ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

ジャックダニエル・ライ

2021-08-09 00:54:32 | 食材
 ジャックダニエル・ライとは、テネシー州に本社を置く酒造メーカーのジャックダニエル社が作るライ麦ウィスキーのことである。筆者がカリフォルニアに舞い戻ってからというものの、酒関連の記事がめっきり減っていることに気が付いている読者もいるのではないだろうか。理由はごく単純で、『ビールが安い』からである。特に日本のメーカーのビールはアジア系スーパーマーケットに行けば一缶1ドル未満で購入できる。そのため他種の酒を探検・発見する気持ちがやや失せていたのだ。しかれども、久方ぶりに西海岸に戻った筆者の健康診断の結果が芳しくなかったため、これ以上のメタボリック、それに糖尿や脂肪肝防止のため再び蒸留酒生活への移行を試みている。そこでコネティカット時代からの密かな愛飲酒であったジャックダニエル・ライ麦ウィスキーの出番となったという訳だ。


①ライ麦
日本人なら誰でもライ麦に惹かれる。サリンジャーの小説の所為だろうか、日本人はその魅惑の響きに何だかお洒落なような、青春のような、そんな匂いを感じ取ってしまうようだ。インターネットで“ライ麦パン”を検索すれば、意識高い風の女たちの記事が腐るほど出てくる。だがライ麦はコムギパンに比べて食感が固く味もよくないとのことで基本はコムギに取って代わられており、東欧地域などの一部の寒冷で痩せた土地で仕方なく生産されているという現実だ。とはいえウォッカやウィスキーの原料としては積極的に利用されているようで、このライ・ウィスキーも一部の愛好家には根強い人気があるということだ。アメリカの酒屋には今回紹介するジャックダニエル・ライ以外にもたくさんの種類のライ麦ウィスキーが並んでいる。



②ジャックダニエル・ライ
ジャックダニエル・ライは日本で見る黒ジャックダニエルと同じかたちの角ばった瓶に、ベージュと緑色を基調とした装丁ラベルがライ麦っぽさを醸し出して具合がよい。実はアメリカには“連邦アルコール法”というものがあり、麦芽液(マッシュ)の51%以上がライ麦で作られているウィスキーのことを“ライ・ウィスキー”と称してもよいと規定されている。また、バーボンと同様に内側を焦がしたオーク樽で2年以上の熟成が義務つけられているとのことだ(以上、ウィキペディアより)。ラベルの説明書きによればこのジャックダニエル・ライは、70%をライ麦から取っている。ラベルにはさらに“職人の手で丁寧に選別されたライ麦をサトウカエデの炭でろ過されたのちに樽詰めされた、極上のウィスキーである”との口上書きが記載されている。




③ジャックダニエル・ライ 味
筆者は苦くてスモーキーな風味のウィスキーが好みなので、このジャックダニエル・ライの味は気に入っている。夏場なのでセイフウェイで缶入りの炭酸水を買ってきてハイボールにして飲む。炭酸多めでゴクゴクガブガブ飲めばとてもすっきりとした味わいで、口の中に樽の香りが残るのが気持ちいい。炭酸少なめにしてちびちび飲んでも甘すぎず、まったり感が薄いのでしつこさがなく飲み続けられ、何より料理の邪魔にならないのがよい。そしてライ麦ウィスキーを飲むことで、“通”な大人になった感が満喫でき、誰かに『私は最近はライ麦ウィスキーばかり飲んでいます』と言いたくなる点もおすすめだ。



 さて、ネット上の評価によればジャックダニエル・ライはライ・ウィスキーとしてはスパイシーさに欠け、ジャックダニエル独特の製法により甘みがついてしまう点で、本来のライ麦らしさが薄れ、いわゆる“軟派”なライ・ウイスキーとのことだったので、いささかショックを受けたところだ。東京オリンピックが閉会式を迎え、開会式での謎の演出で登場し話題をさらったなだぎ武さんのいわゆる“伏線回収”があるのでは・・と期待していたネット民らは少なくなかったようだ。だが期待に反してなだぎさんは現れず、ネット界では何となく“なだぎロス”が起きているのが可笑しかった。テロや災害が起こらずに終わってよかった。パラの方にもドラマを期待します。

コメントを投稿