猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ミシシッピー・ワン

2013-03-11 02:26:28 | 日記
フランス映画「ミシシッピー・ワン」。
8歳の少女アレクサンドラ・ウルフは、コマーシャルのモデルをしており、歌手の母リンダと
2人で暮らしている。父親は死んだと聞かされている。
母親が多忙なため、アレクサンドラはいつも1人で遊んでいる。ある日回転木馬に乗っていた
時、男が近づいてきて、金を渡し、もう1度乗れと言う。そして男はアレクサンドラを無理矢理
車に押し込み、誘拐する。
男は精神病で入院歴があり、薬を飲んでいる。男はアレクサンドラの髪を切ってしまう。
男は逃亡計画を立て、2人の逃避行が始まった。
最初はいやがっていたアレクサンドラだったが、次第に男と心を通わせるようになった。
だが母親のことを話すと、男は逆上した。
2人は車中泊をし、いろんなところに行った。ある日男が、知り合ったドイツ人女性と親し気に
している様子を見て、アレクサンドラは嫉妬する。彼女にとって男は、必要な存在になっていた。
アレクサンドラは男の気をひくために、カミソリで自分の体を傷つける。
手に負えないと思った男は、彼女を母親の元に帰す決心をするが、彼女はいやがり、男について
きてしまう。
ある時男の車が故障し、仕方なく2人は安宿に泊まった。泊まっている間に、車は壊されてしまう。
男は衰弱していく。宿で退屈になったアレクサンドラは、外に出かける。
男は、車に隠していた銃で、自殺する。

ラストまで書いてしまったが、それだけの物語なのである。見る人によっては、寝てしまうかも
しれない映画だ。
監督はサラ・ムーンという人で、写真家ということだ。だから映像が個性的で美しい。
少女を誘拐する男は、少女の父親のようだ。特に説明はないのだが、男のパスポートの名前が
「デヴィッド・ウルフ」であったり、少女が母親の名前を出したら逆上する辺りの描写で、父親
だと推測できる。恐らく精神を病んだために離婚されたのだろう。
男は少女と過ごしていた間、少しは幸せだっただろう。少女も自分を必要としてくれた。
悲しい、でもとても好きな映画。
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