眞ちゃんち

クラリネット奏者 橋本眞介Blog

コントラがギャア!

2009年04月12日 | Weblog
定期リハーサル初日。指揮はエヴァルド・ダネル氏。
プログラムはドヴォルザーク:組曲イ短調とスラブ舞曲集より第1,2,8,10,12,15番、後は降り番でモーツァルトの交響曲第25番とショスタコーヴィチの弦楽器のための室内交響曲。

午前中で終わり、大学の同期であるシエナWOでユーホニアムを吹いていて現在は指揮者として多くのバンドを全国大会へわりと導いている中村睦郎氏が比治山女子中高の定期演奏会を振るというので厚生年金会館へ聴きに行く。会場には日曜日のマチネということもあり多くのブラスファンと女子高校生目当ての男子高生が集まり熱気ムンムンだ。中村氏がオセロを全曲振り後はわりとお祭り騒ぎ的なプログラム。

演奏会後、大学の生徒から悲痛な声で「大学のコントラアルトが割れました…」と電話。電話では状態がわからないが相当な割れらしい。
ペットボトルをパンと足で踏んで破裂させたような音がしたとのこと。
慌てて大学へ行き、状態を恐る恐る見て「ギャァ!」
急遽BRASSPIT大草さんの修理工房へ生徒と駆け込む。大草さん曰くここまで派手にいっているのは初めて。上管の3分の2はバックリ割れ中にもいっている。
今日は大学の事務が休みなので明日事務で確認してから修理を頼むことにした。
心臓の弱い方、アップで見ないよう注意してください。

クラリネットに限らず木工製品にとって問題となるのは乾燥・急激な温度変化・水分の付着。まず乾燥では木がもともと生物の体である以上、あまりにも湿度の低い状態におかれる事は好ましくなくいくら原木を充分乾燥したといっても、原木の中にあった水分をすべて取り出した訳ではないので、その残った水分までもが大気中に失われれば、木の構造維持に大きな影響が出て木が歪み割れる。そういえば今日は乾燥注意報が出ていた。楽器の外側と内側の温度差を減らすことは中学生でも気をつけているが内外の湿度差はなかなかわかりにくいので内側の水分をこまめにスワブで取り去り、割れる条件を減らすことだ。

<割れやすい場所ベスト3>
1位:レジスター・キイの音孔付近上下
2位:左手人差し指のA(ラ)キイの音孔から上
3位:上管第1および第2サイドキイの音孔上下