乳がん患者のサロン2 - ノエル編

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乳腺密度と乳癌罹患率

2008年12月13日 | 病気・症状
乳腺密度が高い閉経後女性は乳癌罹患率が高い【乳癌学会2008】

                       第16回日本乳癌学会学術総会


 マンモグラフィの乳腺密度が高い閉経後女性は乳癌発症リスクが高く、より積極的な検診対象になりそうだ。日本の乳癌検診の効率化を目指した検討から明らかになったもので、9月26~27日に大阪市で開催された第16回日本乳癌学会学術総会のプレジデンシャルシンポジウムにおいて、大阪大学大学院医学系研究科乳腺内分泌外科の玉木康博氏が報告した。

 日本の乳癌罹患率は英国や米国の約1/3である。日本で効率的に検診を進めるためには欧米と同様の検診プログラムではなく、乳癌罹患リスクの高い女性を重点的にスクリーニングすること、すなわち個別化が必要である。

 玉木氏らは、肥満やエストロゲン濃度、アディポネクチンなど、個々の女性の乳癌罹患リスクに注目し、さらにマンモグラフィにおける乳腺密度に着目したケース・コントロールスタディを実施した。

 対象は、同大で手術を受けた乳癌患者205人。コントロールは大阪市の健診センターを2回以上受検した健常女性223人。

 乳腺密度は担当医や撮影条件により所見にばらつきが生じる可能性がある。乳腺密度を客観的に評価するため、マンモグラフィをスキャナーでデジタル化し、乳腺と大胸筋の境界線を設定し、乳房に対する乳腺部分の面積比を計測した。

 コントロールを乳腺密度で5群に分けたところ、最も乳腺密度が高い群は他の群に比べて乳癌発症リスクが2.96倍高かった。

 疫学因子別に乳腺密度とリスクをみると、乳腺密度が高い群であり、閉経後経過年数が5年未満、BMIが23を超える場合、出産歴がある場合が乳癌発症のリスク因子となった。

 また血清DNAのメチル化解析(感度77%、特異度52%)について乳癌の45~59歳の138人で検討すると、メチル化陽性例は陰性例に比べてリスクが3.5倍であった。

 乳癌の発症リスクとして、これまでの年齢、初潮年齢、出産歴と、BRCA、乳腺密度、エストロゲン、アディポネクチンなどの因子、そして今後はメチル化も有力となる可能性がある。「リスクを評価し、それに合わせた検診プログラムを実施することが、検診の個別化につながる」と玉木氏は話している。
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乳がんは乳腺にできるがんだから、乳腺の密度が高ければ、それだけ罹患する確率は増えそうですよね。

>疫学因子別に乳腺密度とリスクをみると、乳腺密度が高い群であり、閉経後経過年数が5年未満、BMIが23を超える場合、出産歴がある場合が乳癌発症のリスク因子となった。

うんと昔、乳がんの罹患率は、出産歴のない女性、すなわち授乳経験のない女性の方が高いってささやかれた時期がありました。んが、この研究ではささやきを否定する結果となったわけですね。

また、ある保険会社の調査では、子供を持つ男性、子供を持つ女性、独身の男女の中で、一番寿命が長かったのが、子供を持つ女性だったそうな。その理由として、子育てが女性にほどよいストレスを与えるからではないか、とありますた。

ということで、乳がんリスク因子を一つ一つ考えるのは、あまり意味のあることではないかもしれません。誰だってリスク因子の一つや二つ、当てはまることになっちゃうし。他の病気はまた、他のリスク因子があって乳がんリスクとは拮抗するかもしれないし。

>日本の乳癌罹患率は英国や米国の約1/3である。

これはびっくりですた。日本人の罹患率は本当に欧米より少ないのか?
「2、30人に1人は乳がんになる」って巷では言われているけれど、私のクラスメイトは女性44人中、3人が既に乳がんです。しかも全員、同じ年に罹患しちゃった。

日本人でも、米国で米国スタイルの生活をする女性の罹患率は米国人並みだという報告もあります。
とすると、米国人で日本のスタイルの生活をする女性の罹患率はどうなんでしょうか?
もし、今後、日本の乳がん罹患率が欧米並みになったとしたら、その原因が何なのか、非常に興味を持っちゃいます。


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なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)