日々の出来事

当院の出来事を紹介します

13日の症例発表会

2009-12-14 11:26:32 | Weblog
 昨日は、新潟小動物臨床研究会の症例発表会でした。
「皮膚脆弱症候群を呈した猫の脳MRIおよび下垂体病理検査所見」
と題して発表してきました。
皮膚脆弱症候群は比較的まれな疾患ですが、原因と言うかどうしてなるのかよく解明されていません。
悪性腫瘍が背景にあることも知られていますが、必ずあるわけではない・・・。
以前、当院で発表した猫は、アミロイドーシスという代謝異常が併発していました。
 
 今回の患者さんは、猫では判断が難しいクッシング症候群がはっきりと認められ、
東京の獣医大学でMRIを撮影して下垂体の巨大腫瘍が見つかりました。
病理検査では、免疫化学染色ではっきりとACTH産生腫瘍と確認されました。
 ここまで徹底的にさせていただけるケースが正直なところ少ないため、
獣医師の皆さんにはよい勉強につながったことと思っています。
ちなみに私たち獣医師は、学術的な勉強のためだけに診療しているわけではありません。
マニアとして勉強したり診療しているわけではありません。

 ただひたすら、患者さんのために、できる限りのことをしてあげたいだけです。
そして、その経過(生き様)を記録して後世に残す事・・・、
これも私たち 臨床獣医師の責務でもあるのです。
貴重な経験をさせてくれたミーコちゃんと飼い主さん、ありがとうございました。
若い先生がた、しっかり勉強して患者さんと飼い主ご家族を助けてあげてくださいね!