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緑茶ポリフェノールによる慢性リンパ性白血病奏効

2005-12-25 | 血液、リンパ腫etc
低悪性度のB細胞悪性腫瘍4人における経口緑茶抽出物の臨床効果 
メイヨークリニック 2005年11月30日
緑茶、またはその成分は長い間がん予防効果があるかもしれないとの説を含め、健康増進物質であると謳われてきた。われわれは以前に緑茶ポリフェノールの1種EGCG(epigallocatechin gallate)が一般的なタイプの慢性リンパ性白血病(CLL)から採取した白血病B細胞においてアポトーシスによる細胞死を誘導することを試験管内実験で証明した。その発表後、臨床的利点のエビデンスや毒性、最適な服用量、スケジュールの定義もないまま、多くのCLL患者が市販の緑茶ポリフェノールを使用し始めた。その中で、自主的にEGCG製品を摂取し始めたメイヨークリニックの4人のB細胞悪性腫瘍患者において、その結果、客観的臨床反応があったとみられた。4人のうち3人は標準的奏効基準のPR(部分寛解)となった。低悪性度のB細胞悪性腫瘍はしばしば個人によって自然に寛解や退縮が見られることはあるが、このような事象は稀である。ここで述べた数名の患者は緑茶製品服用を始める直前には、臨床上および生検や画像検査においても進行がはっきりと確認されており、自己による緑茶療法を始めてからすぐに客観的奏効をみた。こういった事例は、広く使用を推奨する前に、緑茶ポリフェノールの最適服用量、スケジュール、毒性、臨床効果を決定するための臨床試験の必要性を強調するものである。NCI支援による無症状の早期ステージのCLL患者へのカフェイン抜きの緑茶抽出物の第1、2相試験がメイヨークリニックにて2005年8月始められているPMID: 16325256 抄録訳
(他、ロイター)


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