前回までのあらすじ
前日アトラス山脈を越え、世界遺産「アイト・ベン・ハッドゥ」、「ワルザザード」を通って「ブーマルン・ダデス」という街までやってきました。
9月21日 08:30
本日はいよいよサハラ砂漠を目指します。
ただ、その前にカスバ街道にある「トドラ渓谷」に向かいます。
カスバ街道を東に向かって走っていると右手にダデス川が流れていて、その向こう側にも山がありハサンがいうには「あそこで銀が採れるんだ」っていました。
いったいモロッコってなにで飯食っている国なんだ?という疑問もあるでしょうから、その話を。
資源としてはアトラス山脈近辺で採れる鉱石、とくにリンが有名だそうで採掘量としては世界第3位内に入るそうな。ただまぁリン鉱石自体安い(ただの肥料ですから)ので貿易上はあまりもうかっている分野でなく、衣類と魚介類の輸出を中心にしているみたいです。僕も気になっていたんですが、石油はほとんど採れないそうです。
日本においてモロッコが性転換の国というイメージを抜かせば、モロッコに対するイメージとしてモロッコの南にあるモーリタニア同様、タコを輸入しているのをスーパーに行く人は気付きます。彼らはタコを取りますが食べないそうです。アジア人だけらしいですな、あんなの食べるの。
さてそうこうしているとオアシスが突然現れます。
谷と谷の間に絶えず川が流れていて、それを水源として植物(ヤシなど)が育つ。またその川が大地を侵食しできたのが「トドラ渓谷」です。グランドキャニオンと仕組みは一緒ですな。
なんでもこの絶壁をヨーロッパからくるロッククライマーは登っていくそうです。上から見たらそれは壮観であろう…でも登りたくはないぁ(汗。
再び車に乗って砂漠へ向けて走り出します。途中「エルフード」「リッサニ」の街を通過しました。このあたりは化石が採掘されていて産業としてかなり盛んみたいだそうです。
ハサンが「どうだ、化石工場みるか?」と提案してくれていましたが古代ロマン皆無のジャパニーズはむげに断ってしまうのである。ひとりは「フォッシル(fossil)」という単語をずっとわからないままの方がいましたが…。
ガイドのハサンはもともと砂漠の街の入り口にあたる「メルズーガ」という街の出身で、そのため砂漠に近づけば近づくほど友達が増えます。よってハサンの友人がどんどん出てくるのである\(^o^)/
ここ「リッサニ」の街でも例外ではなく最初はハサンの兄貴を紹介され、つぎに昼食をいただいたレストランもハサンの友達が開いたレストラン。
(現地時間 13:00頃)
この日いただいた昼食はモロッコ風なのかベルベル風なのか忘れてしまったんですが現地のピザ。
外はパリッと生地が焼けていて中身はドロッとしたものが。ヤギの肉が入っていて適度な臭みと脂がアクセントのすごくおいしいピザでした!…量を除けば。
ハサンが「どうした。どんどん食え。うまくないか?」っていうんだけど「うまいよ、うまい」と伝えるも3人でこれは…しかも「食え」と言った張本人は2切れか3切れで食べるのやめてしまうとかどんな体育会的な昼食だよ!
実際おいしいんだけど、個人的には御茶ノ水の「アミ」でやっていることと何も変わらないじゃないかと日本が懐かしくなりました。
さて昼食のピザをすべていただき、そこから再び砂漠を目指します。砂漠による前にターバンを買おう!ということになり街角の反物問屋的なお店へ。もちろんハサンの友達がやっているお店です。
僕も買いましたが、長さがいろいろあって短いので2mちょっとのやつで、次に4mで、ガイドのハサンがしている8mくらいのやつ。僕は4mの買いましたけど4mで十分ですよ、これ以上長いと収拾つかなくなります(汗。
さて、ターバンを購入し、またしばらく走ると道路には蜃気楼が現れ、遠くに砂丘が見えてきます。ハサンが「SABAKU」「SABAKU」と連発して教えてくれます(本人には聞かなかったんだけどきっと敢えて「SABAKU」といっているのは日本人が「デザート」と聞いてきっと「砂漠」のデザートではなく、「食べ物」のデザートを思い浮かべるからなんだと思う)。
なんていうかなぁ、変なんですよ。あのいわゆる日本人がイメージする砂漠(サラサラのオレンジ色の砂の山)が突然ぽっかり地面の上にのっかてるみたいで、遠くの方にあるオブジェみたいに見えるんです。
ハサンが言うには「ああいうサラサラの砂のところじゃなくて石や岩が転がっている状態のここも砂漠なんだけどね」。そうなんだぁ…うーん、なんかリアリティがなくて不思議。
(現地時間 15:30)
本日、翌日とお世話になるホテル「Auberge du Sud」に到着。
このホテルで僕はいろいろとお見舞いされることとなりますが、それはまた次回以降に。しばらく休憩してラクダツアーに向かうのでした。
<モロッコ旅行は
Hikali Safariで>