フィンランドの数学者が2010年に公開した「これが解けたら天才」と、2012年に公開した「世界一難しい問題」に対抗して、東大の助教が「それより難しい」として2013年に公開した問題が下の図です。
しかしながら、スパコンの手違いで中級の実力の有る方でですと解けてしまうそうです。助教は挫けずに再度数問作成し、その中で一番と言われる問題が次の図です。
判定の基準は私には分かる筈もない事ですが、難易度は2012年の数学者の方が高いそうです。しかし瞬時に答を出すコンピュータが決めた難易度と、人が理詰めで攻めた時の抵抗の大小が合致するか疑問です。 私見はさておきとりあえず解き易くします。
進めて、
右側・中側・左側・上段・中段の5ユニットに3数字固定の可能性が有りますが、幸い下段ユニットだけに磁石と鉄が有るみたいです。3セルの中に唯一同居している1と5の関係がカギとなりそうです。
下段ユニットの磁石と鉄がハッキリしていませんので、搦め手から攻めます。7は☐☐☐のルートで4と一回同居(二回同居はあり得ません)ですので、4と7は異種です。また7は☐☐☐のルートで9と一回同居ですので、7と9は異種です。しかしこれはどちらかは誤りです。(7は一遍に2ルートは進めません)どちらが誤りとしても4と9は異種です。異種は一回同居ですので4が入ります。故に4は削除されます。
中側ユニットで、5は☐のルートだと5-7の磁石候補になり、それぞれ一回同居の1と8は同種です。☐のルートだと5と8は同居しないので同種です。しかしこれはどちらかは誤りです。どちらが誤りとしても1と5は異種になります。
異種は一回同居ですので1または5が入ります。1が入ると1が入り、5が入ると5が入りますので、2と3と8と9は削除されます。
進めて、
多国同盟で、
進めて、
1から右の1へ1の奇数個連鎖 強・弱・強・弱・強・弱・弱で1は削除されます。
1から右の1へ1の偶数個連鎖 強・弱・強・弱・強・弱・強・弱で1は削除されます。滅多にお目にかかれない偶数個連鎖です。私も初めて遭遇致しました。一遍に4個の1が消えます。
多国同盟で、
次は右側ユニットを攻めます。1と8は同居しないので同種です。5と9も同居しないので同種です。9は☐の連続3セルに入り、5は☐の連続3セルに入ります。そうすると5と9の同種は☐の連続3セルに入ります。☐の連続3セル全てに入る事が可能な数字は2と4と6と7です。また☐の連続3セル入り9の磁石相手候補になれるのは2と6と7です。従って9と磁石相手候補になれなくて、同種にもなれない3は9の異種になります。異種は一回同居ですので3が入ります。
下段ユニットで4と9は一回同居で磁石と鉄です。☐で4と9の共通の磁石相手候補では無い3と8は削除されます。
進めて、
☐には3と6のどちらかが必ず入ります。6が入ると☐には1と5が入る事になりますが、☐には1または5が必ず入りますので、☐には1と5の両方は入りません。故に6は削除されます。同じ論理で5も削除されます。
下段ユニットで8と(1と5の片方)は磁石と鉄です。☐で8と(1と5の片方)の共通の磁石相手候補では無い6は削除されます。
進めて、
左側ユニットで☐☐☐のルートの7の磁石候補は7-5ですが、☐には3と8が入っているので、5と7は一緒に入れません。従って磁石相手候補のいない7は削除されます。
上段ユニットで☐☐☐のルートの7の磁石候補は7-3(☐には2と7のどちらかが入りますので7-2の磁石候補は有りません)ですが、磁石相手候補の居ない7は削除されます。
二国同盟で、
3の磁石相手候補に5も9もならないので、3は削除されます。
進めて、
7の磁石相手候補に1も5もならないので、7は削除されます。
右側ユニットで確かなことは、1と8の同種・5と9の同種・3と(5と9)の異種です。☐に1が入ると1-3の磁石に5の鉄、8が入ると5-8の磁石に3の鉄になり、いずれにしても1と8は磁石側になります。☐ではじかれた1または8は☐で1-4または8-4の磁石候補になります。(4-3,4-5の磁石は有りませんので)
☐のブロックをご覧ください。1-4と8-5の磁石候補とすると、9は9-2または9-7の磁石候補となります。そうすると6は何処に入っても鉄になります。鉄同士は同居しませんので、6は削除されます。これをAとします。
☐のブロック、1-3,8-4の磁石候補としますと、6は入れませんので削除されます。これをBとします。AとBは同時には起こりません。AとBのどちらかは誤りです。削除が誤りとするとその反対は残留となり、どちらかの6が入ることになります。
従って、こちらの6が削除されます。
進めて、
7・1-1・2-2・3-3・9-9・3-3・7 XY-Chainで☐の中の7が削除されます。
進めて、
さらに進めて、
二国同盟で、
1で進めて、
7で進めて、
3で進めて、
2で進めて、
5で進めて、
8で進めて、
7で進めて、
6で進めて、
正解です。
最後の40連チャンに唖然となりませんでしたか?2と6の二国同盟で終息を迎えるとは。理詰めで地道に下地を整えていくと、こういう気分爽快な結末が待っています。
そうそう、「どちらがより難しいのか」ですね。片方は物差しを使い、もう片方は物差しに加え偶数個連鎖とXY-Chainを使ったので、助教に一票を投じたいと思います。
※ [偶数個連鎖]と「XY-Chain」に関しては、詳しく解説をされている方がいらっしゃいますので、そちらをご覧ください。
宇宙2位の難問が出来ました。
5月11日ブログにアップを予定しています。
難易度ソフトで鑑定をしたら、
世界一の難問よりも、また助教授の問題よりも難易度の数値が上でした。
解析して頂ければ、ツイッターで紹介させて頂きたいと思っています。
よろしくお願い致します。