22年前、スティーヴン・スピルバーグが生み出した世界が、懐かしい音楽と共によみがえった。あの時は実現に至らなかったテーマパークが、時を経て、さらにダイナミックにオープンしたのだ。Welcome to “Jurassic World”!!
ヴェロキラプトルの調教をしているのは今回の主人公・オーウェン。目と目で心が通うほどに、相手は生きた恐竜にしか思えない。ここまで映像テクノロジーは進化したのだ。
恐竜たちもまた進化した。それも人間たちによる遺伝子操作という形で。そういえば「ハリー・ポッター」のアトラクション投入で入場者がぐんと増えたというUSJの結果でもわかるように、パークをビジネスとして成功させるには、毎年新しい種の恐竜を作り出す必要があったのだ。もっと凶暴で、もっと歯の数の多い恐竜を!!人間の欲はとどまることを知らない。
今回初登場となる「インドミナス・レックス」もその一つ。最強最大の肉食恐竜で知られるティラノサウルス・レックスをベースに、様々な恐竜たちのDNAを含む遺伝子構造を持つ、最も強大で、賢い恐竜が生み出された。そんな恐ろしい竜が檻から逃げ出したらどうなるか。今回は2万人を超える入場者たちがパーク内にいるのだ。折りしもパークのマネージャーをしているクレアは、姉から甥っ子兄弟を預かって、案内役を引き受けたばかり。その二人は「ジャイロスフィア」というアトラクションに乗って園内を回っている。人間が恐竜の獲物と化したパニック状態の中、クレアはオーウェンと協力して二人の救出に向かう。
ここでもお分かりの通り、本作はシリーズ第1作「ジュラシック・パーク」へのオマージュ的作品となっている。人物設定、カメラワーク、恐竜の姿等々、コリン・トレボロウ監督やスタッフたちのスピルバーグへの敬愛の念は相当なもの。第1作を見た方は細部にわたって記憶が蘇ること請け合いだ。今回はシリーズ初の3D映像も体験できる。ぜひ劇場の大スクリーンで新たなジュラ紀の恐竜の世界へ!!
(HIRO)
原題:JURASSIC WORLD
監督:コリン・トレボロウ
脚本:リック・ジャッファ&アマンダ・シルヴァーand
デレク・コノリー&コリン・トレボロウ
撮影:ジョン・シュワルツマン
出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、イルファン・カーン、タイ・シンプキンス、ニック・ロビンソン、インドミナス・レックス、モササウルス、ヴェロキラプトル、プテラノドン、ティラノサウルス・レックス