猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ライダーズ・オブ・ジャスティス

2022-02-15 22:03:51 | 日記
2020年のデンマーク・スウェーデン・フィンランド合作映画「ライダーズ・
オブ・ジャスティス」を観に行った。

アフガニスタンでの任務に就いていた軍人のマークス(マッツ・ミケルセン)は、
妻が列車事故で亡くなったという報せを受け、悲しみに暮れる娘の元に帰国す
る。そんなマークスの元に数学者のオットー(ニコライ・リー・コス)が訪ねて
くる。妻と同じ列車に乗っていたというオットーは、事故は「ライダーズ・オ
ブ・ジャスティス」という犯罪組織が、殺人事件の重要証人を暗殺するために
計画された事件だとマークスに告げる。怒りに震えるマークスは妻の無念を晴
らすため、オットーや同僚のレナート(ラース・ブリグマン)、顔認証のプロで
天才ハッカーのウルフ(ニコラス・ブロ)らの協力を得て復讐に身を投じていく。

マッツ・ミケルセン最新作で、ニコライ・リー・コスとの共演ということで観
に行った。復讐ものだが悲惨な雰囲気はなく、ユーモラスなシーンも多くてお
もしろかった。マッツ・ミケルセンもニコライ・リー・コスも顔の半分を覆う
ようなヒゲ面で、パッと見ではわからないくらい。マッツ・ミケルセンは軍人
の役なのにどうしてあんなにヒゲを生やしているのだろう。軍人ってあまりヒ
ゲのイメージがないのだが。
列車に一緒に乗っていたマークスの妻と娘だが、車内は混んでいて立っていた。
それを座っていたオットーが妻に席を譲る。その直後爆発が起き、妻は死んで
しまう。席を譲ったことで責任を感じたオットーは、爆発の直前に怪しい行動
をとっていた男がいたのを思い出し、事故について友人のレナートと調べてみ
る。数学者で統計や確率に詳しいオットーは、事故ではなく周到に計画された
事件であると確信し、警察に行くが相手にされない。そこでレナートと共にマ
ークスの家を訪れる。「どうして住所がわかった?」と聞くマークスにオット
ーたちは「我々はそんなこと簡単だから」と答える。
マークスは帰国してから娘との関係がぎくしゃくしていた。2人とも母親(妻)
の死を受け入れられないでいた。私たちにはセラピーが必要だと言う娘に、マ
ークスは必要ないと拒み、娘は反発していた。マークスは悲しみの中でもあく
までも強い軍人でいたかったのだと思う。それが彼にとってのプライドだった
のだろう。そしてマークスは数学のスペシャリストと天才ハッカーという3人
のオタクたちと妻の仇を討つことを決意する。
娘の心の拠り所は恋人だが、この恋人がとてもいい子なのだ。マークスにいき
なりぶん殴られても、彼を許すだけでなく、「こんな時ですから」と言ってマ
ークスの家に通い娘に寄り添うのだ。おまけに悪党に指をへし折られたりして
も娘と別れない。こんなに思いやり深く辛抱強く理解のある少年がいるだろう
か。マークスが正気を失い、バスルームで暴れるシーンは悲しかった。オット
ーたちにもどうしてやることもできなかったのだ。ラストはこうまとまるんだ
な、という感じ。オタクのおじさんたちもかわいくて尚且つ頼もしかったし、
マッツ・ミケルセンはかっこいいし、とてもおもしろかった。




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コメント (4)
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