松尾清晴オートバイ夢ひとり旅・世界走行中・5年10ヶ月・102ヶ国(訪問111カ国)・28万km走破・総集編

2000年10月~2008年11月まで5年10ヶ月・102カ国(訪問111カ国)1500ccで28万km走破

手術しました

2008年07月01日 | 西サハラ


アフリカの旅を終えて5月26日帰国、一ヶ月たちました。
サハラ砂漠の砂嵐にやられて目が見えにくくなったので
両目手術しました。白内障がひどくなってしまったのです。

6月17日右目、24日左目の手術おわりました。
よく見えるようにはなったんですが、、まだ
はっきり見えるまでにはならず、その日によ
って見えるときとボーとして見える日があっ
たりで落ち着かない日々です。

メガネはかけずにパソコンを打てるようには
なりました。

<生きて帰れます> 松尾さんからの便り 

2008年04月29日 | 西サハラ
4月27日日曜カサブランカにつきました。
18日から10日間サハラ砂漠越え2000km砂嵐の中走りました。
横から前から砂風が吹きヘルメットをたたきヘルメットの中にも砂が
入り目にも入り込みます。前からの砂嵐はさざ波のごとく道を這って
きます。雲の上を走っているようです。

一面真っ白になり道が消えます。恐ろしい、怖い所で死ぬかもしれない
、イヤ、死んでしまうぞ。三日目、四日目道が見えなくなり、針のとがった
石だけの地獄の墓場を見てきました。朝から晩まで黄砂が吹き白黄色
の空模様が続きます。

もう限界でした、最後の600kはトラックをチャーターして運ぼうと考えました。
しかし、手続きが面倒で出来ませんでした。仕方なく悲壮な必死の覚悟で走りました。あしたはない。今日だけ生きようとそれだけ考えて走ってきました。
「蛍の光窓の雪、、」

怖い、恐ろしいと思うのは死ぬかも知れない、いや、死ぬぞ。
死を意識したのは初めてです。大西洋の海がときどき左に見えてきますがきれいだなーと思ったことはありません。

剥げ落ちたタイヤでもいい、コンクリートでもいい、車の残骸でも
いい、人間が作ったものが目に入るだけで気が休まるサハラ砂漠
でした。誰もいない砂漠を走るのは恐ろしい。

2000kmのサハラ砂漠を走り終えカサブランカに着いたとき、サハ
ラ砂漠にうちひしがれうれしさはありませんでした。

カサブランカでやったことは「物言わぬ」オートバイのオイルを
交換して高速水圧で洗車してやりました。あの激しい砂漠の中でも、
ほんとがんばってくれたことに我が相棒「グレズリーひぐま」に感謝です。
ま、とにかく生きて帰ることが出来ます。

5月始めにカルネ(オートバイのパスポート)が切れますので2,3日
したら、とりあえずスペインに渡ります。
2008.4.28 カサブランカより 松尾清晴