出久根達郎さんの『本の身の上ばなし』を読んでいて、「あ、そうだったのか!」と思うことが書かれていた。
「愛すべき漫画の思い出」の項。
《女優・吉永小百合は、声でデビューした。昭和32(1957)年当時の子どもたちは、定刻六時になるとラジオに耳を傾けた。「ちょこざいな小僧め、名をなのれ」「赤胴鈴之助だ」。そして剣をとっては日本一に、という主題曲が流れてくる。》
驚いた。この中の「日本一に」のところ。
わたしは子どもの頃からずっと、ここは「日本一二」だと思っていた。
頭をガツンと殴られた思い。なんという思い違い。そういわれればそうだ。
でも子どものときに脳に刷り込まれていて、全く間違いには気づかずにきた。
こんなことがほかにもたくさんあるのだろうな。
『コーヒーカップの耳』面白うてやがて哀しき喫茶店。