Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

テクノロジーは人を愚かにも賢くもする

2016-09-30 22:13:13 | コラム

将棋対局中、スマホは禁じ手? 不正行為防止へ規制検討(朝日新聞の記事より)

たまにカーナビのついている車に乗るとこんなことを思います。
「便利だけどこれに馴れてしまうのもちょっと怖いな」
というのも、頼りすぎてルートを覚えたり地図をみたりできなくなったらそれはそれでまずいと思うからです。

最近はAIの発達などもあり、人間がどんどん機械に負けていくイメージがないでしょうか。
実際チェスでは人間がソフトに勝つのはもはや不可能になっているようです。

しかし、本当にそれだけでしょうか?

例えば、絵の遠近法です。
だいたいルネッサンス期に確立したそうですが、当時の絵はまだまだぎこちないです。
では、本当に遠近法を自在に操った迫力ある絵が描かれるようになったのはいつでしょうか?
それは写真機が発明された19世紀中頃以降のことです。

写真のおかげで見たままの3次元の風景が2次元の用紙に写し取ることができるようになったわけです。
これを分析して真似をすることで画家たちの遠近法の技術が格段に上がったわけです。

つまり、何が言いたいかというとこういうことです。
「テクノロジーは人を馬鹿にもするが賢くもする」のです。

上記事の将棋にも同じことがいえると思います。
将棋のソフトの指し手は、ほんの少しだけかじっている僕でも分かることがあります。
一見脈絡のない手を指すこともあれば、大胆で一度攻め出すと止まらなかったりもします。

思考方法がかけ離れ過ぎて、ソフトばかりを相手にするとかえって対人の勝負勘がおかしくなるくらいだそうです。
でも、次に現れる天才はこうしたソフトの考え方も人間の思考に上手く組み込んでいける人なんじゃないでしょうか。
その暁には、将棋のみならず人の思考力をさらに高めるきっかけになるかもしれません。

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感覚を鍛えることが大事

2016-09-29 23:21:11 | コラム

豊洲市場で環境基準を上回るベンゼンとヒ素を検出…東京都が地下水をモニタリング調査(共同通信の記事より)

個人的にやや疑問に思ってるものがあります。
それは「消費期限」のとらえられ方です。

メーカー側からしたら「これ以上ほったらかされたら責任はとれねーわ」という意味で必要なのはわかります。
でも、それを基準にしてすぐに食べ物を捨てる人はちょっと待ってほしいです。

もちろん捨ててもいいのですが、やっぱり一度ちょっと味見してみるべきです。
それで自分の感覚でヤバいかどうか判断してみるべきです。

というか、そうやって味覚を鍛えておかないと、いざという時に困ります。
例えば、夜店の屋台で買うものには消費期限なんてついてないです。
仮に被災などした場合はさらにその判断を迫られます。

さて、上記の地下水騒ぎではベンゼンだヒ素だと怪しい用語ばかりがひたすら飛び交っています。
でも、本来ならまずは感覚的に分からせることが大切なんじゃないでしょうか。

例えば、海水と同じくらいと言われれば、感覚的に大丈夫かなと思います。
逆に仮に下水と同じだと言われれば、感覚的にさすがにまずいとわかります。
その水のアルカリ性はアルカリ温泉の強度と比べてどうなんでしょうか?
それにこの地下水は普通のこうした施設にたまる地下水と比べてどのくらい特殊なんでしょうか。

まずは、こうした我々の実感に照らした報道をすべきです。
そうして、視聴者にはまず現実な感覚から判断させるようにすべきです。

基準値も当然それなりに理由があってそうなっているのはわかります。
行政上そう言った割り振りが必要なのも分かります。

しかし、それを数字だけ取り出して報道しては、いたずらに数値に踊らされる人ばかりが増えます。

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資本主義の次の形

2016-09-28 22:02:02 | コラム

ビットコイン 公共料金の支払いに導入へ 国内初 (NHK NEWSWEBの記事より)

