懐かしの電話機



指で回す電話機を知らない世代のお子様がもう既にいらっしゃいます。
そうなのです。
「回してごらん」とお子様に勧めると
電話台を回し始めました。
番号の穴に指を入れて回すのが当たり前と思っていた時代人の驚きでした。
セラヴィのフロント前にはこの電話が置いてあります。
「御用の方は9番を」と書かれてます。
あと十数年もしたら「御用の方はダイヤルの穴に指を入れ・・」
などと長い説明が必要となるかもしれません。

指で回すのも重く
ダイヤルが戻るまでが、本当にゆっくりで・・これがいいのですが(~o~)
忙そがし好きの方はまず、気が合わないと思われます。

これは、20年前頃スタッフのジョナサンが(日本人です)
骨董好きの管理人の為、家の家宝の?電話機を持って来てくれました。
彼には、未だ無理難題を押し付け、いろいろ面倒見てもらってます。
セラヴィの歴代男性スタッフは管理人の事をよく「鬼」などと言います。
男の子には特に厳しく、「心身共にタフでないと」と、まあ愛のムチですよ^_^;
何やかやと言っても、皆長い付き合いをさせてもらってます。
それは、セラヴィがある限り歴代スタッフ皆んなの思い出も
一緒に生き続けて居るからかな。
そして、漏れなく鬼の?管理人が住み続けて居ますから。
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電話室の椅子が大きくなりました。



昨夜マイパソコンをいつもの電話室に移動して
「さて、」と座った瞬間!
椅子が大きくなってました。
管理人は驚きました!!

実はこの椅子は大きなネジと足が一体となっている式で、
くるくる回すと、高さが調節出来る優れものだったようです。
初めてその事実を知った管理人は
高さが変わる事を教えてくれた物知りのお客様に
大変感謝しております。
ありがとうございましたm(__)m

お利口になった椅子いや管理人は、
まるで昔から知っていたかのように
お客様に優れものの椅子を自慢してしまうのでしょう。
いつものように・・・
「見て良し!座って良し!回して良し!
三拍子そろった椅子にお掛けください。
子供から大人まで、
バーカウンターからちゃぶ台まで
合わせちゃう優れものの椅子ですよぉ!!」^_^;

まったく知らなかった事はここだけの秘密で・・ね!

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池の主


今から9年前平成10年に外に水量8トンの大きな露天風呂を造りました。
そこは庭の池のあった所です。池は既にひび割れ、水も溜まらず。
ちょっとした水溜りと化していました。
そこで、思い切って池を壊し、露天風呂を造ってしまいました。
石はなるべく有るものを移動して使いました。
お陰様で、自慢の大露天風呂は完成しました。

その後、直ぐの事です。
それはそれは、大きなガマカエルが出没し始めました。
20センチ以上はありましたね^_^;
一度も鳴く声は聞いた事がありませんが、
ヌボーって居るのです。
私は目が悪いので、石と間違え、いきなり動いた石を見て、
「気のせいよね」と見ぬ振り・・・
でも・・ペタペタ歩く。石が歩く!!
ギャー!!っと驚いて、やっとカエルの存在を認識しました。

それからは、露天風呂の掃除の時など毎回出逢うようになりました。
管理人は、大ガマカエルは池の主だったのだと思うようになりました。
お客様にも驚かないように「大きなガマカエル」のお話をしてあげました。
毎回、露天風呂の入り口付近でお客様をお迎えする池の主。
お客様も、驚きながらも池の主と挨拶を交わしたと思われます。
これが慣れると、けっこう可愛いのです。
人を怖がる様子もなくマイペースなのです。
雨が好きな池の主は雨上がりには、
必ず気持ちよさそうに玄関の道を隔てた石の上に座ってました。

でも、2年半後の大きな台風の日から
池の主は、ピタリと姿を消しました。
川の水は、露天風呂も飲み込み、下の客室も水と泥に埋まりました。
私が経験した2度目にひどい台風被害でした。

1年後、露天風呂にカエルの石の置物を置きました。
池の主に大きさも姿もよく似た石でしたが、
その置物を見る度に思い出し、寂しい気持ちになりました。

突然出会いは訪れました。
4年前頃に、偶然骨董品屋で不恰好なカエル石を見つけました。
これは、管理人の心の目で見た池の主にそっくり
「一目であの池の主だと思いました。うれしかったぁ~。」
そのカエル石は、
池の主が雨上がりの日に座っていた石の上に置きました。

お客様をお見送りする時、彼と良く目が合います。
雨が降った後は、いつもとっても気持ちよさそうな顔をします。
なんだか池の主に逢った時のように「ホッ」と心が和みます。

雨上がりの今日もそんなカエル石にしばらく見とれて居た管理人でした。




お湯の吹き出し口に座る露天風呂のカエル。
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優れものの香炉


