前回は不良記事を長々と掲載してしまって、申し訳ございませんでした。その中でも唯一の真面な手法「頭ハネ」の追加説明を致します。
「頭ハネ」は Loop と強リンクの場合に使用出来て、強リンクと強リンクの場合には使用不可の理由です。
それには Loop とはどういうものか知る必要があります。
最大の Loop は上図の通り16個の同一数字構成されます。最小は4個です。
16個の Loop では8個が確定します。残りの1個は Loop に参加していない5で、この5は何処に在るかは判りませんが、初めから確定しているのです。
この確定数字は全てのナンプレで1個は存在します。理由は「奇数個の領域に偶数個連鎖」だからです。つまり、 Loop の構成員には5は存在していません。
従って、前回説明した通り5は削除されたのです。
これに対して、強リンクと強リンクの場合は、この5と5は仮に色分けしただけで決まっていません。
▢の5が確定数字とすると▢に6が確定します。この確率は三分の一です。
▢の5が確定数字とすると▢と▢のどちらに6が確定するのか不明です。この確率も三分の一です。
従って、 Loop の構成員になっている数字のみが「頭ハネ」に参加できます。
今回の題材は、ろばくん さん作の対角線ナンプレで次の図です。
前回が「✕ポン」でしたので、「凸ポン」にするつもりでしたが、不良問題と並べては失礼なので別名を探しました。果物のデコポンが和名で不知火と云うそうなので、「不知火」と名付けました。
タテ・ヨコ・ブロックで候補数字を入力します。
対角線を整理して、この図から解き始めます。
2で進めて、
1で進めて、(右上からの対角線)
4で進めて、(右上からの対角線)
8で進めて、
五国同盟(陰の二国同盟)で、
2で進めて、
六国同盟(陰の二国同盟)で、
この図になります。「頭ハネ」を使いますが、まずは失敗例から、
4の Loop が有ります。
▢と▢に8の強リンクが有ります。
しかし、▢で4と8は心中できません。従って、「頭ハネ」は使用不可です。
正しいのはこちらです。1の Loop が有ります。
▢で1と8は心中できますので、
8が確定できるのは▢と▢のどちらにしても8になります。
従って、1は削除されます。1で進めて、
4で進めて、
5で進めて、
8で進めて、
5で進めて、
2で進めて、
9で進めて、
▢と▢に9の強リンクが有ります。
▢に9が入りますと▢に9が入り、右上からの対角線で▢に9が入ります。従って、9は9になれません。
▢と▢の9と、▢と▢の9のそれぞれの共通の領域に反対色の9が入ります。従って、9は削除されます。
左上からの対角線で9を整理します。
9の Loop が出来ました。
「頭ハネ」の出番です。▢と▢に2の強リンクが有ります。
▢で2と9が心中できます。
従って、9は削除されます。9で進めて、
8で進めて、
7で進めて、
二国同盟で、
XY-Wing です。6・3-3・7-7・6で、▢の6は削除されます。
2で進めて、
5で進めて、
2で進めて、
7で進めて、
6で進めて、
3で進めて、
6で進めて、
3で進めて、
6で進めて、
9で進めて、
正解です。
この作品は、まるで「頭ハネ」の威力を証明する為に在るように感じられます。ご覧の方も他の作品を解く途中で Loop を見つけた(造った)ら、それに絡む強リンクを探してみてください。解くスピードが上がると思います。
その強リンクについて重要なことに気が付きました。ブロックを跨いだ強リンクは使用不可ですので、ご注意ください。一つのブロック内での強リンクのみが物差しに成れます。その理由は、ブロックを跨いだ強リンクには5が存在するかもしれないからです。
次回は、いちごナンプレ研究所さんが「眠くなるナンプレ」と謳ってご自身のブログに公開された作品で、次の図です。
この作品を、作家さんは「思い切り7」と命名されています。「7が9個埋まったらお休みなさい、それ以上続けると眠れなくなりますよ。」と、添え書きが付いています。ちなみに、ツイッターでの難易度ポイントは389Pですが、7が埋まった後の一手に苦労すると思います。既存のロジックに固執している愛好者さんには難しいかもしれません。
ご覧頂きまして有難うございました。
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