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BiovaxID(TM)リンパ腫ワクチン

2006-02-08 | 血液、リンパ腫etc
BiovaxIDの悪性度の高いNHLマントル細胞リンパ腫患者におけるNCI支援の第2相臨床試験のデータによると、追跡期間中央値3.8年で89%の生存率を得た。通常この疾患の患者の3年生存率は50%である。Nature Medicine (Nat Med.2005; 11(9):986-91)に発表。
シングルアーム、オープンラベル試験で、26人中23人がリツキシマブを含むEPOCH-Rレジメン6サイクルを終了3ヶ月後、BiovaxIDワクチンを開始した。患者らは化学療法レジメンにより正常B細胞リンパ球はほぼ完全に枯渇していたにもかかわらず、BiovaxIDはほとんどの患者において抗腫瘍T細胞リンパ球を誘導した。B細胞が皆無の状態でもワクチンの作用によりB細胞を回復させることが可能でT細胞反応がみられることを示した初めての研究である。
リンパ球とは白血球であり2種類ある。1つはB細胞であり、免疫刺激によって抗体を生み出す。T細胞は、免疫刺激に対する細胞の反応を調整する。
オーダーメイドワクチンBiovaxIDは、ハイブリドーマ(癌細胞とB細胞を融合させたもの)細胞系を用い、各個人に合わせた腫瘍特異性抗原のコピーを含有する。
Accentia Biopharmaceuticals, Inc原文
参考:一部の白血病とリンパ腫のワクチン使用を進める免疫システム上の発見/M.D.アンダーソン


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