セラヴィには多くの地元埼玉の作家の作品が飾られてあります。
その中でも今回この優れものを紹介!
山本冨士雄さんの香炉です。
山本さんの香炉は他にもありますが、
この香炉。何が優れものかと言いますと
香りだけではなく煙りも絵として楽しみます。
その時々に香りと共に揺らし出された白い煙が
香炉の後ろの黒いキャンパスに
たった一度だけの絵を描き出します。
決して同じ絵は存在しない。
時と香りと煙り絵の素晴らしい作品をご覧ください。

霞工房
http://www.d6.dion.ne.jp/~fujio-y/
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二つの三波石


セラヴィの庭園です。
長瀞に流れる荒川をイメージして造った物です。
骨董品屋から持ってきた古木は船に見立て
川はゆっくり流れる長瀞の静かなトロ場を描きました。
窓から見える庭園の真正面の石は
管理人が気が付いた時には玄関の脇に鎮座して居ましたから
25年前からの主と思われます。
まるでコブラが頭をもたげているような形の石です。
これがお客様を呼ぶ「商売繁盛の石」だなどと云われ
玄関の脇に、お守りのように置かれたらしいです。
三波石という種類の石のようで群馬の鬼石より運ばれて来ました。
庭園は2年前に造ったのですが
一番いい所に座らせるのだから文句はないはずと
勇気を絞りこの石を移動しました。
(たたりなど信じませんが、でもちょっと・・)
掘り起こした後を整地する為、
邪魔な石をどかしていると
コブラ石の子供のような三波石が出てきました。
実は、「三波石」この名前を知ったのはつい最近ですが、
この辺にはない石ですから直ぐにペアーと分かりました。
小さい方の石は「姿が良くない」と石屋さんが判断なさったのか
頭とお尻が逆になってほんの少し地面から
平たいお尻が覗く小さな踏み石でした。
それで、誰もそれがコブラ石と同じ石(三波石)と気が付かなかったのです。

庭の正面に親子のように、恋人のように・・
三波石を向かい合わせました。
コブラでも商売繁盛でもなく
2つの三波石が出会えた喜びをここに残しました。
コブラの頭のように見えていた石の顔も
今は愛するものを見守る優しい顔になったから不思議。
小さい石は安心して甘えるように座ってます。
川の増水で再度2つの石が離れ離れにならないように
2つの石の周りには古い瓦の雲が取り巻いてます。
親子石か、恋人石か、兄弟石か・・・
それは見る方の感じ方でよいのでしょう。
本当のところは、まったく私達には分からないのですから・・・

それでも見つめ合う2つの石は、確かに幸せそうに見えませんか?


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室町美人の滑川焼の甕


本日は、セラヴィの中で3番目に古い物をご紹介いたします。
実は以前紹介した「めだかの瓶」です。
この瓶、室町時代から江戸初期の常滑焼です。
めだかも気に入る?いい焼き上がりです。
一目で惚れただけあって大変味のある瓶です。
寝姿良し、焼き良し、素人の私もうっとりしました。
ただ、立った姿を見たのはめだかを移動したほんの数時間だけでしたが
「2度惚れましたぁ~ふぅ~。」
これは、私だけの目にしっかり焼き付けて置きました。
実はこの瓶、立たせると水漏れするのです。
ふっくら室町美人の立ち姿の見られない理由。
ふるかぶさんの手前・・お分かり頂けると思います^_^;

骨董との付き合いはセラヴィの管理人と同じくらいになりますが
数見てる割りに知識はまるで育たず、未だ肌で感じるだけです。
白洲正子さんがおしゃっていた
「うぶな美しさ」
私ごときがまだまだ使う言葉ではないですが、
大目に見てもらうと、
これが自分なりの「惚れちゃう」決め手です。
寝姿見て良し、触って良し、住んで良し?
三拍子の瓶に、ぜひ触れて下さい。

触れて感じ、対話出来る焼物を本物だと思ってます。
皆さんの心にもきっと伝わる事と思いますよ。

ここのめだかは臆病で餌を上げるとき意外はまったく顔も出しませんが、
(その理由が最近分かりました。それは後ほど)
一様彼らの棲みかですので一言お断りいただきまして・・・


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曰く付き抱き人形



旧暦のお雛様も4月3日の昨日で終わり
来年までの別れを告げながら、朝から片付けです。
この豚と鳥のお雛様は
人形作家の高梨京子先生のものです。
かわいくてとても気に入ってます。

ここで曰くつきの抱き人形を紹介。
それは、3年前、娘のために作った抱き人形。
髪の毛は本人の物を使いたかったのですが断られ、
絹糸を染め、結い上げました。
顔手足はおがくずと土を煉り造り上げた後
愛を込めて何度も胡粉を塗り磨き続けました。
古布で着物を縫いやっと1年も掛かり完成!
ドキドキしながら娘にあげたところ
「怖い」と一言・・・^_^;
製作者の管理人のいるセラヴィで引き取る事となりました。
顔が製作者に似ていると言われ、
ならば少しは可愛い?・・・と思ってたのですが、
造っているうちに、芸術が爆発したというか・・
確かに抱き人形のイメージとはかなりかけ離れてしまったようです。
これで夢に見た、いつか嫁に行く3人の娘に母が送る「愛の人形造り」は
たった一体で幕を閉じる事となりました。
大丈夫です!こういうことには慣れっこですから・・・^_^;

こんな感じになってしまいました。似てる?



