ベイエリア独身日本式サラリーマン生活

駐在で米国ベイエリアへやってきた独身日本式サラリーマンによる独身日本式サラリーマンのための日々の記録

Momokawa

2016-09-08 21:34:32 | 食材
 Momokawaは日本酒だ。熱燗用の安酒を除いて、米国で売られている数あるSAKEは、やはり高く、買ってみて「あ、旨くない」というのもショックだし、中には砂糖を混ぜたトンデモ酒もあったりするので、聞いたこともない名前の酒を買うには勇気がいるだろう。独身日本式サラリーマン諸氏も、かなりの通でもない限りこのMomokawaの名を聞いたことはないであろうが、このMomokawaは実は純粋な日本由来の酒である。設立1800年代の老舗酒蔵、青森県の桃川酒造の酒であり、米国オレゴン州にも酒蔵を持つ。


この酒の特長は以下の通りなので、参考にしてもらいたい。


①入手できる場所
不思議なことに、日本料理屋などでこの酒がサーブされることは少ない。また、ニジヤなどの日系スーパーや、中華系スーパーでもMomokawaを目にすることは少ない。Momokawaは、Whole Foods Marketなどのやや高級な米国系のスーパーで手に入れるのだ。
この点からも、日本人に認知されていない日本酒だということが判る。


②見た目
まるで清涼飲料のような青や緑の爽やかな瓶に入っており、水玉模様が描かれたラベルに可愛らしいフォントで“Momokawa”と書かれている。女子受けを狙った最近のお酒のような装丁だ。“白鶴”や“八海山”のような毛筆の猛々しい字で描かれたいわゆる“日本酒”とはかけ離れた外観も、日本人が近寄らない一因となっているものと思われる。


③味
味は数種類あり、辛口のシルバーや甘口のルビー、少し高めのオーガニックパールなどと名前が付けられている。非常にすっきりとした飲み口でみずみずしく、そしてフルーティーな味わいで、何だか日本の高い冷酒のような満足感が得られる。つまり本格SAKEだ。
日本料理とも合うし、ワインのようにイタリアンやフレンチとも楽しむこともできる酒だと言える。


筆者が日本で暮らしていた頃に贔屓にしていた小料理屋はこの桃川を出してくれていた。国産の桃川は、漢字で“桃川”と書かれたしっかりとしたお酒で、鯛の刺身とよく合った。
渡米直前にしみじみと
「ねぇ大将。しばらくこの桃川ともお別れだねぇ・・」とうそぶくと、
「あ、何かアメリカにもあるらしいっすよ」と返されて、「あ、そうですか」となったことが昨日のことのようだ。