Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

なぜ古代人は文字を持たなかったのか?

2016-01-11 21:32:08 | コラム

ノンスタ石田「やめてください」 舞台を見た観客によるライブレポに怒り(日刊スポーツの記事より)

世界史で習う四大文明を習います。
これらに共通しているのは、独自の文字を持っていたことです。

一方で、不思議なことがあります。
こんな便利なものなのに、二十万年の人類の歴史すると、発明がせいぜい四千年前と最近すぎます。
しかも、人類の知能自体は三万年くらい前がピークだったといいます。

ですから、文字を発明したことがそのままその民族の頭の良さに直結するかといえば、ちょっと違うと思います。
むしろ、それは感性の違いにあったんじゃないかと思うのです。

そのヒントにもなってくれるのが、上記事の話です。
実際に話しを聞いているものと、それを文字に起こした文章とでは、相手への伝わり方がまるで違います。
無理に文章にすると、前後のつながりが分からなかったり、意味不明な表現になったります。

書き言葉より話し言葉のほうが、声の調子や間など文章よりはるかに多くの情報が含まれています。
しゃべっているのを聞けば、話している人の性別や年齢や性格から出身地だって分かります。
言ってることが嘘かどうかまで、なんとなく分かることすらあります。

文字を持たなかった古代の人達は、この話し言葉のニュアンスをすごく大切にしてたんじゃないかと思うのです。
それで、豊かな話し言葉の表現を、文字という記号で無造作に切り取ることに、背徳感みたいなものがあったんじゃないでしょうか。

同じように感じたのか、自分の考えを文字で伝えることを一切しなかった人が古代ギリシャにもいました。
それは、ソクラテスです。

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