おまけ:セラヴィで最初に飾った雛人形(管理人作)
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セラヴィ電話室


これはセラヴィ電話室。
いつものように馴染みの骨董屋で出合った
大正時代の電話室のドアです。
ここの狭い空間は、インターネットが常時使えるようになってます。
中の机も椅子も同じ大正時代のものです。
まったく別々の時期と場所で購入しましたが
何故か家具が引き合うようにここに設置される事となりました。
もしや同じ家に在ったのかなぁと不思議なご縁を感じます。
キイキイなる椅子も、掛けてみるとかなり掛け心地もよく
壊れそうな机もまたいい味出してます。
(テーブル部分はちょっと、補修が必要そうですが・・)
ここは昔遊んだ隠れ基地のような
屋根裏部屋のような狭い小さな空間。
この小さな空間が何故か落ち着つきます。
広い空間ももちろんいいのですが
気が向くと、自分のPCわざわざ持って、ここで打ったりします。
ふっと気が付くと、違う時代にタイムスリップした感じが好きです。
大正時代の机の中の小さな引き出しには、
つけペンの替えやガラスペンが入ってました。
この机、自分の上にPCが乗ることなど想像もしてなかったことでしょうね。
設置された古いPCもここでは新しく感じてしまうからあら不思議。
お陰でお客様にはどうにか許されてます^_^;


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セラヴィのバイブル

セラヴィを譲られる時、
出来の悪い娘に送られた、父からの三つの言葉があります。
そのうちの言葉の一つです。
「お客様は、お前より遥かに賢いと思いなさい!」
この頃やっと、この言葉の本当の意味が分かって来たような気がします。
スタッフはもちろんですが、お客様に育ててもらった今のセラヴィです。
今はお客様がセラヴィの面倒を見てくれているよようなところもあり、
たいへん感謝しながらも、甘えすぎる自分を一喝したりいたします。
一つ一つの積み重ねの歳月の中に多くのお客様の言葉があり
その中から今のセラヴィのバイブルが生まれました。
お客様のアンケートです。
お客様の注意点の改良が、今のセラヴィの細く長い歴史の要です。
先日の土曜日はリピーターさん5組、新たなお客様を2組お迎えし、
管理人スタッフ一同、より一層楽しく仕事をさせて頂きました。
お客様から、多くの幸せを分けてもらいながら働ける私達は幸せ者です。
その中でも特にご迷惑をお掛けした、2度目のリピーターさんがいらっしゃいます。
正確には2・5度目・・・
このご夫婦には人としての生き方も学びました。
ここではお客様からセラヴィを通し「人としての学び」も頂きます。
管理人はセラヴィとお客様あっての管理人。
また綺麗事を並べてしまったようですが・・・
出来の悪い管理人の本心です。
と言ったわけで、
これからも末永くセラヴィ共々宜しくお願いいたします。m(__)m


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「おたかさん」のピアノ


このピアノは14年前セラヴィにお嫁に着ました。
戦後間もなく作られた河合の小型ピアノです。
既に半世紀。
弦も特注で作っていただきました。
面倒な仕事の数々もカワイの調律師の方は
とても喜んで引き受けてくださいました。
これは「カワイ歴史資料室」に置いてあるものと同型だそうです。
時々行われるセラヴィのミニコンサートにも特別参加いたします。
暖かく素朴な音色が演奏者の心をくすぐるようです。
ピアノの実家はおたかさんの家。
私の尊敬する女性のお一人です。
昔お姉様がドイツよりオルガンを取り寄せた所
水浸しになり、代わりにこのピアノがおたかさんの家にやって来たそうです。
これもカワイピアノとのご縁の始まりです。
おたかさんの家の引越しの際、
私のところに2度目のお嫁入りをいたしました。
おたかさんとのお付き合いはセラヴィを始めて間もない23年前。
まだ、長瀞に一人の友人も居なかった頃です。
彼女から多くの素晴らしい方々とのご縁を頂きました。
それは今も続き、そしてこれかも続きます。
おたかさん家の暗い廊下の隅に
ひっそり置いてあったピアノの姿を
まだ私も仲間も覚えています。
このピアノはおたかさんとセラヴィの素敵な友情のピアノです。
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