猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

グッドナイト・マミー

2021-05-22 22:27:26 | 日記
2014年のオーストリア映画「グッドナイト・マミー」。

森ととうもろこし畑に囲まれた田舎の一軒家で母親の帰りを待つ9歳の双子の
兄弟エリアス(エリアス・シュヴァルツ)とルーカス(ルーカス・シュヴァルツ)。
ところが、帰ってきた母親(スザンネ・ヴェスト)は顔の整形手術を受けており、
頭部が包帯でぐるぐる巻きになっていた。更に性格まで別人のように冷たくな
ってしまい、兄弟は本当に自分たちのママなのか疑いを抱くようになる。そし
て正体を暴くべく彼女を試し始めるが、その行為は次第にエスカレートしてい
く。

少年たちの残酷さを描いたホラー。双子のエリアスとルーカスは、入院してい
る母親の帰りを待っていた。母親の帰宅に喜ぶが、母親は整形手術を受けてお
り、顔中包帯でぐるぐる巻きの状態だった。人相がわからない上に彼女は以前
より態度が冷たくなっており、双子は本当のママなのだろうか、誰かが成りす
ましているのではないだろうかという疑いを持つ。包帯女の正体を暴こうと双
子は彼女を試す行為に出るが、徐々にエスカレートしていく。
映画全編に不穏な空気が漂っている。オチというか、肝心な部分は割と早くに
わかってしまうのだが、これからどう物語が展開していくのだろうと思うとと
ても興味深かった。兄弟の母親はテレビの司会者らしく、テレビに出ている人
が整形なんかしてバレないのかな?と初めは思うが、「何故母親が整形手術を
受けたのか」ということがわかると、全てがつながってくるのだ。母親は退院
したけど安静にするように医者から言われているので協力してね、と子供たち
に頼む。しかし双子は勝手な行動ばかりして、母親はヒステリックになる。あ
んなママじゃなかったのに…と双子は思う。
そして双子は本物のママかどうか調べるために、彼女が寝ている間に手足をベ
ッドに縛りつけてしまうのだ。それからの彼らの行為は拷問に近く、ゾッとす
る。子供って残酷だなあと思わせられた。この映画にはゴキブリが度々登場し、
気持ちが悪い。男の子ってゴキブリでも平気で飼ったりするものなのだろうか。
彼らが拾ってきた猫が何故死んだのかも気になった。まさか殺した訳ではない
のだろうが。拾ってきた時から弱っていたので、恐らく病気かケガで死んだの
だと思うが、猫をかわいがっていた割にはその死体の扱いがひどいと思った。
とにかく気持ちの悪い映画なのだ。
登場人物は母親と双子のほぼ3人だけで、物語は主に家の中で繰り広げられる。
低予算な感じだがおもしろくできていると思った。途中で赤十字の人たちが寄
付を募りに訪れるが、普通チャイムを押しても反応がなかったらそのまま帰る
ものではないだろうか。ヨーロッパでは勝手にドアノブを回して家の中に入る
のかな、と思った。母親は必死に助けを呼ぼうとするが、口を塞がれているの
で気の毒なことにその声は届かない。双子の狂気が際立つ映画だったが、ラス
トは彼らにとってはあれで良かったのかもしれない。


当県は先週の15日(土)に梅雨入りしました。観測史上2番目の早さだとか…こ
れってつまり梅雨が長いってことですよね?早く終わったりしないんですよね
?嫌だなあ。夏が長いのも嫌だけど。明日の予想最高気温は28℃とか言って
いるし、ほんと嫌

日向ぼっこノエル(だいぶ前の写真です)。

コメント (8)
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