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「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」 (2019年 アメリカ映画) 

2020年01月08日 | 映画の感想、批評


 42年という長きにわたって世界中のファンを熱狂させ続けた「スター・ウォーズ」がついに完結の時を迎えた。まさに“伝説”と呼べるこのシリーズを、スタートからラストまでリアルタイムで見ることができたラッキーな人たち(自分も含め)にとって、いいようのない幸福感と喪失感を同時に味わわせてくれる感動のフィナーレ!!アナキン、ルークと続いてきたスカイウォーカー家の歴史に新たなRISEが生み出される。果たしてどのような形で?!
 監督にはエピソード7「フォースの覚醒」でシリーズを再起動させたJ.J.エイブラムスが戻ってきた。今回も脚本、製作を兼ね、自分がこの壮大なるサーガを終わらせるのだという意気込みと覚悟がひしひしと伝わってくる。それはこの作品が単に新シリーズ3部作の結末ではなく、9作品すべての最終章であり、そのためには今まで謎だったことや様々なシチュエーションを観客が納得のいくように、楽しめるように解決し、繋げなくてはならない。その膨大な情報を細部までコントロールできたのは、監督をはじめ、この作品に関わった人たちすべてが「スター・ウォーズ」の大ファンであったからに違いない。その根本を42年前に作り上げ、今回もキャラクター原案で参加しているジョージ・ルーカスの偉大さも忘れてはならないだろう。
 また、このシリーズは映画界に多くの新鮮な俳優たちを生み出した。新3部からもジェダイの宿命を帯びる戦士レイを演じたディジー・リドリーや、ダークサイドに墜ち圧倒的支配者となったカイロ・レンを演じるアダム・ドライバーは、作品ごとに成長が伺え、堂々たる演技ぶりだし、他にもレジスタンスの一員ボー・ダメロン役のオスカー・アイザック、フィン役のジョン・ポイエガなど、有望株がいっぱい。次作はどのような役を演じるのか実に楽しみである。そしてファンにとって嬉しいのは、ルーク、レイア、ハン・ソロをはじめ、カルリジアン将軍を演じたビリー・ディ・ウィリアムズが久々に登場し見せ場を作っているほか、新しいクリーチャーやおなじみのキャラクターたちも続々登場し最後のご愛嬌、戦いの中の一服の清涼剤となっている。
 エンドタイトルを滔々(とうとう)と流れるジョン・ウィリアムズの音楽。ああ、1作目からずっと耳にしてきたこの曲もこれで聞き納めか。フル・オーケストラによる思いがいっぱい詰まった演奏にどっぷりと浸りながら・・・涙。
(HIRO)

原題:STAR WARS THE RISE OF SKYWALKER
監督:J.J.エイブラムス
脚本:J.J.エイブラムス、クリス・デリオ
撮影:ダン・ミンデル
出演:ディジー・リドリー、アダム・ドライバー、キャリー・フィッシャー、マーク・ハミル、ジョン・ボイエガ、オスカー・アイザック、アンソニー・ダニエルズ、ナオミ・アッキー、ビリー・ディ・ウィリアムズ、ヨーナス・スオタモ、イアン・マクダーミド


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