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喫茶 輪

コーヒーカップの耳

竹中郁の随想「はじめての詩集」

2019-12-18 19:53:51 | 随想
先に上げたブログの竹中郁の随想を文字起こししました。
「文字起こし」なんて言葉があるのかどうかわかりませんが、そのままでは読みにくい写真の文字を起こしたのです。


        はじめての詩集        竹中郁

 御多分にもれず、私のはじめての詩集も自費出版であった。自分の金ではない、おやじから百円也をせびっての疑似自費出版ということになる。大正十三年だった。関西学院の英文科の学生であった。
 その以前、神戸二中に在学中、何の気なしに投書した詩が、四篇一しょに「詩と音楽」という大雑誌の本欄に抜擢されて、びっくりするやら、うれしいやら、それなのに、父や母にはないしょにして永らくだまっていた。
 今なら、中学生の詩がそんな一流誌にのったのなら、結構新聞ダネになるところだが、当時はそんなことはなかった。もちろん学校にしれたら叱られるにきまっていた。

 そんな動機で現代詩をかきはじめて、さて四五十篇もたまったとなると、本にしてみたい。おそるおそるおやじに百円をせびると、おやじは自費出版などということが理解できない。売るのか、というから買手があるなら売るが、多分ないだろう。と返事すると、いよいよわからんという顔をした。
 それで一番わかりよい話として「芸者あそびをして、お茶屋に借金ができた」その流儀ならよくわかる筈だから、そういったら、図に当たってすぐ百円をだしてくれた。現在の貨幣価値に直すと、十五六万円に当るにちがいない。それで菊判上質紙百ページくらいの詩集ができ上がった。「黄蜂と花粉」というのがこれである。二十一才だったろう。あどけない作品ばかりだが、いやみのないのが、まあ取柄だ。ノラクラムスコの書いたものだから仕方がない。
 「詩と音楽」は北原白秋と山田耕作との根城だったが、大正十一年九月に創刊、次の年の関東大地震でつぶれた。ぼくの詩ののったのは大正十二年一月号だった。どこかにのこっていないかしら。


「本棚」紙上のものにはハッキリした校正ミスの箇所がありましたので、それは修正しました。
また他にも違和感のある文脈がありますが、それはそのままにしました。
それにしてもいかにもあの時代の文章ですね。黄蜂が花粉をまき散らしたような。
竹中郁の個性が光っています。
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「六甲」7月号

2019-06-30 08:24:20 | 随想
昨日、satoがチョイ寄りした。
この前、fumiが連れて帰ったアゲハの幼虫
が大きくなって、餌の葉っぱをムシャムシャ食べるので、
そのミカンの葉っぱをお地蔵さんにもらいに来たのだ。
その時、丁度「六甲」7月号が届いていたので、satoに渡した。
今回の随想はsatoが主役です。
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『半どん』№171

2018-12-28 14:52:33 | 随想
「半どん」171号が届きました。


随想を書かせて頂いています。

←二段階クリックで。



小さなミスがあります。
2枚目、48ページの冒頭、「くも雲はら原越えに」は、
「雲原」に「くもはら」とルビを振ってもらうようにお願いしたのですが、こんなことになってました。
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エッセイ、55本分のコピー。

2018-08-19 16:40:17 | 随想
奇特なお人がおられるもので、
わたしが書いたものをすべて読みたいと言ってくださる方が。
すでに『コーヒーカップの耳』と『触媒のうた』はお持ちなので、
二年ちょっと前から書いている「KOBECCO」と「六甲」に載せたもののコピーをご用意しました。
両方合わすと55回分になります。
本にすれば丁度一冊分ぐらい。


以前「KOBECCO」に書いた、エッセイ「コーヒーカップの耳」100回分のコピーはちょっと大変なのでご勘弁いただくことに。
あれもいつか本にすることが出来ればいいのだが…。
あ、それから、「地平線」「風媒花」「火曜日」に長年にわたって発表した詩、
それから「神戸新聞」や「半どん」「火曜日」などに発表してきた散文がどれほどあるのだろうか。
「宮っ子」に10年以上連載しているミニ評伝も74回になっている。
素人にしてはよく書いてきたものだ。と、自分をちょっと誉めておこう。
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「本のあとがき」

2018-04-03 18:56:46 | 随想
短歌誌「六甲」に随想を書かせて頂くようになって丸二年になる。
ついこの前のような気がするのだが。
ということで今回が第24回。
「本のあとがき」と題して書かせていただきました。
←二段階クリック。
お読みいただければ幸いです。
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「誇希」

2018-02-21 08:23:58 | 随想
今朝の神戸新聞にもう一つ注目するコラム記事があった。

「ふれあい」欄である。
←クリック
石原智秋さんの「古希の祝い」という随想。
短い文の中に、キチッと言いたいことが書かれている。
このお名前を見た瞬間、わたしは「あ、知っている人」と思った。
そしてすぐに思い出した。
短歌誌「六甲」の同人のはず、と。
で、最近の「六甲」を開いてみた。
すると、最初のページに載っていた。
しかも、わたし、この人の作品のことブログに書いていました。「六甲」2月号。←クリック
覚えがあるはずですね、つい最近のことだから。
そしてさらに思い出したことが。
この石原さん、拙著『触媒のうた』を購入してくださったのだった。
そして感想のお便りまで下さった。
さて、「ふれあい」の文章。全く短歌に触れておられない。
それが清々しいです。
ところで驚いたことがある。迂闊だった。
わたしはこの石原さんを男性とばかり思っていた。
「智秋」を「ちしゅう」と読んで。
今回の「ふれあい」を読んでやっと女性と知った次第。
ああ、恥ずかしい。最近、恥ずかしいことが多すぎる。
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年賀状

2018-01-07 18:37:24 | 随想
この正月に出した年賀状です。
←二段階クリックで。
ミニ随想です。
この空きスペースに相手の顔を思いながら一筆添えます。
もう何十年もこのような年賀状を出して来ました。
時には詩であったり、口頭詩であったり。
要するに、小さなスペースに収まる創作です。
まとめれば一冊の本になりそうな気もしますが、控えがすべて残っているか疑問です。
一度探してみよう。
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「書家と歌人と詩人」

2017-11-03 09:42:56 | 随想
「六甲」11月号に載せて戴いた随想「書家と歌人と詩人」です。

先年お亡くなりになった書家の村上翔雲氏の言葉に触発されて書かせていただきました。
読んでやってもいいと思う方は二段階クリックでよろしく。
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