祥興海鮮館の豚ガツわさびソースとは、サウス・サンフランシスコ(以下サウス・シティ)の中華料理屋、祥興海鮮館で買えるメニューである。2024年は早くも8月が終わろうとしている。3年ぶりに開催されたパリ五輪の閉会式では、トム・クルーズさん(62歳)のサプライズ登場でひと盛り上がりしたそうだ。熱狂や感動の一方で、男女で区別する競技の在り方が揺らぎ始めている。そう、平等への闘いは永遠である。各種スポーツが、格闘技の体重のように男性ホルモン量別に階級が分けられ、メダルの個数が数倍になってしまい、メダルの予算が追い付かずにメダルが小さくなったり、メッキになったりする日も遠くないかも知れない。だが、そんなことよりも今は豚ガツわさびソースだ。
このメニューの特長は以下のとおりだ。参考にしてほしい。
①祥興海鮮館
祥興海鮮館は、以前“調理モツ肉”を比較的に安価で提供することで紹介したことがあったので、読者諸氏は既にこの“豚ガツわさびソース”を見つけているかもしれない。筆者は調理モツの豚ガツや豚ミミに夢中で、他のメニューを見なかったのだ。見つけたのは何を隠そうウーバー・イーツがきっかけである。外に出なくても暮らしていけるシステムができた所為で、外に出るのがメンドーな日が増えてしまうのは、独身日本式エセ30代サラリーマンには良くない傾向であるが、致し方がない。
②豚ガツわさびソース
だいたい中華料理で“WASABI”を使用するメニューを筆者は知らない。日本での産地やハウスのCM等から察するに、あれはおそらくかなり温度の低い水で育つ植物であると思われるから、中国のような大河に依存する国ではあまり一般的な薬味にならなかったと思われる。であるから、このメニューを見た時には不思議な気分になったのだ。だが豚ガツは筆者の大好きな食材であるし、ワサビと和えているのを想像すると悪くないので、注文してみることにしたのである。こいつは調理モツ肉のように質量単位の値段ではなく、ひと皿で12ドル程度の商品だったと思う。
③豚ガツわさびソース
そしてこれがいかにも筆者の好みに合ったので、筆者は嬉しくなり、いつものように長屋で一人、デストラーデ選手ばりのガッツポーズを決めたのだった。ワサビの香りはほんのわずかなはあるものの、ボイルされた豚ガツが、ネギとパクチーでほどよく和えられていて、総合的な薬味の強さが豚のうま味とマッチする。そして柔らかくも歯ごたえのあるコリコリした豚ガツを噛み切れば、まるで女人の硬直した乳首を噛み切るかのような、秘めた喜びがあるというものだ。酒に合わないはずがない。
以降、祥興海鮮館の豚ガツわさびソースは、調理モツにとって代わって筆者のお気に入りとなっている。そして夏が終わる。サウス・シティは8月だというのに冷たい風が山から吹きおろし、外を歩くには長袖が要るほどだ。だから夏が始まった気持ちもない。でも夏は確かに終わる。今年の24時間マラソンの走者は“やす子”という女性のようだ。最近“フワ”という女性からSNSで中傷されて話題になったのだと言う。筆者は、黙々と柔らかくもコリコリした豚ガツを噛み切る。
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