猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

マルティナは海

2020-09-05 22:28:02 | 日記
2001年のスペイン映画「マルティナは海」。

地中海沿岸。オレンジ畑と青い海に囲まれた小さな町に高校の文学教師と
してウリセス(ジョルディ・モリャ)が赴任してきた。ウリセスはカフェで
働く美しい娘マルティナ(レオノール・ワトリング)と出会い、2人は激し
い恋におちる。やがてマルティナは妊娠し、2人は結婚する。子供も生ま
れ幸せに暮らしていたある日、ウリセスは小舟で釣りに出たまま行方不明
になってしまう。嘆き悲しむマルティナ。月日は流れ、そこには富豪のア
レハンドロ(エドゥアルド・フェルナンデス)と再婚したマルティナがいた。
ウリセスと育んだ愛を胸に秘め、裕福で平穏な生活を送るマルティナだっ
たが、そんな彼女の前に、死んだと思っていたウリセスが姿を現した。

私は恋愛映画はあまり観ないのだが、これはおもしろそうだったので観て
みた。自宅のカフェを手伝っている美しく快活な娘・マルティナ。不動産
業で成功し町の有力者となっているアレハンドロはマルティナに想いを寄
せていたが、アプローチしてもマルティナはなびかなかった。そんな時高
校の文学教師ウリセスが赴任してくる。マルティナとウリセスはたちまち
恋におち、お互いを激しく求め合う。マルティナが妊娠したのを機に2人
は結婚するが、子供が生まれてしばらくした頃、ウリセスは釣りに出かけ
たまま消息を絶ってしまう。壊れた小舟だけが海岸に流れ着き、ウリセス
は死んだものと思われた。
やがてマルティナは結婚後もずっと自分のことを愛し続けてくれていたア
レハンドロと再婚し、子供もアレハンドロを本当の父親だと思っていた。
アレハンドロは財力や権力をひけらかす嫌味な男だったが、マルティナが
彼と再婚したのは仕方のないことだっただろう。生まれて間もない赤ん坊
がいるというのに夫が死んでしまったのだから。誰かに頼るしかなかった
のだろう。ウリセスとの間に生まれた息子のこともアレハンドロはかわい
がった。
そんな時にマルティナの元にウリセスから電話がかかってきたのだ。ウリ
セスに会ったマルティナは何故何年も連絡してこなかったのかと怒りをぶ
つける。ウリセスは本当に身勝手で最低の男だと思う。あんなにマルティ
ナと愛し合っていたのに、結婚生活に物足りなさを感じて姿を消してしま
ったのだ。「やっと気づいた。僕には君しかいないんだ」と言うが、つま
り今まで他の女たちと遊んでいたという訳だ。そして再婚しているマルテ
ィナの元に帰ってくるなんて。しかしマルティナはウリセスとよりを戻し
てしまう。ウリセスは身を隠し、マルティナは彼のところに通う。激情の
日々が続くが、やがてアレハンドロに気づかれてしまう。
マルティナもちょっと尻軽だなあと思う。アレハンドロはあまりいい人で
はないが、マルティナに対する愛は本物であるので、ちょっと彼が気の毒
だと思った。再婚して豪邸に住み、服装や化粧が派手になり、いかにも富
豪のマダムといった感じに変わっていったマルティナの姿が印象的だった。
マルティナ役のレオノール・ワトリングは美しくてセクシーで健康美にあ
ふれている。でもカフェの娘だった頃の方がずっと魅力的だったと思う。
それにしても自分勝手なウリセスには呆れてしまう。彼が全ての元凶なの
だ。ストーリーは大したことはなかったが、スペインの海辺の町の風景が
良かった。




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