喫茶 輪

コーヒーカップの耳

『星の學者』稲垣足穂

2017-11-30 17:12:22 | 本・雑誌
ピンポ~ンとチャイムが鳴る。
「O保と申します」と。
聞きなれない女性の声。
セールスではなさそう。
表に出ると年配の女性が立っておられた。
『触媒のうた』を読ませていただきました。」とおっしゃる。
購入してくださった人だった。
「ご労作を読ませていただきましてありがとうございます。感動しました」と。
わたしは恐縮。「いえいえ、ありがとうございます。お恥ずかしい」とオロオロしてしまう。
そして、「これをもらっていただけませんか?」と言って一冊の古書を手渡された。
「父が昔、三宮の後藤書店で購入したものです」と。
稲垣足穂の『天文日本 星の學者』と言う本。
古い本である。昭和19年発行。
背は割れている。

足穂は知っているし、昔、なにかのイベントで神戸女子大で詩を朗読したことがある。
贅沢にもピアニストの田中敬子さんの伴奏でだった。
「そんな貴重なものをわたしごときが頂いてもいいのですか?」と言うと、
「今村さんに持っていただければと思って、勇気を出して来ました」と。
今、ちょっとネットで調べてみたら、相当貴重な本のよう。
どうしたらいいのだろうか?このまま頂いていいのだろうか?


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