BOXING観戦日記

WOWOWエキサイトマッチなどの観戦記

WBAライトヘビー級タイトル ウーゴ・ガライVSユルゲン・ブレーマー

2009-02-03 22:50:40 | Boxing
ガライ ユナニマスディシジョンで勝利

2008年9月の観戦記と特に変化はなかった王者ガライ。
ボクサーというよりはMMAファイターといった風貌と肉付きで、
そっちに転向した方がいいんじゃないの?
ここぞの場面でまとめ打ちするファイトスタイルは見栄えはいいが、
対価(対戦相手へのダメージ)は少なく、それがKO率約50%にも表れている。
G・ジョンソン相手には的確さで中盤には打ち負けそうだし、
A・ターバーには一撃KO負け、C・ドーソンには連打を浴びてstopされるのが
目に見えている。
フィジカルが強く、かつディフェンスにも結構長けているのだから、
ボクサーとしての完成度を高めてほしい。
今のスタイルのままではトップどころには通用しそうにないし、
無名の挑戦者の地元に意気揚々と乗り込んたものの、
カウンターを喰らってあっさり王座転落という悲劇もありうる。

「100年に一人の天才」とはゲルマンジョークにもほどがある。
がっちり締めた右脇から肘の屈伸で打つジャブと相手のガードに引っ掛けて
反時計回りのステップを構築するフックはサウスポーの定石で、
左ストレートは威力、軌道、タイミングの全てにおいて高水準。
だが決して天才的なレベルではない。
ミドルのA・アブラハムを一瞬狼狽させたR・マルケス同様に、
サウスポーであることそれ自体が相手に対して一定の作用を及ぼしているわけで、
決してその選手自身のパワー、スピード、スキルが攻防を支配するfactorに
なっているわけではない。
ブレーマーにしても同じ事で、傑出した要素を持ったボクサーには見えなかった。
唯一挙げるとするなら、打たれ強さか。
これは、しかし、前回にも指摘したガライの迫力と反比例した攻撃力の無さに
拠るところが大きいと考えられる。

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