猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ザ・ドア 交差する世界

2022-11-03 21:50:34 | 日記
2009年のドイツ映画「ザ・ドア 交差する世界」。

自らの不倫中に娘を事故で亡くし、妻にも愛想を尽かされ全てを失った
画家のダヴィッド(マッツ・ミケルセン)。5年後、彼はある日自殺を試
みるが、そこで不思議な扉を発見する。扉を開けてトンネルを通ると、
そこは娘を失ったあの日につながっていた。信じられない思いながらも、
ダヴィッドは娘を救出することに成功する。ところが自宅にいる時彼は
不審者と見なされ襲われてしまい、揉み合っているうちに相手を死なせ
てしまう。その相手は「5年前の自分」だった。ダヴィッドはそのまま
その世界で人生をやり直そうとする。

SFサスペンス。おもしろかったのだが、少しわかりにくかった気もす
る。私はSFというか、タイムスリップとかパラレルワールドとかが苦
手なのだ。深く考えると余計わからなくなってしまう。画家のダヴィッ
ドは近所の女性と密会をしている最中に娘が自宅のプールに落ちて死ん
でしまう。5年後、妻にも離婚され、自暴自棄になっていたダヴィッド
は自殺しようとするが、変な扉を見つけ、開けるとそこはトンネルにな
っていた。ダヴィッドがトンネルを通ると、そこは5年前の世界だった。
ダヴィッドはあわてて娘をプールから助け出す。
漫画でも映画でもタイムスリップものは多いが、過去を変えるのは良く
ないのではないかと思う。ダヴィッドは必死で娘を助けたのだろうけど。
訳がわからないまま自宅へ入ってうろつていると、「5年前の自分」に
襲われ、相手を殺してしまう。ダヴィッドは死体を庭に埋め、そのまま
そこで人生をやり直そうと決意する。娘が助かったため妻との関係も良
好で(妻はダヴィッドが不倫中に娘が死にかけたことを知らない)、不倫
相手とも別れ、幸せな毎日を送っていたが、隣人の男は何故かダヴィッ
ドの正体を知っていた。
全体的に暗く、ダヴィッド役のマッツ・ミケルセンはほぼ無表情で、や
っぱりアメリカのSF映画とはかなり雰囲気が違う。そしてダヴィッド
だけでなく、何人もの人間が5年前の世界を訪れているのが謎。何故皆
そんなに5年前に戻っているのだろう。あの扉は「5年前専用扉」なの
かなどと考えてしまった。同じ時代に同じ人間は2人いらない。という
か両方存在するとおかしなことになるわけで、結局ダヴィッドのように
過去の自分は殺さなければならなくなる。何だか誰が得をして誰が損を
するのかわからない。
先程も書いたが私はタイムスリップやパラレルワールドが苦手だ。考え
れば考える程納得がいかなくなってしまう。ラストはダヴィッドと妻に
とってはあれで良かったのだろうか。結局娘はいなくなったが、ハッピ
ーエンドと言うべきなのだろうか。わからないと何度も書いたが、雰囲
気は好きだし、割とおもしろかった。




映画評論・レビューランキング

人気ブログランキング

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする