猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

グラン・トリノ

2013-03-15 02:32:39 | 日記
2008年のアメリカ映画「グラン・トリノ」。
ポーランド系アメリカ人のウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)は妻を亡くし、
1人で暮らしている。フォード社に長年勤め、退職している。
気難しくて頑固で人種差別主義者。息子が日本車に乗っているのも気に入らない。
息子一家も彼を苦手としている。好きなものはビールとタバコ、それに愛車グラン・トリノ。
亡くなった妻は、神父に、彼に1度告解をさせるよう頼んでいたが、家を訪れた神父を彼は
追い払った。
ある日隣の家に、アジア系の民族、モン族の家族が越してきた。コワルスキーにとってはどうでも
いいことであり、付き合うつもりはなかったが、一家の娘スー・ロー(アーニー・ハー)は親し気に
コワルスキーに話しかけ、彼は当惑した。ある時、親戚のギャングたちに命じられ、スーの弟タオ
(ビー・ヴァン)がグラン・トリノを盗もうとした。コワルスキーは銃で脅かし、タオは大慌てで
逃げた。その後も、タオがギャングたちにからまれているのを見て、成り行きで助け、以来スー
とタオの姉弟と親しくなっていった。アメリカで育った姉弟はすっかりアメリカナイズされていて、
気難しいコワルスキーの気持ちも溶けていった。
コワルスキーは彼らの家の修理を頼まれ引き受けるが、家に工具が全くないことを知る。
コワルスキーはタオに、フォード社に勤めていた時の自慢の工具の数々を見せ、大工仕事を教えた。
タオは働く喜びを覚え、仕事に励むようになり、暇だったコワルスキーの楽しみは、タオを
一人前の男に育てることになっていった。
だが、コワルスキーは健康診断の結果、重い病気にかかっていることを知った。
ある時タオがギャングにまた嫌がらせを受け、怒ったコワルスキーはギャングの家を銃撃した。
ところがギャングたちはその報復としてスーを強姦した。
コワルスキーはもう長くない人生をどう生きるか考え、スーたちを救うことを決め、ある行動に
出る。

クリント・イーストウッド監督・主演のヒューマン・ドラマ。
静かに淡々と進む映画だが、良かった。主人公が、嫌っていたアジア人の家族と交流を持ち、
打ち解けていく過程がいい。人種差別主義者の老人が、若いモン族の子たちと友達のようになって
いく様子はいいものだと思った。
そして、衝撃的なラストは、悲しいけれど感動的だった。
ちなみにクリント・イーストウッドは、ハリウッドではタバコぎらいで有名なのだそうだ。
それなのに、自分の役柄をタバコ好きの男に設定し、しょっちゅうタバコを吸うシーンがあった
のに関して、役者根性ってすごいなあ、と思った。
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