とある縁で、ある企業の投資部門で仕事をされている方とお話しした時のことです。
億単位のリスクを負いながら投資して利益を得る経済の仕組みそのものに疑問を持たれているようでした。

僕なりにかいつまんで解釈すると以下のようになります。

毎日、国際金融市場では何百兆というお金が飛び交っています。
それも実際にあるお金を何倍、何十倍にもふくらませた架空のものです。

一方で、我々が日々の労働の対価として得るお金があります。
そうして得たささやかなお金で食料を買ったり家賃を払ったりしています。

いわば、国境を越えて行きかう凶暴な巨大マネーと庶民の生活に根差したささやかなお金があるということです。

ところが、困ったことにこの二つの間に線引きはありません。
その気になれば、40年勤め上げた会社の退職金をFXのポンド/円のショートにぶち込んで一日でまるまる溶かすことも簡単です。

当然そのお金の行きつく先はプロの機関投資家たちのもとです。
それに限らず、どこの業種の大企業でも金融で儲けているのが実態です。
これを放置すれば、今後も格差は際限なく広がっていきます。

そのくせ金融危機が起これば、そんなマネーゲームとは無縁の庶民の生活まで脅かされます。
巨大資本の動向によっては、せっかくためたお金がただの紙切れになる危険すらあり得ます。

まったくの素人考えですが、この状況をどうにかできないでしょうか?

個人的には上記の二つのお金をある程度うまく分けることができないかと考えています。
技術的には、デビットカードを利用した地域通貨のようなものがあってもいいでしょう。

なんだか共産主義の怪しい感じがしてきますし、これはこれで問題は山ほどあります。
ですが、次の金融ショックが起こり本格的に世界的な混乱が始まる前には、真剣に考えてみるべき課題だと思います。

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ポジティブ思考は自分勝手

2016-09-27 21:13:21 | コラム

伊達公子 クルムとの離婚を発表「これからは別々の道を進む」(スポニチアネックスの記事より)

個人的に腑に落ちない言葉に「円満離婚」があります。
関係が悪くなったわけではないが「お互いさらに成長するために」別れることになったみたいな理由がつきます。

周囲に詮索されたくないから使う方便だというのはわかります。
ですけど、やっぱりお互いにそうとう嫌な目にあわないと離婚はしないと思います。

さて、意識高い系を中心になんでも前向きにとらえるポジティブ思考が今の流行りです。
過去の人生での失敗も「あの失敗で成長できた」とか「あの失敗があるから今の自分がある」という風になります。

本当にそう思えるなら、いい考え方だと思います。
でも、その裏に実は「今の自分は正しくなくちゃいけない」という虚栄心が見え隠れしてないでしょうか?

それに、本人がそう思うのは勝手だとして、その失敗で迷惑した人は納得してくれるでしょうか?
極端な例ですが、無差別殺人犯が後に改心して「あれがあったから自分は更生できた」なんて言ったら被害者の遺族はどう思うでしょうか?

何が言いたいかというとこういうことです。
行き過ぎたポジティブ思考はただの自己中心主義です。
世の中は複雑なので、誰でも得できる簡単な答えはなかなかありません。

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フィジカル先かテクニックが先か?

2016-09-26 22:03:03 | コラム

香川、ブログでポジション争いの激化を告白。出番の少ない現状に「本当に悔しい」 (フットボールチャンネルの記事より)

よくあらゆるスポーツにおける論争でこういうのがあります。
「フィジカル(≒筋力)とテクニックどちらがより重要なのか?」

黄色人種の日本人は白人や黒人に筋力で劣り、競り合いに弱いです。
が、競技のテクニック自体は世界基準でも優れていると言われることが多いです。

そこで不得意なフィジカルを鍛えるか得意なテクニックをより向上させるかという二者択一になるわけです。

この論争は、サッカーはもちろん、野球やほかのスポーツでも起こります。
例えば、野球のダルビッシュ選手はメジャーに言ってからトレーニングをして腕が二回り太くなりました。
しかし一方で、増えた筋力に耐えきれず肘の関節の怪我が起きていると主張する人もいます。

