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読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

「絶対に犯罪者を殺さない」バットマンと「犯罪者は必ず殺す」、「パニッシャー」(米/2004年)

2008-03-03 07:09:08 | 映画;洋画
原題:THE PUNISHER
監督:ジョナサン・ヘンズリー
脚本:ジョナサン・ヘンズリー 、マイケル・フランス
音楽:カルロ・シリオット
撮影:コンラッド・W・ホール
出演:トーマス・ジェーン、ジョン・トラボルタ、ウィル・パットン、レベッカ・ローミン=ステイモス、ローラ・ハリング、ロイ・シャイダー

~ある夜、裏社会を牛耳る資産家ハワード・セイントの溺愛する息子ボビーが、密輸取引現場でFBIに射殺された。やがて事件の背後に潜入捜査官フランク・キャッスルの存在を知ったセイントは、キャッスルへの報復を誓う。その頃、今回のミッション成功を機に国外へと異動するキャッスルは、親族を集めてリゾート地でパーティを開き、楽しい時を過ごしていた。そこへセイントの一味が送り込まれ、家族は皆殺しにされてしまう。奇跡的に命を取り留めたキャッスルは、セイントを法律で罰せないと悟り、自らの手で制裁を下す決意を固めるのだった…。(allcinema)~


本作は、先月24日付の記事「三流役者の苦悩と葛藤を描く、『ハリウッドランド』(米/2006)と『スーパーマン』の悲劇」、同じく29日の「アルコール依存克服と治療中の二人が演じる、『スパイダーマン3』(米/2007年)」に続く、コミックからの映画化作品。これらの作品で主演を張った二人が出演したのが昨日取り上げた「二人のマジシャンのせめぎ合いと悲哀を描く『プレステージ』(米、英/2006年)」でした。

本作には、1989年にオーストラリアで制作された「パニッシャー」(マーク・ゴールドブラット監督/1989)があります。本作のマーベル・コミック社作品における位置づけをウィキペディアでは次のうように解説しています。
「コミックは子供向けの物という認識がアメリカにはあり、マーベル・コミックの他の多くのヒーロー達は、相手がどんなに極悪の犯罪者であっても彼らを故意に殺すことをしない。しかしパニッシャーは法律もモラルも無視し、犯罪者らを冷酷に処刑・殺戮する(そのため、当の彼自身が犯罪者として警察に追われる身であり、また他のスーパーヒーロー達とも対立しがち、あるいは軽蔑されがちである)。現実のアメリカの治安の悪化という背景事情がこうしたヒーロー像を求め、許容するようになったと見られている」。

「スパイダーマンやデアデビル、ゴーストライダーなどニューヨークを中心に活動するヒーローとは一応の親交がある。また、パニッシャーほど苛烈では無くとも時には殺人を犯す事も辞さないウルヴァリンとは、ある種の共感を持ちあっている様である」。

「また、クロスオーバー『バットマン/パニッシャー』ではDCコミックのヒーローであるバットマンと競演している。本作では「愛する者、肉親を殺された事の報復」という共通する行動原理を持つにもかかわらず、「絶対に犯罪者を殺さない」バットマンと「犯罪者は必ず殺す」パニッシャーの生き方の違いが浮き彫りにされ興味深い(日本版は権利関係のため絶版。アマルガム・コミックスも参照)。現実に凶悪事件の増える中で、悪人の徹底的な倒し方が人気になり、映画版続編の製作が決定した」。

主演のトーマス・ジェーンは、どこかクリストファー・ランバートを彷彿とさせる顔立ちです。

トーマス・ジェーン(Thomas Jane、出生名:Thomas Elliott III、1969年2月22日-)は、「アメリカ合衆国の俳優。メリーランド州ボルチモア出身。2006年にパトリシア・アークエットと結婚した」。

「フェイス/オフ」(1997)、「シン・レッド・ライン」(1998)、「ディープ・ブルー」(1999)、「マグノリア」(1999)でも出演したようですが、今回初めて覚えた役者さんです。


「追いつめられて」(1987)での大統領補佐官役が印象的だったウィル・パットン。「ポストマン」(1997)、「アルマゲドン」(1998)、「エントラップメント Entrapment」(1999)、「蜘蛛女」(1993)、「依頼人」(1994)、「コピーキャット」(1995)などの出演作がありますが、どこかアウトローなインテリ役がはまる役者さんです。

ウィル・パットン(Will Patton,1954年6月14日-)は、「アメリカ合衆国サウスカロライナ州出身の俳優。North Carolina School of the Artsとアクターズ・スタジオで学び、舞台で2度オビー賞を受賞している。83年「シルクウッド」の端役で映画デビュー。87年の『追いつめられて』で主人公を追いつめる敵役で注目される。以降は善人から悪役まで表情豊かに演じ分けて着実に実力を付け、95年の『コピーキャット』からは話題作への出演が続いている」。


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