読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

製作スタッフ、キャスト陣に敬意を表します、「ボーダータウン 報道されない殺人者」(米/2006年)

2009-06-07 11:49:50 | 映画;洋画
~女性記者ローレン(ジェニファー・ロペス)は、メキシコとアメリカの国境の町で起きている連続女性殺害事件の取材を命じられる。そこでは汚職まみれの警察や政治家の支配により、真実は闇に葬られていた。元同僚ディアス(アントニオ・バンデラス)を訪ねた彼女は、事件の被害者で奇跡的に生還した少女と出会い、真相究明に乗り出す。(シネマトゥデイ)~

原題:Bordertown
監督、脚本:グレゴリー・ナヴァ
音楽:グレーム・レヴェル
撮影:Reynaldo Villalobos
出演:ジェニファー・ロペス、アントニオ・バンデラス、マヤ・サパタ、マーティン・シーン、ファン・ディエゴ・ボト、ソニア・ブラガ、フアネス

本作は、1993年アメリカ・テキサス州エル・パソからリオ・グランデにわたる国境に接する北メキシコのチワワ州の都市シウダー・フアレスで起きた、「フェミサイド」あるいは「フアレスの女性死体」と呼ばれる、未だにほとんど未解決という女性殺人事件を基にしたものだそうです。

地元の警察がおよそ350名と報じる女性殺人のその実態は、5,000名に及ぶとされています。女性の人身売買を扱った映画はこれまでにもジャスティン・ケリガン監督の「ヒューマン・トラフィック」(1999)、デヴィッド・イェーツ監督の「セックス・トラフィック」(2004)がありました。

しかし本作によれば、ビジネスとして人身売買をするために女性を狙うというのではなく、端に暴行目的で女性を狙い、その結果殺して遺棄してしまうという残忍なこのホローコーストに政府による司直の手が及ばないのは、この地に経済的自由協定が結ばれ、マキラドーラと呼ばれる外資工場がたくさん進出していることに起因しているといいます。

詳しくはコチラ。
<グレゴリー・ナヴァ監督/『ボーダータウン/報道されない殺人者』インタビュー>
http://www.pia.co.jp/cinema/interview/081016_bordertown/bordertown_in.html

監督のグレゴリー・ナヴァは、1949年4月19日生まれのカリフォルニア出身のアメリカ人ですが、ジェニファー・ロペスが主演した「Selena」(1997)では脚本を手がけ、サルマ・ハエック主演の「Frida」(2002)では演出を担当するなどメキシコづいているんですね。プロフィールをよく見ると、メキシコ人とピカソの「ゲルニカ」で有名なスペインの自治州バスク人の血を引いているそうです。

<Gregory Nava – Wikipedia>
http://en.wikipedia.org/wiki/Gregory_Nava


「Chicago Sentinel」の女性記者ローレンに扮したジェニファー・ロペス。わがままな性格でもよく知られるそうですが、かなりの勇気が必要であったと思われる本作の主演を演じたことに拍手を贈りたいと思います。

ジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez、本名: Jennifer Lynn Lopez)、1969年7月24日- )は、アメリカ合衆国の歌手・女優。ニューヨーク市ブロンクスにて、プエルトリコ系アメリカ人の両親の間に生まれる。父はプログラマー、母は幼稚園教諭。姉と妹がおり、妹のリンダ・ロペス(Lynda Lopez)はニュースキャスター。

幼い頃から俳優を志し、1986年公開の映画『リトル・マイ・ガール』でデビュー。ミュージカル『シンクロニシティ』の日本公演で舞台デビュー。映画やテレビドラマの脇役として活動した後に1995年公開『ミ・ファミリア』で本格的な映画デビューを果たす。1997年公開の『セレナ』でゴールデングローブ賞候補となり、翌年公開の『アウト・オブ・サイト』のヒットによりトップスターとなる。

<ジェニファー・ロペス - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%8B%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%9A%E3%82%B9


メキシコの新聞社の経営者であり、ローレンの元同僚ディアスを演じたアントニオ・バンデラスについては、下記の作品で取り上げました。

<アントニオ・バンデラスの出世作「マンボ・キングス」(アメリカ/1992年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/cfde4e1717e8a07d093feeab411c0f3a


工場で働くエバに扮したマヤ・サパタは、1981年11月30日生まれのメキシコの女優さん。このブログでも以前取り上げた」「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」(2005)に出演していたそうですが、思い出せません。

<Maya Zapata - Wikipedia>
http://es.wikipedia.org/wiki/Maya_Zapata

<3度観たい、「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」(米、仏/2005年)>
http://blog.goo.ne.jp/asongotoh/e/094a2f90a7c1f200b9fa4bb3b15d09a5


「Chicago Sentinel」のローレンの上司George Morganを演じたマーティン・シーン。

マーティン・シーン(Martin Sheen、1940年8月3日 - )は、「アメリカ合衆国の俳優。オハイオ州デイトン出身。本名はラモン・ジェラルド・アントニオ・エステベス(Ramón Gerardo Antonio Estéves)。父はスペイン人(ガリシア出身)、母はアイルランド人(ティペラリー州出身)。『地獄の逃避行』(1974)、『地獄の黙示録』(1979)などが代表作。特に『地獄の黙示録』のウィラード大尉役が有名。1961年に結婚。弟ジョー・エステベス(Joe Estevez)と4人の子供達(エミリオ・エステヴェス、チャーリー・シーン、ラモン・エステベス・Jr.、レネー・エステベス)も俳優」。

<マーティン・シーン - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%B3


地元の篤志家で、女性人権保護運動をしている女性テレサ・カシージャスを演じたソニア・ブラガ。

ソニア・ブラガ(Sônia Braga,1950年6月8日 - )は、「ブラジル・パラナ州マリンガ出身の女優。1960年代に舞台デビューし、1970年代にブラジルのテレビに出演するようになり、ブラジル国内で人気を博す。1985年の『蜘蛛女のキス』でアメリカへも進出。最近はテレビ出演が多く、『CSI:マイアミ』『セックス・アンド・ザ・シティ』『エイリアス』『LAW & ORDER』などにゲスト出演している。プライベートではロバート・レッドフォードと交際していた時もあった」。(以上、ウィキペディア)

<ソニア・ブラガ - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%AC


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