サッカーの香川選手も見るからに一回り大きくなった時期がありました。
しかし、その時期は身軽さと足元のテクニックに繊細さが失われたように見えました。

当然、そうせざるを得なかったからそうしたわけで、しなかったところで別の問題が出ただけです。
そこを追求しても明確な結論は出てきません。

それに、全員に当てはまる公式はありません。
例えば、日本人としてはかなり骨太な体格の岡崎、長友、武藤選手は筋力アップしてもキレは失われていません。

最後に、この問題の複雑さを特に感じさせるのが、現役時代のジダンです。
彼は晩年筋力が落ち始めると、それとともに唯一無二のボールタッチにも陰りが出始めました。
現役最後の2006年W杯も、活躍したものの少し寂しいものがありました。
全盛期と比べて足腰がぐらついてしまい、ボールがピタッと止められないのです。

何が言いたいかというとこういうことです。
何かと対立項にさせられるフィジカルとテクニックですが、表裏一体でもあります。
技術は世界レベルとされるのに試合中の日本人選手のトラップやシュートが海外と比べて下手に感じるのは、それが理由です。

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web漫画『最近外国に定着しだした日本文化』

2016-09-25 21:05:55 | web漫画

自分のtwitterから拾ってきたネタでエッセイ風漫画を気ままに描いています。

■web漫画『最近外国に定着しだした日本文化』

■あとがき
スシ、ニンジャ、ポケモンなど定着しきっているやつ以外の気になったものをご紹介しています。

■じゃんけん
『rock papaer and scissors』は確か当時の中学英語の教科書にも載ってたと思います。
でも、実際にやるようになったのは比較的最近なんじゃないでしょうか。
それが『ウィッチャー3』という中世ダークファンタジーでまさかの登場を果たしてます。

■折り紙
ドラマ『プリズンブレイク』やゲーム『ヘビーレイン』でミステリアスなシンボルとして使われています。

■胴上げ
野球の優勝時によくみられる監督の胴上げですが、最近は欧州サッカーでも見られるようになりました。

■班長
英語で小さなグループのリーダーをあらわす言葉がなかったらしく使われるようになりました。
ですが綴りは『honcho』になってます。

ゲームつながりでいうならシミュレーションゲームのことを『○○タイクーン(大君)』というのも一応日本ですね。

もし見てくださった方いましたらありがとうございました。

※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めからと

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web漫画『議論で必ず勝つ方法』

2016-09-24 21:19:19 | web漫画

過去記事『議論でかならず勝つ方法』から拾ってきたネタでエッセイ風漫画を気ままに描いています。

■web漫画『議論で必ず勝つ方法』

■あとがき
昔、この論法で一世を風靡した人がいました。
今でもこの種の手合いはメディアやネットでたまに見かけます。

なんとなく変な感じがするのですが、いまいち理由がわかりません。
ただ原理を知っておくと相手のペースに巻き込まれずにすみます。

こういう人が職場や身近にいると内部から関係を壊されたりもしますので。

もし見てくださった方いましたらありがとうございました。

※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めから

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マグダラのマリアの実情

2016-09-23 21:50:15 | コラム

坂口杏里、2作目AV出演へ  加藤浩次、自身で借金返済「たくましい」と称賛(マイナビニュースの記事より)

ナイティナインの岡村隆史さんがラジオでこんな暴露話をされてました。

大阪の芸人なら誰とでもパヤパヤさせてくれる有名な女性がいたそうです。
岡村さんはなぜか断られたそうですが、お世話になった人たちの間でのあだ名はこうでした。
「天使ちゃん」

また、こんな話もあります。
古代ギリシャの巫女から日本の渡り巫女まで、巫女と売春婦はある意味で表裏一体だった面があります。

これを「昔は売春婦も神聖視されていた」と本気で言っている方を知ってます。
聖書の『マグダラのマリア』を売春婦と解釈して神聖視する人たちもいます。
しかし、上の例から推察するに、それは間違いです。

