モロッコ予備知識を先に。
歴史
モロッコの歴史はかなり古い。もともと先史時代からベルベル人とよばれる民族がいて国を形成していたんだけど、ポエニ戦争(第3次)でカルタゴが陥落すると、アフリカ諸国がローマ帝国の支配下に入ったことで彼らも属国入りしました。そのあとローマ帝国の力が弱まっていくとアラブ人が入ってきて、イスラム教の国家を作るんですな。その後、イスラム王朝ができたりなくなったりを繰り返し、20世紀のヨーロッパ帝国主義に呑み込まれてフランスの植民地になる、と。第2次世界大戦以降、植民地支配から独立して立憲君主制の国家を樹立。
おそらく注目すべきは3つあって。先史時代からここに住むベルベル人という民族の文化がこの国の根幹(1)で、そこにイスラム文化が混ざって(2)、フランスから独立し立憲君主国家を建設した(3)ということ。
言語
公用語はアラビア語(モロッコ訛りらしい)とベルベル語。でもね、フランス語の表記がめちゃめちゃ多いですね。街の看板や標識をみているとアラビア語が書いてあって、そのあとにアルファベットでフランス語が書いてあります。
旅行関係者としか話していないのであれですが、彼らはかなり言葉を使い分けることができます。上に紹介した、アラビア語・ベルベル語、フランス語のほかにフランスからの観光客が圧倒的に多いのでフランス語、あとアメリカ人の観光客もいるので英語。僕のガイドをしてくれたハサン氏もそれにあたります(もしかしたらもっと話せるのかもしれませんが…きっとイタリア語も少しわかるんではないかと思います)。泊まった宿の掃除担当の方(アブドゥール氏・本業DJ)はあとスペイン語とドイツ語と日本語が少し話せましたね。
あ、日本語は通じません。ただ東洋人で一番多いのは日本人です。お土産物屋さんでは日本語で話しかけれることがままあります。中国人や韓国人のひとはあまりいない印象でした。でも僕が旅行中察するに街角の土産物屋さんの方々は日本人がモロッコがどこにあるかが分からないのと同じで、日本がどこにある国なのかわからないと思う…。
加えて英語もあまり期待しないでください。一番通じるのは気合です。人間共通に持つ気合です。ええ。
宗教
宗教はもちろんイスラム教である。ただ歴史的にユダヤ人もかなり住んでいる地域もあるので一概にイスラム教かといえばそうでもない。
イスラム教として厳しいのかといえば、全体としてはそこまででもない印象。きっと彼らなりの信仰心が胸の奥底にあるのだろうけども、一般的に街中を歩いていると信仰というよりも習慣というかマナーに近いものな気がしました。ただもちろん、厳格に守っている人もいるので侮ることなかれ。アザーンは鳴りまくってます。
通貨
ディルハム。
中東に行ったことがあるひとはご存知かもしれませんがUAEはこの通貨を使っています…が、モロッコのディルハムはUAEのディルハムとは異なります。だいたい1モロッコディルハムは12円くらいだった気がします。立憲君主制とあって紙幣には王様が印刷されてます。
日本が戦前、立憲君主国家だったせいで興味深いんですが、モロッコ国民は王族が大好きです。この好きという気持ちにも幅があるので一概には言えませんが、みなロイヤルファミリーの写真を飾っていたりします。王族に対する尊敬や親近感・愛着があって彼ら自身も「モロッコ人は王様が好きなんだ」ということを口にしています。
形式が尊敬を集めるのが、尊敬が形式をつくるのかは今になってはわかりませんが、少なくともモロッコ人の王族に対する思いは形式的なものではないのはなんとなく思いました。
電源・Wifi
電源はきっとSEタイプが一番多いと思います。Cタイプもあるので両方対応できた方がいいと思います。
きっとですが2013年現在、日本のキャリアで現地でパケット通信をスムーズにできるところはないはずです。電話はできます。レンタルWifiもきっとないです。
というのもモロッコの一般回線は2Gが主流です(汗。都市の看板で「これ3Gつながるんだぜ!」みたいなものがあるくらいですから携帯端末の回線速度は期待してはいけません…。
まぁしかしながらレストラン・喫茶店・ホテルにはWifiがたいていあります。これでネット依存症の方々も問題なくモロッコになじめると思います。
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