私は会社が好きか嫌いか

私は仕事ができない。
しかしながらも、仕事で今まで会ってきた人たちには、私が低い立場であったとしても、私の低い立場なりに、尊敬やら敬愛やら、あるいはその逆に批判や非難を浴びせるような心情を思い起こさずにはいられない。

そんな記憶を頼りに、私に親切にしてくれた人、あるいは私のためを思って厳しく指導してくれた人には御礼を申し上げたいし、そこには大切な人としての記憶が残っている。

一方で、私はそういう人達が所属していた会社が好きかどうかで言うと、間違いなく嫌いなのである。

厚生労働省が心疾患との関係が強く認められるとした月１００時間の残業を命ずるし、それによって言葉がしゃべれなくなっても、人生が潰れても、そこで何もしてくれないというのが会社なのだ。会社は個人の人生を絶対的に守ってくれない、と言うのが私が日本の会社で働いた際の人生訓である。

私は会社を信用していない。買収されてからはかなりマシになった（と言うよりは体制からルールまで完全に別の会社になった）のだが、それ以前はどうであったかと言うと、今から考えるとあの体制は日本の企業として「私の企業は一般的です」などと言えるのだろうかと疑問に思う。