関西人が思う「関東の嫌なこと」ランキング 1位:家賃が高い、2位:話にオチがない、3位:人との距離が遠い(R25の記事より)
うちは両親とも関西出身で、親戚もそのほとんどが関西にいます。
子どもの頃、母の実家に帰ってはいとこと会うとお互いこう言い合ってました。
「こいつテレビでしか見たことないしゃべり方してる…」
関西人というのは、会話がいちいち気が利いているし、表現も豊かです。
しかも子どもでもしっかり意見を言うところがあって、当時はすごく憧れてました。
そんないとこが、正月休みに兄弟二人だけで神奈川の家に遊びに来たことがありました。
僕が小学校入りたて、いとこたちもまだ小学校高学年くらいの頃でした。
そこで、母に連れられみんなで箱根まで観光しにいくことになりました。
芦ノ湖で海賊船に乗ったり、雪の積もる神山にロープウェーで登ったりしたのを覚えています。
そして、最後に寄ったのが箱根美術館です。
僕にはここでどうしてもいとこたちに見てもらいたいものがありました。
前に来た時にいたるところに「だまし絵」があってすごく面白かったからです。
どこまでも続いているようにみえる廊下が実はただの絵だったり、鏡張りの部屋があったり…
これには、芸術にろくすっぽ興味のない子どもの僕でもドハマりでした。
郷土の自慢話のつもりで、道すがら散々その楽しさを吹き込んでいました。
ところが、いざ着いてみると、どこを探しても「だまし絵」が見当たりません。
記憶違いかと思ってほうぼう探し回りましたが、なくなっています。
思えば期間限定の企画だったのでしょうが、そんなことは思いもつきませんでした。
悔しさに僕は確かにここそこにこんなのやあんなのがあったんだと力説しました。
しかし、さんざん歩き回されたいとこたちは、ちょっと呆れた様子です。
そこで弟の方のK君が一言こう言いました。
「これがほんまのだまし絵やな」