乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

ハーセプチンは再度効く

2009年08月02日 | 病気・症状
分子標的治療薬イレッサで肺がんの治療をし、効かなくなって他の薬を使用、再度イレッサを投薬すると効く場合があるといいます。
最初の投薬により、がん分子の形が変化して効かなくなる。で、しばらくするとまた分子の形が変化して薬が効きやすくなるようだ、、、と聞いたことがあります。

殺細胞性の抗がん剤で、再度使用して効く薬があるのでしょうか? それともこの作用は、分子標的治療薬の特徴となりうるんでしょうか??

で、乳がんの分子標的治療薬にも、同じような作用が報告されました。
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【HER2陽性進行・再発乳癌にラパチニブ投与後もトラスツズマブ、4割で有効】
       第17回日本乳癌学会学術総会  2009年7月3日~4日 東京


 HER2陽性の進行・再発乳癌で、トラスツズマブ治療後、ラパチニブによる治療を行い、その後さらにトラスツズマブを投与したところ、患者のおよそ4割に臨床効果が見られた。7月3日から4日に東京で開催された第17回日本乳癌学会学術総会で、愛知県がんセンター中央病院乳腺科の林裕倫氏が報告した。

 HER2陽性の手術不能または再発乳癌の治療には、抗HER2モノクローナル抗体製剤のトラスツズマブが使われる。さらに今年6月からは、分子標的薬のラパチニブも経口5FU系抗癌剤のカペシタビンとの併用で二次治療以降に使用可能となっている(関連記事参照)。

 対象は、トラスツズマブとタキサン系抗癌剤のパクリタキセルを週1回使用した後、病勢進行(PD)となり、ラパチニブを単剤投与した患者8人(ラパチニブ単剤群)とラパチニブとカペシタビンを併用した患者5人(ラパチニブとカペシタビン併用群)。この13人に、さらにトラスツズマブを併用する試験を行った。

 その結果、ラパチニブ単剤群では、部分奏効(PR)が1人、長期の病勢安定(長期SD)が4人、PDが3人、ラパチニブとカペシタビン併用群では病勢安定(SD)が2人、PDが3人で、クリニカルベネフィット(PR+長期SD)は38.7%となった。 PRおよび長期SD患者の無増悪生存期間は6カ月から23カ月だった。

 これらの結果から林氏は「ラパチニブ使用後のトラスツズマブ再投与の有効性が示唆された」とした。ラパチニブ治療後の選択肢の一つとして、再度トラスツズマブを投与できる可能性が示されたといえる。
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ちょっと患者数が少ない気がするんですけど、、、とにかく、再度ハーセプチンを投与して奏功した人がいたわけですね。

元々ハーセプチン(トラスツズマブ)の奏功率が約3割といわれており、再度奏功するのが4割。最初の投与より再度投与の方が成績がよい??
ま、この辺は患者数が少ないので、沈黙になっちゃいます。

こういう報告が出ると、んじゃ殺細胞性の薬と組み合わせたらどうかとか、順番を変えたらどうかとか、、、研究にバリエーションが出てくるんでしょうね。いや、既にたくさん研究されていることでしょう。

乳がんの殺細胞性の抗がん剤は、再度使用をすることはないので、分子標的治療薬って不思議な感じがします。


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なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)