出久根達郎さんから新著をお贈りいただいた。
『随筆 人に麗句あり』(藤吾堂出版・1500円)。
出久根さんは拙著『湯気の向こうから』に度々登場していただいている。
添えられていたわたしへのメッセージに感動。
短い文だが、はじめ意味が解らなかった。
しばらくああだこうだと考えて、パッと解った時に「ああ!」と大きな感動を受けた。
わたしだけへの私信なので公開はできない。
さて、ページを開いて先ず「まえがき」といっても、これも随筆になっている。
これには驚いた。
やはり出久根さんは普通ではなかった。その努力がだ。
次のページにより詳しく書かれている。そして、
《このノートが古本屋をやめて文筆業に転じた現在、大いに役立っているのである。150冊余の「読書往来」ノートが、わたしの蔵書ということになる。本の種類は雑多である。何しろ目につく物でこれはという本は、好奇にかられて読んでいる。ノートそのものが古書店の書棚である。物書きにとって、こんな便利な虎の巻はない。私は「ネタ」探しで
「読書往来」をめくる。》以下略。
これは面白すぎて、あとの随筆を読むのを止めるのが難しい。