耳の奥にあって小さな音を増幅する働きがある器官「蝸牛」の内部に、電解質の濃度差を利用した“生体電池”があることを、大阪大の倉智嘉久教授や京都府立医大のチームが突き止め、米科学アカデミー紀要電子版に22日発表した。
蝸牛は鼓膜の奥にある渦巻き状の内耳器官。内部を満たしているリンパ液の電位差がなくなると難聴になることが知られているが、電位差が生じる詳しい仕組みは不明だった。
チームは「難聴の原因解明や治療法開発につながるかもしれない」としている。
倉智教授らは蝸牛の内壁に、カリウム濃度の差を利用して高い電位を生み出す電池に似た構造があることを確認。このエネルギーが、鼓膜から骨を通じて伝わって来た音を増幅するのに使われていた。
[中日新聞(共同) / 2008年01月22日]
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008012201000020.html
蝸牛は鼓膜の奥にある渦巻き状の内耳器官。内部を満たしているリンパ液の電位差がなくなると難聴になることが知られているが、電位差が生じる詳しい仕組みは不明だった。
チームは「難聴の原因解明や治療法開発につながるかもしれない」としている。
倉智教授らは蝸牛の内壁に、カリウム濃度の差を利用して高い電位を生み出す電池に似た構造があることを確認。このエネルギーが、鼓膜から骨を通じて伝わって来た音を増幅するのに使われていた。
[中日新聞(共同) / 2008年01月22日]
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008012201000020.html