まるみのあっちこっち巡り

ー32,000枚を超える写真とともに綴るお出かけブログー

戸栗美術館「鍋島焼と図案帳展」

2014-03-22 07:00:00 | ミュージアム
江戸時代、諸大名にとって幕府への献上は参勤交代同様の義務。
将軍への忠誠を表わす重要な行事でもあったのです。

佐賀・鍋島家も江戸時代初頭には中国から輸入した
陶磁器を献上していたのですが、中国の内乱で入手困難になり、
献上品にふさわしい焼き物として、鍋島焼を創出します。

盛期の鍋島焼を中心に名品の数々が展示されるとともに
鍋島家に伝わる形や意匠などを記した図案帳も展示されています。

献上品としての性質上、将軍に対して
失礼にあたらない吉祥・慶祝の意味を持つ文様が好まれ、
人・動物を描いたものはほとんどありません。

1610年代に待望の国産磁器(伊万里焼)ができ、
1650年代末には西欧向けに輸出するまでになりましたが、
17世紀には中国との価格競争に敗れ、
国内向きにシフトされていった日本の陶磁器。
(歴史は繰り返されているのですね)

オランダのデルフト焼などにも影響を与えましたが、
デルフトを旅行してから特に興味を持った鍋島焼や伊万里焼、
じっくりと鑑賞してきました。





この戸栗美術館は、日本でも数少ない古陶磁器専門美術館、
伊万里焼や鍋島焼、東洋磁器を約7000点所蔵しています。

開館時間:10:00~17:00(月曜休館)
入館料:一般1000円

東京都渋谷区松涛1-11-3

2014.2.18
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