乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

がんペプチドワクチンの開発は前進するか

2010年07月08日 | 病気・症状
がんのワクチン治療というと、最近、接種が承認された子宮頸がんワクチンがありますね。がんも、いよいよワクチン治療の時代の始まりとなったようです。

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【 “テーラーメード”日本好機 2010年問題で世界をリードも】 産経新聞 2010年6月18日(金)08:00

 大型医薬品の特許が相次いで切れる「2010年問題」。製薬企業にとっては経営の根幹にかかわる苦難だが、ピンチをチャンスに変えようという動きもある。
 
 世界を舞台に展開する大手製薬企業は年間売上高1千億円を超えるブロックバスターを生み出し、特許期間中(最長25年)に莫大(ばくだい)な利益を得て、研究開発費を新たな創薬に回す、というビジネスモデルで成り立ってきた。

 しかし、創薬の“タネ”が開発しつくされ、そのビジネスモデルは困難に直面。肥大化する研究経費を効率的に運用するために、世界の製薬業界では巨大合併が進んだ。

 そんな潮流の中で、日本は最大手の武田薬品工業ですら売上高が世界15位(09年)と、後塵(こうじん)を拝してきた。当然、研究費も見劣りする。武田薬品工業の研究開発費は世界最大手のファイザーの3分の1以下だ。

 しかし、科学技術の進歩で状況は変わりつつある。たとえば遺伝子解析の技術は、薬の効きやすい人、効きにくい人を事前に調べることを可能にした。

 「今後は個人に合わせた“テーラーメード医薬”が出てくるだろう。ユーザーに合わせたモノづくりが得意な日本にとって有利な時代になる」と木村教授は予想する。

 実際、最先端のテーラーメード医薬品の開発が久留米大(福岡県久留米市)の研究室で進められている。同大が5年後の承認申請を目指して開発中のがんペプチドワクチンだ。

 がんペプチドは1991年にベルギーの研究者が発見したがん細胞の表面にあるタンパク質の断片で、ワクチンにするとがん細胞を攻撃する免疫細胞を活発化させる働きがある。

 久留米大では他国の研究者や製薬企業に先駆け、患者個人に合わせて2~4種類のペプチドを組み合わせた場合、末期がん患者の延命効果が得られることを突き止めた。

 久留米大先端癌(がん)治療研究センターの野口正典教授は「すべての人に同じ薬が効くとは限らない。21世紀の医薬は効果のある人だけに投与するのが当たり前になるだろう」と語る。

 がんペプチドは現在、実用化に向けた治験中だ。昨年4月から投与を受けている前立腺がん患者の男性(72)はすでに骨や脳にまでがんが転移している。しかし「この薬を使うようになってからは体調も良いし食欲も出た」と語る。がんペプチドはすでに物質の一部が特許を取得済みで、実用化の期待が高まっている。

 「いい薬になり得る研究は、日本にはいっぱいある」。そう話すのは大阪大医学部の森下竜一教授(先進医療)。ただ、「せっかくいい研究があるのに製品化されない制度的な欠陥がある」と指摘する。日本では大学の研究室で生まれた創薬技術が市場に出にくい状況があるというのだ。「問題は資金」と森下教授は指摘する。

 「米国では、先進的な研究にファンドや個人投資家が投資し、産学をつなぐ役割を果たしているが、日本にはその橋渡し役がない」という。

 久留米大も販売網を持たず市販後、臨床試験などが行えないため、「製品化には大手製薬会社の協力が不可欠」といい、現在も数社と交渉中という。

 2010年、主力商品の特許切れに直面する日本の製薬業界。個々の製薬会社や研究の現場では、それを乗り越えるための萌芽(ほうが)は生まれている。しかし、業界全体でみると、確かな“処方箋(せん)”を手にするには、まだ多くの課題があるのが現実だ。
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>久留米大では他国の研究者や製薬企業に先駆け、患者個人に合わせて2~4種類のペプチドを組み合わせた場合、末期がん患者の延命効果が得られることを突き止めた。

この研究は少し前まで、一部の医療関係者からは、何やらわけのわからぬ研究として語られたことがありました。どの程度の延命効果があるかは不明ですから、いまだに否定的な専門家もいるかと思われます。

しかし、、、新規なものとか、開発とかって、最初は専門家らの全否定から始まるものでもありますね。
患者サイドから見たら、まず、効けば○なのです。
原材料があやしげとか、製造過程が変とか、、、は、どーでもよろしい。副作用が少なく奏功すること。次に治療費。

> 久留米大先端癌(がん)治療研究センターの野口正典教授は「すべての人に同じ薬が効くとは限らない。21世紀の医薬は効果のある人だけに投与するのが当たり前になるだろう」と語る。

目ざましいスピードで開発されている分子標的治療薬も、まさにテーラーメードの薬といえるでしょう。そして、患者一人ひとりの治療歴により、薬の使用順番や量を変えたり…とか、研究が進めば治療も複雑化するのかもしれません。
患者も今後の展開を見据えて、勉強すべき???

いや~~、あまり複雑化したら、素人の独学は、反って医師の迷惑になっちゃうんじゃないかと、ちらりんこと思います。
実際、医師の講座で、「ネットで自分の病気について調べる患者さんがとても増えた。しかし、ネットは間違った情報も多い」と、苦言を呈する医師は少なくありません。

治療法は患者が理解するのに、難しい方向に進んでもいいです。高いQOLを維持して奏功するならば。


治療が複雑化すると、患者ができることといったら、すぐれた医師を見つけ出すことじゃないのか?と、ふと思った人、<ここをクリックよろしくね~ >

なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

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