を覚えた。
スタイルチェンジを試みているのにスタイルがチェンジできていないことに。
もっとも、この試合に入り込みすぎていたのが主因で、
母の死(考えただけで涙が出てくる諸賢のほとんどは男性と思う)を
乗り越えんとする様が感動を呼ぶのだけれども。
ここからは戯言なのであまり気にしないで頂きたいが……
ワン・ツーからの返しのスリー(右フック)がバンタム時代よりも
0.05~0.1秒遅く見えたのは気のせいだろうか?
体を見る限り上半身を増量したようには感じられず、
それならば下半身あるいは体全体ということになるが、
コンディショニングとは別の次元・領域で長谷川のボクシングが乱れていた。
メンタルの問題であってフィジカルの問題ではないと思いたい。
右目が切れてから自分のボクシングができなくなったとコメントしていたが、
逆ではなかろうか?
柔軟なボディワークと最適な距離を保つためのフットワークが見られたのだが。
それとも長谷川自身の意識と観る側の期待の乖離のせいか。
インタビューでも呼吸が荒く、accidental headbuttとはいえ
顔面は無残な状態だった。
12ラウンド言ったのはいつ以来かな。
スタミナはバンタム時よりも確実に伸びているはずだが、
今日の試合は確実にそれを上回るダメージをもたらした。
それにしても考えざるを得ない。
長谷川のオカンの願いは長谷川の激闘の末の勝利だったのだろうか。
それとも長谷川の身に大過なく試合が終わることだったのだろうか。
考察 ~ブルゴス~
長谷川のかつての対戦相手で言うならばA・バルデスを思わせ、
実際にアップライトに構え、ジャブの勤勉さでは劣るが、
ループするような左のアッパーは日本のファンの心胆を寒からしめた。
まあ、2ラウンドで終わった試合と判定まで行った試合の相手を比べるのも不自然な話。
メキシカンの例にもれず、打たせるが芯には響かせず、
連打でも単発でも左を強く打つ意識も技術もある。
ただ中盤以降の右眼の腫れに対応した戦いを見せられなかったのはキャリア不足。
即座にスイッチしたならば長谷川含め見るもの全ての度肝を抜いたに違いないが、
それを望むのはさすがに酷というもの。
おそらく長谷川の防衛戦を仔細に分析し、相手のカウンターを警戒しつつ、
距離の違いを利してストレート系で押すプランだったと推測するが
元王者の強引ともいえる仕掛けに対策がなくナチュラルに戦うしかなかった。
しかし22歳で25戦しているとはいえ、世界レベルのキャリアは皆無で、
打ち下ろしをイメージしていたところにいきなり相手のステップを殺すための
横なぎのパンチを打てと言われて実行できるわけがない。
この黒星は恥でもなんでもなく、実際に世界王者級にも自らのパンチが
当たることを自信として得たはず。
また異国での世界戦は特に日本人において飛躍が転落のどちらかの契機になることが多いが、
メキシカンにとっては圧倒的に前者であるように思われるし、実際に歴史もそれを証明する。
将来的にはU・ソトみたいなタイプを目指すとよいかもしれない。
長谷川 判定勝利
考察 ~長谷川~
このような打ち合いほど心臓に悪いものはない。
痛烈なKO負けの記憶が新しい再起戦ならなおさらだ。
7ラウンドにアッパーでアゴを跳ね上げられた瞬間に天に祈りを捧げたファンは多いと思う。
カウンターで切って落とすというプランが頭にあったが
肉体がイメージにコンマ数秒追いつかなかったというもどかしさ、
自らの手応えと相手の被ダメージの違い、
体格差からくるプレッシャーなどをすべて強引にねじふせた印象を持つが、
その姿に感動したファン7割、違和感を覚えたファン3割ではなかったか。
長谷川は本来タイミングを操るタイプのボクサーで
徳山のような距離感で戦うボクサーではない。
だからこそカウンターで効かせて連打でフィニッシュの予感を漂わせながら
それができないことに違和感を覚えた。
スタイルチェンジを試みているのにスタイルがチェンジできていないことに。
もっとも、この試合に入り込みすぎていたのが主因で、
母の死(考えただけで涙が出てくる諸賢のほとんどは男性と思う)を
乗り越えんとする様が感動を呼ぶのだけれども。
ここからは戯言なのであまり気にしないで頂きたいが……
ワン・ツーからの返しのスリー(右フック)がバンタム時代よりも
0.05~0.1秒遅く見えたのは気のせいだろうか?
体を見る限り上半身を増量したようには感じられず、
それならば下半身あるいは体全体ということになるが、
コンディショニングとは別の次元・領域で長谷川のボクシングが乱れていた。
メンタルの問題であってフィジカルの問題ではないと思いたい。
右目が切れてから自分のボクシングができなくなったとコメントしていたが、
逆ではなかろうか?