男性は自らの欲望のはけ口にした女性に対して後ろめたさを持ちます。
ですから彼女たちを最高に持ち上げることでそれをごまかしているのです。

残念ながら、男性はみなこういうずるい面を持っています。
そうでなければ、エロに触れる度に罪の意識で発狂するしかありません。

ですから上記事のようなこの手のほめ言葉は信用しないことです。
その裏には他人事だから言える見下しの気持ちが入っています。

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リズムとメロディはどっちが大事?

2016-09-22 22:38:38 | コラム

クイーン 武道館で2年ぶり9回目来日公演 フレディ没後25年生誕70年(デイリースポーツ)

ビートルズ以降の70年代のロック・バンドの代表格と言えば、レッドツェッペリンとクィーンじゃないでしょうか。
僕はどちらも大ファンなのですが、好きになり方にはかなり違いがあります。

まず、クィーンは最初に聴いた時から、いきなり好きになりました。
特に『クィーン2』と同じくらいの衝撃を受けたアルバムは数えるほどです。

ところが、いったん満足するとそれほど聴くことがありません。
ファンと自認してますが、同じ曲を聴くのは数年に一度で十分です。

それに対してレッドツェッペリンは最初はピンときませんでした。
何度も聴いてようやく良さが分かってきた感じです。

ですが、その代わりに曲に飽きが来にくいです。
ライブ盤も豊富なので定期的に聴きたくなります。

さて、この違いは何なのでしょうか?
それはメロディ中心のクィーンとリズム中心のレッドツェッペリンという違いです。

それは、歌メロから作るクィーンと楽器の音から作るツェッペリンという違いとも言い換えられます。
その証拠に、クィーンに比べツェッペリンで誰もが知っている有名な歌のメロディはほとんどありません。

一般的にリズムにパクリはないと言われます。
裏を返せば、同じリズムだからと似てると感じたり飽きるということはなかなかありません。
一方で歌のメロディのようにそれだけでインパクトを残すのはむずかしいのです。
反対に、メロディはパクったり既存のものだとほとんど何も感じられません。

当然、一つの曲の中でメロディとリズムは一体のもので、完全に分けることはできません。
しかし、そのバランスがよりどちらに傾いているかで、聴かれ方はかなり異なります。

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人は急には変われない

2016-09-19 22:54:27 | コラム

<夜回り先生>福原愛の結婚で「幸せになると卓球が弱くなる」(messyの記事より)

結婚は誰にとっても人生の転機なんだと思います。
でも、それってどのくらいの期間で人を変えていくものなんでしょうか。

よくスポーツ選手が結婚をすると、その後の状況で必ず言われることがあります。
それは「結婚してから調子が良くなった」あるいは「結婚してから調子が悪くなった」です。

でも、本当にそうなんでしょうか。
もちろんそういうこともあるでしょうけど、むしろ順序が逆なんじゃないでしょうか。

それはスポーツ選手という職業の不安定さに原因があります。

例えば、彼がこの先やっていけるかどうか不安だとします。
そうしたら結婚は踏みとどまるでしょう。
結婚するタイミングは先々やれる自信がついたときでしょう。

逆に、彼が自分が怪我などでスランプに陥っているとします。
恋人にもっとそばで支えてほしいなら結婚も選択肢に入ります。

前者の場合なら、結婚の後に調子が上がったように見えると思います。
後者の場合なら、結婚の後で調子が下がったように見えると思います。
つまり、結婚とその後の成績の因果関係が逆なのです。

何かのきっかけで人生が変わったという話は、語る方も聞く方も好きです。
その方が劇的で面白おかしく語れるし、聞いてる方は自分にも起こりそうな気がしてきます。
でも、ほとんどの場合、それまでの蓄積したものの結果なんじゃないでしょうか。

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