柔軟なボディワークと最適な距離を保つためのフットワークが見られたのだが。
それとも長谷川自身の意識と観る側の期待の乖離のせいか。
インタビューでも呼吸が荒く、accidental headbuttとはいえ
顔面は無残な状態だった。
12ラウンド言ったのはいつ以来かな。
スタミナはバンタム時よりも確実に伸びているはずだが、
今日の試合は確実にそれを上回るダメージをもたらした。
それにしても考えざるを得ない。
長谷川のオカンの願いは長谷川の激闘の末の勝利だったのだろうか。
それとも長谷川の身に大過なく試合が終わることだったのだろうか。
考察 ~ブルゴス~
長谷川のかつての対戦相手で言うならばA・バルデスを思わせ、
実際にアップライトに構え、ジャブの勤勉さでは劣るが、
ループするような左のアッパーは日本のファンの心胆を寒からしめた。
まあ、2ラウンドで終わった試合と判定まで行った試合の相手を比べるのも不自然な話。
メキシカンの例にもれず、打たせるが芯には響かせず、
連打でも単発でも左を強く打つ意識も技術もある。
ただ中盤以降の右眼の腫れに対応した戦いを見せられなかったのはキャリア不足。
即座にスイッチしたならば長谷川含め見るもの全ての度肝を抜いたに違いないが、
それを望むのはさすがに酷というもの。
おそらく長谷川の防衛戦を仔細に分析し、相手のカウンターを警戒しつつ、
距離の違いを利してストレート系で押すプランだったと推測するが
元王者の強引ともいえる仕掛けに対策がなくナチュラルに戦うしかなかった。
しかし22歳で25戦しているとはいえ、世界レベルのキャリアは皆無で、
打ち下ろしをイメージしていたところにいきなり相手のステップを殺すための
横なぎのパンチを打てと言われて実行できるわけがない。
この黒星は恥でもなんでもなく、実際に世界王者級にも自らのパンチが
当たることを自信として得たはず。
また異国での世界戦は特に日本人において飛躍が転落のどちらかの契機になることが多いが、
メキシカンにとっては圧倒的に前者であるように思われるし、実際に歴史もそれを証明する。
将来的にはU・ソトみたいなタイプを目指すとよいかもしれない。
今回の一戦両者には圧倒的なスピード差があったように見えました
解説の浜田さんが再三言っていた早い出入りのヒット&アウェイを実行していれば
綺麗な顔で完勝出来たのではとも思えます
それでもあれだけ足を止めて打ち合ったのは元チャンピオンとしての意地と
「この程度の選手を力でねじ伏せられないようではフェザーでは通用しない」
と今後を睨んだ上での試練を己に課しているように見えました
しかし戦後のインタビューではとにかく勝ちたかったと発言しています
本人はあれがベストの戦い方だと信じていたと言うことでしょうか?
諸事情から必要以上に入れ込み身体が硬くなっていた事を差し引いても
今後あのスタイルでフェザー級を戦って行くとなるとやはり不安です
管理人さんは長谷川選手の今後をどう見られますか?
私は長谷川の戦いぶりを見てかなり不安になりました。あれがベストの戦い方ではないのは本人の試合後の顔面と息の荒さから明らかです。川嶋勝重とかならそれでいいのでしょうけれどね。長谷川自身にもモンティエル戦の鬱憤、母親の死への遣り切れない怒りと悲しみ、未知の階級での不安と緊張など、自分のボクシングが崩れる要素は限りなくありました。それが出たのだと思います。ただ今後長谷川陣営がどういうボクシングを目指すのかは分かりません。スタイルを以前に戻すにしろ、ウィラポン戦の頃に帰るのか、それとも華麗なるカウンターの倒し屋の頃なのか、それとも体がフェザーに順応するまでは様子見なのか。ジョニゴン戦はクリアしそうですが、今後の長谷川の行き先はちょっと私には見えてきません。
バンタム時代同様スピードも申し分なかったように感じました。バンタム時代はスピードを生かしたカウンター狙いが主で「もっと自分からガンガン行かんかい!」と怒鳴りたくなりましたが、今回はどんどん行きましたね!あれでフェザーの選手をたじろがせたのだからすごいです。ただ確かに気持ち先行で危険な戦いではありました。途中で気持ちが折れたらダメだったかもしれません。今回のスタイルにもっとパンチのスピードだけでなく動きのスピードを加えて細かいパンチもまじえることができるようになったら完璧なそれこそ誰もが認める我が国史上最高のボクサーになると信じています。
それに長谷川は頭がいい。これまで日本の生んだ世界王者になかったのはここです。今回の勝ちをバネに次はもっと完璧に仕上げてきますよ!
近いうちにファンマ・ロペスやガンボアとやる日が来るでしょうか?十分張り合えます。強豪たちを本当に倒せるのでは…とても楽しみです。ゴンザレス戦に勝ったら余計な試合をはさまずに勢いですぐやってほしいです。考えただけでワクワクします。パッキャオ戦に匹敵するワクワク度ですね!
実況が言うほど、本当にブルゴスは効いていたのでしょうか?
今回、背中まわりが特に小さく見えたのはまだフェザーでの肉体ができていないからでしょうね…
それでも意地と手数で圧倒したのは不安の分だけ心に響きました。
私はウィラポン2の時のスタイルが好きですが…
今後どういうスタイルになっていくかはわかりませんが、楽しみにして待つとしましょう。
いつも期待と不安をいい意味で裏切ってくれる素晴らしいボクサーを。
私もパッキャオに胸高鳴らせるファンの一人ですが、パッキャオ並みに試合が待ち遠しい選手といえば今ならビタリ、セルヒオ・マルチネス、ドネアですね。
ムーヤンさん - 長谷川には毎度判定勝利予想をしておきながらKOしてしまうという思わずニヤリとさせられる小憎らしい選手でしたが、今後はぜひその路線に戻ってほしいです。やはりウィラポン戦のころがある意味もっとも輝いている時でしたね。
今回の長谷川選手は気持ちの部分が大きかったと思います。次戦以降はもっと安心してみれるスタイルで戦うと思います。群雄割拠のフェザーでもっと輝いて欲しいですね。